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保育業界で生き残るためのマーケティングとは?〜競争が激化する市場での生存戦略〜



保育業界は、近年ますます競争が激しくなっている業界です。日本全体としては出生率が低下しているにも関わらず、人口の局所化が進み、東京や地方都市などの一部地域に保育施設や幼稚園が集中しつつあることが原因と考えられます。

そういった状況下において、園の経営を安定化させるためにはどのような取り組みを行っていく必要があるのでしょうか?

まずは園の売上に着目して整理します。基本的に保育園や幼稚園の本業による売上は、保育料と行政からの補助金で成り立っています。保育料は園児の人数に概ね比例しますが、補助金は「加算」と呼ばれる行政が定めるルールに則って支払われることになっています。
この加算を得るためには、各年齢の園児に対して、園児何人につき保育士を1人配置しなければならない、という配置基準を守らなければいけません。すなわち、経営の安定化を図ろうとすると、園児とスタッフの両方を同時に増やす必要があります。


保育園経営の収入源のイメージ

では、入園希望者やスタッフの採用を促進するためには、どんなことをすれば良いのでしょうか?
その答えの一つがマーケティングです。ここからは、具体的にどのようなマーケティングを行うべきなのか解説していきます。


保育業界の実情

まずは近年の幼稚園や保育園の需要と供給の関係を見てみましょう。

施設数と利用者数

幼稚園と幼稚園の数と利用児童数
(こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ、文部科学省「学校基本調査」より
※保育所等には特定地域型保育事業も含む)

グラフを見ると保育園の数が増えていることが分かります。これは、両親ともに就労する家庭が増えたことが原因で需要が高まっていることが考えられます。また、近年は保育園と幼稚園の機能を併せ持つ認定こども園も増加しています。こちらも、教育は受けさせたいが幼稚園のような短時間では難しいという需要を反映した結果とも受け取れます。
正規の教育時間終了後や長期休暇中に預かり保育を行い、給食を提供する幼稚園や、教育に力をいれる保育園も増えているため、業態にとらわれずいかに保護者のニーズに応えるかが重要になってきています。

待機児童数

待機児童数(こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめより)

グラフを見ると待機児童数は平成29年から毎年徐々に減っていることがわかります。
少子化の影響で子供の数が減っているにもかかわらず、行政の施策により保育施設の数は増えているため、待機児童数が減少しているものと考えられます。その結果、地域あたりの保育園の密度が高まる傾向にあるため、他の園との差別化を図るだけではなく、効果的に広報活動を行い、入園希望者を募る必要があります。

マーケティング基礎知識

集客を効果的に行うためには「マーケティング」について理解しておく必要があります。マーケティングを簡単に表現すると「商品やサービスが売れる仕組みをつくること」を指します。
保育業界では「幼児のご両親が園についての情報を知り、入園を決定し、その後も信頼関係を構築する」または「保育士・幼稚園教諭の候補者園の求人情報を知り、応募し、その後も所属し続ける」ことが、理想の状態となります。

また、マーケティング施策を実行する上で大切な「購買サイクル」について理解しておくことが必要です。


参考:コンテンツマーケティングとは?考え方の基本

今回は①の認知について説明します。
例えば、「知っている」「聞いたことがある」状態の大手メーカーのお菓子と、未知のプライベートブランドのお菓子が、棚に陳列されている時どちらが手に取りやすいでしょうか?多くの方は、自分が見聞きしたことのある物を選ぶのではないでしょうか?
まずは認知をしてもらうために広報活動を効果的に進め「聞いたことがある」状態にしていきましょう。

これらの①〜⑥全ての行動に対して施策を実行し、売れ続ける仕組み化をすることで理想の状態を作り上げることに近づきます。

保育業界の認知獲得方法

では、認知を獲得するために効果的な方法とはなんでしょうか?
実際に、幼児の親や採用候補者がどのような情報源から情報を集めるかを考えると良いでしょう。

保育園・幼稚園の入園や就職に際し、以下のような統計が出ています。

・直近2年間で保活を行った保護者は、71.0%が「各保育園のホームページ」から情報を得ている。(保活に関するアンケート調査 株式会社インタースペースより)
・就職先を決める際に、73.6%の学生がインターネットで園の情報収集をする。(保育士の現状と主な取組 厚生労働省より)

このことから、まず積極的に園のホームページを整え、ターゲットにアピールした方が良いでしょう。
またSNS、Googleマップなどの悪い口コミから噂が立つ可能性もあるためリスク管理を徹底するようにしましょう。例えば、事実とは違う内容の口コミが書かれている時、放置せずに反論や改善の意思表示を示すことが大切です。

まとめ

保育業界は近年競争が激しくなっている業界です。出生率が低下している一方で人口の局所化が進み、一部地域に保育施設や幼稚園が集中している状況が原因であると考えられます。しかしマーケティングの基礎知識を知って施策を実行することで、確実に集客につなげられます。
まずはターゲットからの認知を獲得することが重要です。
認知獲得の方法にはホームページ・SNS・Googleマップの口コミなどがあり、これらを工夫することで園児やスタッフの確保がしやすくなります。
日々の業務に加えてマーケティング施策を行うのはかなり大変な作業になるかと思います。弊社では、保育業界のマーケティング業務全般を請け負うことが可能です。
気になった方は是非弊社のサービス「Reitz for Nursery」をチェックしてみてください!

サービス紹介

https://nursery.reitz-jp.com/
Reitz for Nurseryは、保護者の方や求職者に対して園や施設の魅力をアピールするお手伝い(マーケティング代行)をするサービスです。園や施設の魅力をヒアリングし周辺環境の調査を行い、他園・他施設との違いを積極的にアピールできることが強みです。入園希望の子どもたちを増やしたり、スタッフの雇用を促進します。


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