生まれ変わりのモトカヌレ

お菓子を製造していると、カタチや色が悪くてはじかれたものが時々出る。
オーブンのクセやその時の微妙な状態の違いで、個性派なモノが出来る。

不良というほどでもない。

型破りなヤツだったり、肌の色や個性がある子もいる。

悪さばっかりしてるけど、
本当は、優しいいい子なんです。
タバコ吸っても、バイクを乗り回しても
絶対に花壇は避けるんだよ。

そう、中身はいい子なんです。
味は変わらないんです。

個性があってもいいじゃない。
本心はそうなんです。
外見なんて関係ないんです。

でも、商品となったとき、お金を対価としていただく時には
画一的なものを求められる。
いくら、多様性の時代と言っても、それとこれは、違うみたいです。

少し凹んだり、焼き色が薄かったり、生地の量が足りなくて小さかったり。

自宅用ならいいけれど、誰かにプレゼントをするためだったら
綺麗なものがいいでしょう。

同じ金額をいただくのに小さかったら嫌なのもわかります。

私がお客さんの立場だったら損した気分になります。

これまで、Coneruでは、焼き損じや個性のある商品が生まれた時は
個性派グループとしてデビューさせていました。

ネットでのご購入の条件としては、個性派を受け入れてくれるご理解ある方のみ。

販売すると、個性派しか売れない。
個性派ないの??
と聞かれます。

しかしながら、綺麗なものを作りたいので、わざわざ個性派を作るつもりはありません。やっぱり、綺麗なものをお届けしたいのです。

それは、職人魂と言いますか、出来るだけ完璧に作りたいのです。

また、毎日作って販売していると、たくさんの方にお求めいただく時もあればそうでない時もあります。

捨てるには忍びない、新しい何かにならないものかなと考えていました。
それはある日突然訪れました。

たいして、化粧もしないのですが、
たまたま出張の時にファンデーションを落として割れてしまいました。
割と新しかったのでなんとかならないものかと思って調べていたら
ファンデーションを粉々にして水で固めて元に戻すというライフハックを見つけました。

あれ??もしかして、これいけるかも。
ファンデーションも割れてしまってどうにもならず、まだ使えるのに捨てる寸前だったもの。
カヌレもこの方法で、、、

早速やってみました。
粉々にして、固めるだけではどうにもならないので
その他のいいと思われる材料をいくつか入れて(これは秘密)
焼いてみました。

と出来たのがこちら。

その名もモトカヌレ

カヌレのムニュっとした食感がなんとなく残り、しっとり食感です。
焼菓子と言いながらもソフトな仕上がりでクッキーとは全く違う。

命名にあたっては、いろいろなアイデアが出ました。

カヌレクッキー 
しっとりしすぎて湿気ってるってクレーム来そう。 却下!

フランス語でしっとりのような意味の言葉を使った造語
既に忘れました。

忘れる時点で全然ダメなのでよかった

かなり良い出来だと思いますが、どんなに人気でも
カヌレのロスがある時にだけ作れるので
いつもあるとは限りません。
見つけたらぜひ、手に取ってください。

現在、スイトピアセンター大垣に設置してある
PANTRY食品自販機002に入っています。


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