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定例イベントの立ち上げ事例

私が立ち上げたソニーの有志アルムナイで「100人カイギ」という、シンプルな定例イベント運営フォーマットを導入し、次回がちょうど10回目となります。

そこで、定例イベントの立ち上げ方について簡単に説明します。

定例化の目的とメリット

そもそも、なぜ定例でイベントを実施するのでしょうか。

コミュニティでは、参加者が横につながり、自主的に場に参加や貢献をして、場を活性化して価値あるものにするサイクルが回るようにする必要があります。

その基盤として、参加者が関係を構築できるように、イベントなどの人が集まる機会を提供するのです。

とはいえ、イベントを企画して実行するのは大変です。

  • 何をするか企画し、

  • 場所やコンテンツをアレンジし、

  • 運営メンバーを集め、

  • 集客して、

  • 当日のオペレーションを実行し、

  • フォローアップや改善まで行う

ことを自ら考え、リードしていかねばなりません。

定例化は、これらの面倒ごとを解決します。

  • 企画:フォーマット化すれば、毎回考える要素は最小限でいい。

  • アレンジ:開催日を「毎月第2火曜」のようにルール化して先まで見通しが立つようにすれば、会場、運営メンバー、登壇者などのスケジュールがすり合わせやすくなる。

  • オペレーション:実際にやることでプロセスやツールを整備でき、改善サイクルも回すことができる。運営メンバーもやり方を体得できる。

  • 集客:参加者にとってもスケジュールしやすいので、リピーターを増やしやすい。

「100人カイギ」の概要と採択理由

100人カイギとは、毎回5人が自分の取り組みなどをプレゼンし、登壇者が100人に達したら解散、という、終わりのあるシンプルなコミュニティのフォーマットです。

元々は「品川100人カイギ」など地域の人を集めるイベントでしたが、企業や業種などの特定カテゴリでも開催するようになりました。

私は元々定例イベントは山ほどやっており、他からノウハウを導入する必要はないのでは、という声もありましたが、分かりやすい看板を使う方が、新しく運営に参画する人にとって分かりやすく魅力的だと考えたので、敢えて看板を使わせてもらうことにしました。

定例化のステップ

では具体的にどのように立ち上げたかを説明します。

方針を決める

アルムナイ活動は、あくまでボランティアなので、自分の工数は必要最低限にするようにしました。

また、定例イベントは人に任せ、自分は新しい企画を立ち上げる、自分の方が価値を出せることに集中する方が良いとも考えました。

そういう理由で、自走できるチームをつくることにしました。

運営チームを募集する

上のような意図や目指す姿を言葉にした募集要項をつくり、社内での登壇の機会など、候補者と触れるタイミングでアナウンスしました。

  • イベントの趣旨

  • 何をするのか(内容、手順、スキル)

  • どれくらいの負荷なのか

  • どんなスタンスで運営するのか

  • どんなサポートやツールがあるのか

  • これをやると何が得られるのか

  • それにどんな価値があるのか

といったことを、どんなニーズのある、どんな人に届けるかをイメージしながら、簡潔な文章や図に可視化します。

それを、社内での登壇など、ターゲットと接する機会において、繰り返し発信しました。

運営チームを立ち上げる

最初に手を挙げたのは1人だけで、数ヶ月は動かなかったのですが、もう1人のメンバーを巻き込めてから、うまく回り始めました。やはり、複数人いる方がお互い支え合えるので、うまくいきやすいです。

運営ミーティングも定例化します。家庭や仕事の都合は色々あれど、お昼休みくらいは何とか都合をつけられるだろうと、毎週金曜日のランチタイムにオンライン30分で基本スケジュールを決めました。

ただし、最初はどうしても色々協議したり教えたりすることもあるので、それよりは時間がかかります。

定例化のスケジュールを決める

これは単純に決めの問題です。会場、運営メンバー、他のイベントとの兼ね合いなどで決めました。

個人的には「毎月何日」というのが分かりやすいし曜日も分散できて好きなのですが、休日が入ると会社ではやりにくいので、毎月第2火曜の夜としました。

育成とプロセス構築

最大の学習は実践です。未経験者は、具体的にやることに直面しないと、考える必要のない余計なことまで「念の為」で考えたり、抽象論をこねくり回したりすることに陥りがちです。なので、時間や人や予算などの制約を踏まえた具体的な検討をします。

シンプルなイベントなら、とりあえずやってみよう、と思えるので、最初から大袈裟なことはしない方がいいです。

また、実施したことは、随時記録に残してもらいます。あとで改善できるようにするためと、ログをもとに誰でもできるマニュアルを作るためです。

回を重ねることで、プロセスが具体化し、洗練されていきます。テンプレートやマニュアルなども洗練され、頭のリソースを割くことが減る一方、メンバーの経験値は上がるので、どんどん楽になっていきます。

効果と今後

こうして定例化したイベントを繰り返した結果、コミュニティの活性化や拡大を実現できました。

参加する人が増え、そういった人が新しいメンバーを呼び込んでくれ、開始時から1年で倍近くには増えたでしょうか。

懐かしい人と再会するなどで、横のつながりも出てきたりしているようです。

運営メンバーも、私が全くサポートしなくても、イベントを回せるようになっています。

次回は10回目という節目なので、初めての対面実施をします。考える要素はオンラインより増えますが、ベースができているので差分だけで済むので、問題なくできそうです。

今後は、15回、20回の節目を同じく対面の練習の機会としつつ、定例以外の独自企画を自分たちでできるようになってもらいたいと考えております。

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