見出し画像

小学4年生/ 周期表からスタートし、分子構造モデルをつくりクイズを送っちゃうまで。

「井上さんへ
クエン酸
ブドウ糖
できました。
水素の数で見分けてください。」

画像1


こんな「きゅん♡」とするメッセージを、小学4年生からもらいました。
お見せできないのが残念なぐらい、笑顔も素敵なのです。

なぜ、きゅんとしたのか、残したいと思います。

クエン酸は、C6H8O7
ブドウ糖は、C6H12O6

の分子式を持ちます。

Co-musubiでは、7~8月の小学生の2ヶ月間のテーマが「元素」でした。

第1~2週は、元素周期表を見ながら、私達の体は周期表にある多くの元素によってできていること。そのはじまりは宇宙。
無からのビッグバン。
そして水素やヘリウムが生まれ、鉄までの元素は恒星の核融合によって生まれた。
私達が暮らす地球のコアは鉄でいっぱいだよね。

そんなお話をしながら、「ここで星が生まれているんだね」と、ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された写真で確認したり、「まさに本日、こんなニュースが!ハッブル宇宙望遠鏡、遠隔操作で修復完了し、再稼働できるんだって!」と、グッドタイミングに歓喜したり。



宇宙で生まれたたくさんの元素が、わたしたちの体も他の生き物もこの世界のなにもかもを構成しているなんて、「すごい!」を想像し体感するところからスタートした元素プログラム。


終戦の日前には、ご家族で平和について話し合うきっかけにしてもらおうと、核分裂に関するリーゼ・マイトナーと、オットー・ハーン、そしてアルベルト・アインシュタインと(名前は出さなかったけれど)マンハッタン計画について取り上げました。

関連記事


さて、この頃には周期表にも少しずつ馴染んできた子どもたち。
そのタイミングで、家の中にある元素発見大会を開催。

それぞれが持ち寄ったものと周期表を確認しながら、発表し合いました。


スマートフォンの中には「金」が入っている。「金はAUだ。」
ボールペンの先は、「タングステン!」「元素記号は..え!Wなの?なんで?へえ、勉強になるなぁ。」
など、大盛りあがり。

すると、クエン酸をドヤ顔で出してくれたのが、後にクイズを送ってくれた彼。

iOS の画像 (12)


炭素と水素と酸素があるね!

その後すぐに、「こんなにいっぱいの原子でできている物質を発見した!」と、世紀の発見並みに彼が大喜びしていると報告をもらいました。

お返事として、
「ではでは、C6H12O6 はなんでしょう?」
と問いかけてみました。

君がその素敵な感性で、世紀の発見に感じたようなすごい物質はたくさんあって、そうして私たちの生活は出来ているんだ。彼なら、それに驚きを感じる感度の高さを持っている。

するとさっそく、おおお〜!と興奮して調べ、グルコース(ブドウ糖)だと判明したのだそうです。


そして最終回。
「2ヶ月間やってきたので、本日で元素は一旦お休みかな。」
と伝えると、みんな思った以上に残念そう。
「えええ〜〜。でも、最後じゃないんだよね。一旦お休みで、またいつかやるんだもんね?だったらいいよ。」と寛大に受け止めてくれました。

そんなに好きだったなら、今後も自分で広げていけるように、今日はちょっとしっかり種を撒いておこっか。
ということで、

1. 有機物について
炭素は4つの手を持っているよ。
プラスチックも有機物→原料が石油→石油は、数億年前の生物の死骸が海底に堆積し、地中で化学変化を起こしてできたもの。
・エチレン→ポリエチレン
・プロピレン→ポリプロピレン

2.化学式は同じでも、分子のつながり方で性質が変わる
先日クイズに出したC6H12O6グルコースも、分子構造が変われば、フルクトース、ガラクトース、マンノースでもある。
不思議だよね!


3.レアメタル
資源の少ない日本では、レアメタルは再利用されているよ(都市鉱山)
オリンピックのメダルがまさにだね。

DNAの水素結合や、ファンデルワールス力ってかっこいい名前の力とヤモリの関係気になったら調べてごらん。

と、いつもとは違い、ザルから種を手づかみし、バサ〜っと蒔くかのように終了しました。

書籍を紹介してほしいとの依頼を受け

もご紹介して終了。

そしてしばらくして、

画像3

「井上さんへ
クエン酸
ブドウ糖
できました。
水素の数で見分けてください。」

というクイズが届いたというわけです。

この流れから、分子構造モデルを作ってクイズ(挑戦状?)をくれるって嬉しすぎる。
おもしろい!
「きゅん!」です。


他のご家庭からも、

「別冊ニュートン面白いです。我が家では私(父)がはまってます。教科書読むよりビジュアルで楽しいです!」

という、父メンバーからの、なんとも嬉しいメッセージが。

子どもたちにとって、身近な存在である家族が、本当に自分自身の興味によって(下心持たず)ワクワクはまり楽しそうに学んでいる姿を見たら、子どもにも興味が飛び移ったり、「僕ももっと知りたいな〜。面白そう。」といった内発的動悸につながりやすいですね。
(期待はせずに。)


また、Co-musubiの中学生は小学生の弟のテーマが元素だと知って、普段は無口な彼が、元素からはじまり最後は日本の県の話まで、1時間あまり母に話し続けたというエピソードも、様子が目に浮かび微笑ましい家庭の共有でした。
母も、「兄のおかげで、こうやって広げていくのか、というヒントをもらった気がする。」と。少しでも弟も興味を持ってくれるように関わってみようとメッセージをくれました。

家庭内がフラットなラーニングコミュニティになり、それぞれのペースで豊かな学びの時間が日常の中にあることが、Co-musubiの学び方です。


よし、クイズにお返事しなくっちゃ。きゅんきゅん。わくわく。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?