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『オフラインを活用する小・中学校のオンライン授業検討会』②

上記①のつづきです。

ここからは、皆さんにも参加して頂いて検討会に入っていきたいと思います。

参加者から希望を受け、テーマを「学習指導要領を活かしながらどう学びをデザインできるか?先の見えない社会を生きていくための教育とは?」
に決定。

(井上)
「正解はないのでご自身のお考えをどんどんお答えください。」

(井久保)
「私もかねてからそういう事をずっと考えていたのですが、参考になるのはイエナプランの学校で大日向小学校が一条校で学習指導要領に則って行う「新しい小学校のつくり方」という本があって、大日向小学校はワールドオリエンテーションという教科を超えたPBLのような学びがあるんですね。それをやるにあたってどうやって学習指導要領にカバーさせるかってところですが、さっき私が申したようなアイディアが書いてありました。地域の課題や財を活かしてカリキュラムを組む。その後で学習指導要領でどう結びつくかを考える。結びつかなかったところは教科の学びなどでカバーをする。これからPBLなどの実践をしていくに当たり新しい考え方だなと私の中で本を読んだ時に発想が逆転したんですね。なのでとりあえず教科書のことは考えず、まずは自分が楽しそうだと思うことを一つ設定してプロジェクトのテーマとして後から学びを繋げていけばいいんだなという発想ができて気が楽になりました。オフラインの実践ですが、私も理科で手作り楽器音楽コンクールと言ってですね、楽器を手作りで作って地域の方を呼んだり廃品で楽器を作り演奏するプロの方を呼んでライブを企画してやるというそういうプロジェクト型の学習をやったのですが、後から音の性質であったりとか物理的な要素だったり、そういった学習指導要領にリンクしていくのは私の仕事であって、子どもたちは楽しく楽器を作って演奏すると。そういった中で気づいたら学んでいる。そういったカリキュラム設計に興味があります。」

参考: あたらしいしょうがっこうのつくりかた
https://www.amazon.co.jp/dp/4434268295/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_vs.IEb5Z4RFBG

手作り楽器音楽コンクール
http://ikubodaisuke.blog.fc2.com/blog-category-5.html

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   同時進行 Chat
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埼玉県中学数学教師 : イエナプランの考えを導入した、数学の授業はどうしたらよいのか・・・アイディアほしいです・・・

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : 数学ですが、うちの子供はモンテッソーリ教育の学校ですが、セミナー形式も使っています。
それはオンラインでもやりやすいと思いますし、学び合いも起きてます。
ハークネスメソッドもオンラインで出来るのかなと思いますが、人数が現在のクラスの半分くらいでないと難しいですよね。

(大学・高校教員) : 学習指導要領というよりも教科書に縛られているのでは

井上 まきこ Co-musubi 登壇者 : すべきことに縛られているんでよね

(大学・高校教員) : 総合的な学習の時間や総合的な探究の時間の役割ですよね

柴田寛文@経産省(登壇者) : 知のナビゲーター、のような印象を持ちました。

井上 まきこ Co-musubi 登壇者 : あと、共に学び合う仲間ですかね

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : 個別の探求は、子どものやる気にかなり依存するので、子どもがやってみたいことを応援することがさらに大切になってくるかと。

柴田寛文@経産省(登壇者) : 学校に来ることの意義を精査することが、これから求められそうですね。

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : グループの学び合いも一斉のクラスではなく、少人数グループごとの活動を先生が個別にサポートしていくような形などはありそうですよね。
オンラインの学びを受動的な学びにしてはいけないと思います

井上 まきこ Co-musubi 登壇者 : でもわかりやすいって間違えると大問題

竹村 えみ (Learn by Creation) : そうなるとエンターテイメント化しますが、受動的な学びだと高度な思考力は育まれないと思います。

井上 まきこ Co-musubi 登壇者 : 内面の育ちによりフォーカスすべきなんですよね、オンラインは

中高教員 : 面白い先生に人気が集まる。学区もなくなるとなおのことですね。

井上 まきこ Co-musubi 登壇者 : 自分で考える子を育てるためには、【望ましい困難】を入れるのが大事

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : 反転授業で、面倒でも先生が自分の動画を作っている先生が海外だと多いのは、なぜかということを考える必要があるかと。

井上 まきこ Co-musubi 登壇者 : 数学はガツガツやったほうがいいですよね

中高教員: 探究やるとなおのことなんですけど、50分とかの時間制限も邪魔です。ハマってくると時間関係なくやりたくなる。

私学中高一貫校教諭 : 井上さん のぞましい困難 とは?

井上 まきこ Co-musubi 登壇者 : 私の次女は数学を中1の段階で勝手に中3まで終わらせてます、それは大好きだからなんですよね。
望ましい困難は一言では説明できず
わかりやすいは考える力を奪うので

竹村 えみ (Learn by Creation) : 教科ごとの視点がなぜ必要なのか、子どもたちに説明することも大切だと思います。今なぜこれを学ばなくてはいけないのかという目的意識が、オンライン、オフライン関わらず大切だと思います。

中高教諭: ◎指導要領をどう使うか。◎オンライン授業の方法論。◎探究、イエナプラン、学習デザイン。スパイラルに持ち込む。

教育開発出版 : 年齢ではなく、理解度別のクラス

中高教員: 学びにおける、最重要指標は?またはそれを妨げる事柄は?学年、、、
オンラインになると学級も学年もなくしやすいですね。

埼玉県中学数学 : 数学教員として。「なぜそれを学ばなければならないのか」を明確にする。そして、「他教科とのつながりを紹介する」

柴田寛文@経産省(登壇者) : 違う学年のいる空間にいることが、否定されない、ということが大事かなと思います。
中高教員 : 学年を超えた教え合いは、現行の学校ではほぼ起こらないですね。母親が在籍していた、地方の学校は、複学年クラスだったそうですが。。

柴田寛文@経産省(登壇者) : イスラエルは、飛び級をやっていたそうですが、今はやっていないようです。理由は、やはり同じ年齢層の中で育つことの意味があるから、という結論のようです。

教育開発出版 : 年齢の違う生徒が同じ空間に

柴田寛文@経産省(登壇者) : 大学や企業の研究機関に身をおくことが許されていて、その中で、ロボティクスやハッキングなど、様々なことを学んでいるようです。

中高教員 : 『教育のワールドクラス』に紹介されていたイスラエルのALは優れていると思いました。学年については読み取れませんでした。

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : イスラエルはデモクラティック教育が世界で最も普及していたりもするので、メインストリームは違うかもしれませんがとても良い市民教育だと思いました。
公立でデモクラティック教育をやっていて、先生と、子供と保護者が一緒に校則決めたりとかもしてます。

================== Chat ここまで


ありがとうございます他にいかがですか。

(Hさん中高教員)
今のお話が面白かったのでもっと聞きたいというのが半分。でもう半分は思っていたことと非常に似ていて、学ぶというものは価値のあるものでこれまでのが全部間違っていたのではなくてこれまでやってきたことは間違っていないしものすごく大事なことを押さえているってのがベースにあっていいのかなと僕は思う。ただその中で世の中での使われ方は必ずしも均一ではないし、なにか特化していくケースがほとんどだからそこでアンバランスが生じたり、ITなどの新しいものに対応しきれないような課題が出てきた時に、必ずしも指導要領の枠の中だけでは解決できない問題があると。その中からきっちりスタートすべきなのかなってことを思っています。
先程の井久保さんの枠にはまる場合とはまらない場合、特にはまらない方の部分をどんな風にされるかっていうところをもう少しお伺いできたら。


(井久保)
学習指導要領って教えなければならないことは書いてあるんですけども、教えてはダメなことは書いてないんですよね。

私もそのイエナプランから思ったところなんですけれども、何かこう教えなければならないことっていう事にそっちに寄りすぎて、はみ出したらどうしようではないですけれど。
それでだんだん学びが矮小化してしまう。難しいですけれど、全体をこう広く捉える。私も楽器作りというのをバーンと押し出してやってみたんですけれど、その中で子ども達はその音階を作るとなるとパソコンで周波数を計測して、その周波数の音はドレミソラシド何になると。ではそのオクターブ上を弾くならどうすればいいかみたいな感じで、本当に科学なんですよね。

私が思ってなかったところもどんどん学びが深まっていって、後からそれは理科の学習指導要領の振動数ってところに当てはまるよなと。ぼんやりとした枠はあるんですけれど、その中で何を学ぶかってのは子供に委ねてみようかなと。これをじゃあ音楽の時間にやろうかと言うと違う気がしていて、これを理科の中でやったからこそ意味があるような気がしています。

(井上)
チャットに質問をいただいています。学習指導要領との関わりはオフラインでも言えることですよね。それとオンラインとの関わりは?

私のような学習指導要領を気にしていない立場でお話させていただいてもよろしければ。
オンラインでのテーマ設定はクラス全体にと思っていません。

40人を3つぐらいにの少人数に分け、時々ごちゃまぜにすればクラス内の分断も起きない。
人数的には15名ぐらいを1セットとした方がベストで、そうすると今日もですけれども、子どもとの距離がものすごく近くなるんですね。窓がみんな同じ大きさなので。
子どもの状況がわかりやすく把握しやすいので、オフラインよりもより子どもを理解しやすい。
いい意味である種、日常に入っていけるので、学校だけっていうことではなくて子どもたちの普段の生活そのものを感じ取りやすいということがあります。

また我が子達は幼稚園、小学校時代に海外の小さな国のインターナショナルスクールに3年間ほど通っていたことがあり、日本人学校や塾などちゃんとしたものがなかったので、インターの学校以外の時間にダブルスクール的に自分の家で日本の学習をホームスクーリングしなきゃいけなかったんですね。でもその時にただ学習させるんではなくてCo-musubiで今やっているような学びをしながら、必要な計算とか漢字などの基礎学力的なものはきっとりドリル学習していくっていう両方の軸を走らせて、それによって今我が子達は特に勉強で困っていないと言うか、どちらかというと成績はとてもいい方です。なので、指導要領に縛られてこうしないといけないとか、やらなくてはいけない量がものすごく多いというものをただやらせる受け身の勉強よりも、ちゃんと切り分けて両輪で走らせる勉強の方が実は成績上がったりすることがあるので、うまく考え直してもいいんじゃないかなって思います。

(Sさん、小学校教員):
オンラインとオフラインって所だと少しちょっとまだ自分はそこをイメージできていないのですが、長野の伊奈小学校など生活の軸となる文化が存在していて、その中で生まれた学びをある種、教科として切り取るような役目が教員にこれから求められていくのかな。子どもたちがなんとなく言語でこういった事、たとえば水は温かくなったら違うものになるよねっていうものを、ある種今いま世の中で使われている共通言語に置き換えてあげる。
それが沸騰と呼ばれる現象なんだよってことを名付けていくということが教員に求められていることだとすると、ベースとしてはすごく自らの探究というものがあっていく中で、集団の探究と個別の探究の両方が存在していくと思うんですね、これから。

クラス全体での探究とそれとは別に個別でと探究していくものが生まれていく中でどうそれをそれぞれに合わせて、その上で学習指導要領に結びつけていって不足する部分を学習コンテンツや授業を使って教えてくってなった時に、オンラインはむしろだからその個別で補っていく個別で補完していくところにすごく相性がいいのかな。個別の探究を深めていくのもそうですし。

また個別の教科、どうしてもちょっとここはやらなきゃいけないとか、今君のやってることは教科で言うとここかもしれないね、というところを繋げられるところがオンラインなのかな。
集団の探究は(オンラインでの適切な人数という意味での)キャパシティの問題もあって40人では難しいので、オフラインのほうが適しているかもしれない、そういう使い分けはあるのかもしれないなというのを個人的に思ってます。

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      同時進行 Chat
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美術館学芸員 : 受け手の環境整備が何より難しいですね。

みのて@登壇 前原小学校 : うちはプライベートでスタートしました。笑

中高教員 ・柴田さんに、海外の事例、日本で導入にむけてのハードルなどを聞きたい

みのて@登壇 前原小学校 : うちも最初はダメでした。

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : 我々の子どもたちもZoomで授業してますが保護者でチャットグループを作って、先生をサポートしてます。

教育開発出版 : 仮に公平が保てないとオンラインは出来ないのでしょうか

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : PTA の中でリテラシーの高い方々に支援してもらえるといいですよね。

みのて@登壇 前原小学校 : PTAが主催されようとしている自治体があって、それが一番いいなぁと。

中高教員 : 〈いつでもオフライン休校にできる状態を作る〉とキュビナの神野さん。

(小学校教員) : 公平性が保たれないと校長オッケー出ませんでした。

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : Hさん、こちらよかったらご参考ください。
http://www.futureedu.tokyo/education-news-blog/2017/7/18/21/jenaplan-seminar-report

中高教員 : 全然関係ない視点ですが、オンライン授業は思いのほか行儀良くするのでは、とも思います。学級崩壊とか、教師の邪魔をするぐらいなら参加しないとか。生徒同士のちょっかいが減るとか。いじめも。

============ Chat ここまで


(中学校数学科教員 )
オンラインでもオフラインでも、30~40人子どもたちがいて、子どもに学びの選択の幅をもたせて授業をやっていくとなった時、収集がつかないだろうというイメージを持っていて、考え方を変えていかないと実践するのも難しいし、まだイメージを持っていないんですね、全然。昨日は北欧の教育のセミナーに参加して、それが日本の各現場に馴染みがないので自分でやろうとしたら他の先生との考えも合わない。
ズレが生じだったりする時になんかどういうふうに対処って言うか対応していったらいいのかなーって感じてるんですけど皆さんいかがですか?

(井久保)
多分子ども達もその選ぶことに慣れてないと思うんですよね。だからおそらく今これから私が危惧してるのは、オンラインになってよりわかりやすい面白い授業が配信されるようになると思うんですね。そうなってくると段々、わかりやすい教え方をする先生がだんだん良くなってきて段々と先生の自然淘汰が行われてくるんじゃないかと僕は仮説で思っているんですけれど、その辺の地域の先生はただの子守りで、あとはすごい先生のオンラインの授業を聞けばいいって話になっちゃうんじゃないかってのを個人的にはすごく危惧しているんですが、けれどたぶん本当はそうではなくて、選択するだとか学びのオーナーシップを持つだとか、そういったところをエンパワーしていくのが我々の仕事だとすれば、選ぶということを我々もそうだし、子どもたちにも選ぶという体験をさせていくべきだと思うんですけれどね。
それで私一つ、アイディアというか、私がこうしてみようかなと思ったのは、40人教室にいたら同じテーマでやらないといけないのですが、オンラインだったら4つくらいテーマを用意してその中から選んでもいいわけですよね。
どれか一つ好きなテーマをやってごらんと言って選択させるというのも、最初は授業を作るのは大変かもしれないけれど、そういった事もできるのかなと。

(Nさん)
数学って結構、一歩ず積み上げていく学び方をしていくので、学習指導要領に1~500ページあってこうやってやりなさいって書いてあるとすると、そこからなかなか外れるのが難しくなっちゃうと思うんですね。真面目に考えれば考えるほどそこから逃れられなくなるんですが、でもキュビナとかを使えば好きなところを飛ばしながらできるわけで柴田さん、その辺、どうでしょうか?

(柴田)
まさにずっと話の中にありましたが、テーマがすごく大事ってのがあるのかなと言う気がしていて、僕らの実証事業の中でも、数学なぜやるんだっけ?や水が温度が上がったら蒸発するってのも、そりゃそうなのかもしれないですけれど、なぜそれを学ばなければならないのか?ってのが全く世の中の起きてる事象との接続みたないところが、全く分断されちゃってるって言うところに今すごく問題意識みたいなのはあるのかな、と思っています。
で数学自身もそういう意味で言うと式が出てきてなんかこう移項してなんか割り算して掛け算してとか方法ではあるんですけど、なぜそれやらなきゃいけないのかっていうところがもっと語られるようになるって言うのがすごく大事な気がするし、逆に、そこに生徒一人ひとりの入り口があって、その入った入り口に紐づく数学の学びみたいなところから入って、だけどこれを理解しようとするとそのもう一個前にこういうことがあって、これを学ばなきゃいけないよね、そしてその前にはさらにこれがあってとかそういう辿っていく、入り口を見つけて戻ったりとか入り口を見つけ先に進むとかっていう時に、今のこの体系だった学び方とか学習指導要領とか教科書が積み上げてきたこの歴史ってのは、やっぱり一つの道標にはなるんじゃないかな、と思っているんですね、なのでその自由に発想とばすっていうこともすごく大事だし、跳んだ先でなんか興味を持った子達が後ろ振り返ってみて、もうちょっとこういうことを身につけたほうがより前に進めるんだったら、なんかその教科書とか学習指導要領のようなものも最後大事にしていいのかなと。
経産省の身ですけれど、その積み上げられるてきたこともやっぱり一定の歴史もあるし合理性もあったってことだし、そこから外れなきゃいけないってもそうなんですけど、最後やっぱりその子達の興味を永続させるってか継続させるのってことやろうとした時に、なんだやっぱり難しくてわかんないじゃなくて、いやそれを理解しようと思ったらもう一歩手前も一歩手前って、こういう導き方は僕あるのかなと思ってます。


(Nさん)
さっき楽器を作ったとおっしゃってて、オクターブとかあったけれど、自然音階と平均律とこれは分数か指数対数かって話しで、平均律をやるには指数対数を学ばないといけないな、と、そういういろんな結び方があるなと思いました。


(井上)
結局、スパイラル学習にすればいいってことだと思うんですよね。一年単位で考えるんじゃなくて何年単位で子どもの学びをデザインしてスパイラルしていけば、後々、あ!あれの事だったんだってつながる事が大事だし、具体的に想像できるので学習のスピードが早まるんですね。理解のスピードが。ということでただ今まで通りにただ学習しているより、少ない労力で能力を上げていくというか、知っていくことができるってところががあると思うんですね。

(柴田)
この議論していると、なんか学年っていう考え方をどっかで外さないと、なんのために1年上がったとか進級したとかって何なんだろうなっていう問いと、多分最後は向き合わなくてはいけなくなるってことだと思います。

(井上)
なのでうちの団体は学年関係なくやってるんですよ、実は。その子にフィットしているということが一番本当は重要だと思うんですよね。
何のための学びかって言ったら、その子の幸せのためなので、そうするとあまりその子がその学びがスピードがゆっくりなのに次の学年に上がらなくちゃいけないというのは、その子のために本来はならないので、ヨーロッパではもう1年勉強したほうがその子のためだよねって全員が理解するので、小学校で留年してもばかにするのではなく、あの子に必要だったんだねと言う理解になるので、あのそういうところからも日本は変わった方がいいような気がします。

(柴田)
他学年の学びとか、小中の義務教育学校ができるというのも、なるべく6年という幅に収めずに、じゃあ9年にしてみてもう少し幅の広い学び方とか他学年で学びあった中で自分はこう習ったけれど2つ3つ年上のお兄ちゃんお姉ちゃんはもっといろいろなことを知っているという中から、学ぶ機会を作っていくという潮流に徐々になってきているってのは、最後行き着くところまで行っちゃうと、学年ってものをどう考えるかって話になるんだろうなと思います。

(竹村)
我が子が二人共モンテッソーリの学校に行ってまして、モンテッソーリの場合は元々異学年合同で、低学年・高学年・中等部という形なんですけれど、高学年の子でも例えば中学の算数ができる子は算数のセミナーだけ中学のに顔だしたりということで、わりと発達段階を、全体的にとらえるというよりは、数学はめちゃくちゃできるけれどここが遅れているとか、子どもによって凸凹ってあるんで、その辺をもう少し寛容な運用してるんです。
なのであんまり学年ってことに縛られすぎず、その子の今得意なことは何で、行き詰まって学びあったほうがいいところはどこか、学びの特性とかというところにもっと注目すると、たぶん一人一人が倍速で伸びていくなくんじゃないかなと。

(井上)
倍速で伸びていくって大事ですよね。それは促成栽培ということではなくて、その子にとって学び方が違えばすっといくならばその方がいいという意味でいいような気がします。
私、プログラムをデザインしてるじゃないですか。そのデザインの時とファシリテートをしているときを切り分けていまして。

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サイエンティスト的な分析の仕方とかプログラムの作り方をしているんですね。
その上でファシリテートする際は、それを完全に手放して子どもたちと一緒に学んでいくんです。

アーティストというのは、すべきや当たり前を持たず目の前で起きていることを読み取ろう、見取ろうとするあり方。
職人というのは、こどもたちが自分の中で思いついたことを返してきた時に、それをどう料理するか... 例えば低学年さんとオノマトペをやっていた時に、泥団を低いこの辺から落とした音を「べちゃっ」と言った子がいたら、あ、じゃあ泥団子をもっと高いビルの上から落としたらどんな音になるの?と返す。音の表現が変わるので、それは理科につながる。
どうやってその子ども達から出た発想を教科に結びつけていくかは、結構職人だなと思っていて、そういう技術っていうのも教師やファシリテーターにこれから大事なのかなって思います。学習指導要領にに縛られずに子どもたちの学びをデザインしていくために在り方として必要かなってちょっと思っています。

(井上)
オンラインで授業をすることに困っていて、具体的なやり方やコツなどを集めたいという方いらっしゃいますか?

(Nさん)
ICT教育が進んでいることで有名な地域の先生方、この休校中にどんな取り組みがされるんだろうと興味深く見ていたのですが、どうもあまり積極的な取り組みはされていないようです。そのあたりいかがでしょうか?

(教員の方)
我市はICT教育とよく言われるのですが、実際には3人に1人の端末しかなく、コロナの関係で言うと、卒業式どうするか?という件がありました。公平性という観点で止められたりして、マインドセット的には全然付いて来ていないな、ということが実情です。
もう1人、zoomで授業やっている者が入っているので、聞いてもらえればと思うのですが。

(もうお一人の教員の方)
春休み中に自分のクラスだけ集めてお話会のようなことをしたのですが、それの準備がとても大変で、学校にはパソコンがあるのですが、子どもたちの家に持って帰っているわけではないので、一人一人の家に電話して「端末ありますか」というのを全て32家庭確認して、全員あるという公平性を確認した上で実施されました。
公平性を保たないといけないというのは、とても大変でした。

(柴田)
端末もこれから整備されますし、今回のタイミングで端末があるけれど校長先生がOKを出さずに学校に置きっ放し、などの事例があり、文科省の方で、端末は持ち帰れるように、などの注意点をガイドラインとして整備されようとしていますね。

まず保護者との連絡体制が電話だったりするという点一つとっても、変えていかないといけない点です。メールが使えるというだけでも全然違うとは思います。
親とのネットワークの作り方や、端末を持ち帰れるかどうか、あとは自宅にネットワークがある人ない人いるので、ない人への配慮みたいなところも含め、文科省の中で予算を立ててやっていこうとしています。

(井上)
質問がチャットでたくさん来ているので、そちらをいくつか進めていきますね。
いくぼんに「イエナプランのメリット・デメリット・ポイントを聞きたい」と。

(井久保)
オルタナティブスクールがどうやって学習指導要領をクリアしているかというのは、公立が見習わなければいけない点ですよね。この辺りは、オルタナティブスクールから常々情報を得ています。

(井上)
子どもって、指導要領のように予想どおりのことにはあまりワクワクしなくて、そうきたか!みたいなことをされるとワクワクするので。

(井久保)
そういうメリットで言うと子どもから始めるために、ということですよね。
楽器作りもそうなんですけど、理科は科学者の時間と言って、自分で問いを立てて、それを探求するという時間を多く割いています。それでカバーできなかったところを、私がレクチャーをする、という形を取っています。

科学者の時間
http://ikubodaisuke.blog.fc2.com/blog-category-4.html

(井上)
より教員側の技能が必要、ということですね。
それから、海外の事例を日本に導入するに向けてのハードルなどを聞きたい、という質問が来ていますね。

(参加者)
メインの話題はオンラインから始まりましたが、途中から探究だとかイエナプランだとかの話にも入っていき、新しいことをはじめるということが、実は今のこの状況で一気に突破していける機会でもあるのかなと。その中で、これが一番良いというものはもちろん簡単には見つからないと思うのですが、海外の事例で参考になりそうとか、行政的にもバックアップしやすいというようなことがあれば、教えていただきたいです。

(柴田)
いいところをうまくミックスして取り入れていくということに尽きる。オンラインに関する一番の震源地は中国・台湾・韓国など。授業の構成や探究については、学習指導要領があるのかないのかによって違うけれど、しっくりくる事例というのはないな、というのが正直なところ。学校の運営形態でいくと、英国なんかが近いのかなと。英国は学校を評価する第三者機関があったりと厳格なところはあります。こういう制度だったらこの国が参考になるかなとか、このような議論ならあっちの国かな、とか、色々ミックスしながらやっています。

(井上)
先ほど、オンラインから入った話がどこからかイエナプランとか探究の話になった、というご指摘がありましたが、この件、蓑手さんや井久保さんとも話したいねって言ってた大テーマで、これはオンラインと別個の話が始まったわけでは全然ないんですよね。

(井久保)
オンラインとオフラインのどちらがいいか、という話ではなく、今はどちらかというとオンラインにシフトせざるを得ない状況ですが、オフラインの場が復活してきた時に、オンラインという場をどう活かすかというところに戻ると、そもそもの学びとは何か、という議論として掘り下げて話して行かなければならないと思っています。すごく、課題意識があったんですよね、井上さんとね?

(井上)
今オンラインがボコボコ増えて来ていて、でもほとんどの話が技術(ツール)の話になってるんですよね 。ツールの話になった途端、学びってなんだったっけ、教育ってなんだったっけという話が置いていかれていると思う。
申し訳ないですけどこれまでの学校教育にも課題はあったはずで、けれどそのあったはずの課題を見ないことになってしまっている。オンラインでリモートで働くと、よりできる人とできない人がはっきりする。ではできる人ってどういうことかというと、発達段階の高くチームワークができる人たち。人間のあり方や教育のあり方とか、根っこのところがとても重要になるよねっていうのが経験してきて理解していることなんですね。
刺激が強く子どもたちが一見モチベートされそうなものって、オンラインでたくさん出てるんですけど、わかりやすいって一見、子どもが盛り上がるんです。
でも、本当に自分で考えているかというと、考えてなかったりするんですよね。目的としてはちゃんと考える人間を育てていくっていうことだとすれば、ただわっと盛り上げるということではないので、より根っこに着目していくということが大切です。
今までオフラインでやっていたことを横にスライドしてオンラインで行えばいいと思っていることもとても危険に感じます。
オンラインだからこそ子どもたちの学びを加速させたり、子供たちがより自分らしくいれたり、より多様な中で学び合えるっていう環境も本当は作れるのにオフラインの頭のままオンラインを設計すると、オンラインは成功しないし、下手したらずっとズームにかじりつかせなきゃいけない、監視しなきゃいけないって状況を必ず早いうちに生むんですよね。
なので、大事なのはハードの部分じゃなく、どういう風に関わればどうデザインすれば子供達があまり監視をされずにZOOMに縛られずに、自分で本当に学んでいく人間に育っていくかっていうことを支援することが実現できるはずなので、それが今回のテーマです。

(柴田)
興味を引きつけ続けるってすごい難しいことですよね。これ日常じゃないから、すごく興味があってぐっと引きつけられるけれど、これがまた通常になっちゃうとなんか面白くないって感じになっちゃうんだろうなって気がしていて。
学校の現場だろうがそれがオンラインだろうが、なんかこう興味を惹き付け続けるっていうことはたぶん先生方もすごく大変だし難しいと思うんですけど、一方ででそういうものをなくてもいいということでもないのだろうなと思っています。
なんかそのバランスの持ち方みたいなところを何か皆さんどう考えてらっしゃるのかなって聴いてみたい。

(竹村)
スタンフォードのオンラインハイスクールがあるんですが、友達の娘さんがそこ行ってたんですけど、やっぱりすごい探究型のオンラインでの授業なんですれど、すごく自分の動機とかタイムマネジメントする力とか、結構一人ひとりの個の能力がオフラインよりすごく問われるねという話をこの間していたので、逆に普段の学校の場や家庭でこどもが自律して学べるようにどこまで準備してあげるかが結構、オンラインの成功の鍵かなと思いました。


(井上)
そうなんですよね。より内面に気を配れるか?どう内面を育めるか?が大事だと思います。

(蓑手)

今回こういう形でオンラインになって、その結果としてなんかうまくできなくなったっていうのもある意味、今までの教育の欠陥が浮き彫りになったなって僕は思ってるんですよね。結局つまり縛り付けなければ学ばない子どもたちを、そうしなければ成長させられない教育を作ってしまっているという事なので、そこから本当はしっかりと振り返らなくてはいけない部分があっる。本来的に学びは楽しいはずなのに、それを教えられていないということと、自分自身で成長する術を授けられてないっていうところですよね。
だから結局、このオンライン上でどうやって縛りつけようかっていうことしか考えていない。で縛りつけづらいから、やっぱり早く終わってオフラインになってまた縛り付けたいよねみたいな形になっている。そのサイクルから抜け出さないといけなくて、そのためには結局たぶん探究型など思いっきりそのシフトチェンジしていかなきゃいけないということに、ちゃんと向き合わなきゃいけないんだろうなと思ってます。

(井久保)
今回オンラインになって、究極の教育の目的は学校がなくても学べるような社会をつくるのが学校。学びの上では、我々教師がいなくなった方がいい。と私は思ったんです。このオンラインで。
私が消えるために何を教えるかって、そこがすごく問われているなと。じゃあどうするかを考えるのにとてもいい機会だったなと思います。
この対話を受けて私が気づいたことは、子どもは学校にいないんですよね。家にいるなということを認識しようかなと。
だからそのまま、家にいるのに学校でやることをやるっているのはちょっと間違っている気がして、まず家にいるなってことを意識してカリキュラムを考えようと思います。


(井上)
家にいるってことは日常なんですよね。学び場が非日常であるってなると、非日常のところだけで学べばいいのか、後は刺激をもらい続けなきゃ、与え続けられなくちゃいけない、というマインドになる。難しいことだよねと先ほどお話があったと思うんですけれど、何かを刺激をもらわないと学ばないということが本当にそれは本来の姿なのか?目指したいとこなのか?っていうところに立ったほうがいいと思っています。
私、チャットの方に先程「望ましい困難」が必要で、わかりやすいっていうのは危険だと思いますって出したんですけれど、そういう意味で、分かりやすくずっと刺激を与えるということは、結局「やらせていく」と変わらないですね。そうすると、次に何を与えてくれるのっていう態度になるので。次は何を与えてくれるの?じゃなくて次は自分から何しようかなと選び取りに行くような人間を育てていくことが、Withコロナの時代も本当に必要だと思うんですね。どう学びを取りに行くのか、自分の道をどう切り開いていくのか?いくぼんが仰る教員がいなくなるっていうのは、教える役割の人がいなくなるってことで、役割が変わる。教える人ではなく並走する人になる。
そういう役割を変えていくことができるか?それが今問われてるんじゃないかってことだと思いました。

ありがとうございます。最後皆さん一人一人どのように感じたかっていうのを共有し

会を締めたいと思いますのでお願いします。


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  同時進行Chat
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大学・高校教員 : 以前、勤務していたR高校では4年前に一人一台のPCをはじめましたが、先生方やPTAに理解していただくまでに時間がかかりましたが、このような状況でオンライン授業を普通にやっています。公立の高校です。


モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : R高校は積み上げがあったのが幸いしてるのですね。渋谷区も全員タブレットを配っていたので今回割とスムーズにオンラインに移行できてるとは保護者から聞いてます。

埼玉県中学数学 : 井上さんの話の技術の話??のところがわからなかったです・・・

大学・高校教員 : R高校ではもちろん技術の在り方から、授業デザインの話に進化しています。

中高教員:学びとは何か、賢くなるとは何か、  大切なテーマだと思います。学校とは何か、ではないところが重要だと思っています。

私学中高一貫校教諭 : 井上さんの言う通りなんだよなあ… 監視の話

中高教員 : オンラインを監視の道具にしない。

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : オンラインでは、子ども一人一人の学び方が反映されてきますよね。

中高教員 : 自ら学ぶ人間の育て方!

中山@2030 ビジョン : イエナプランの紹介
http://study.japanjenaplan.org/

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : そこをどこまで大切に出来るか

教育開発出版 : オンラインで通常通りの授業をやりたいという話はよく聞きます

タイムキーパー担当 : Co-musubiの子達、井上さんのお話聞きながら本棚に飛んでいきます。

中山@2030 ビジョン : イエナプランの特徴
●異年齢学級
●ワールドオリエンテーション
●四つの基本活動
 対話・遊び・仕事・催し

中高教員 : 自律と自立がオンラインの鍵

中山@2030 ビジョン : 縛り付けなければ学ばない。
どう縛り付けるばかり考えるサイクルから抜け出ることが大切。

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : 我が子のオンライン学習は、基本の提出物はありますが、かなり選択制になっています。なのでサボれる子はかなりサボれるのですが、逆に自分の関心事は探究しています。

埼玉県中学数学 : 先生たちも学びつづけることに対してハードルある方いますよね・・・
「学ぶの楽しい!」っていうと、「え?」っていう雰囲気

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : ウンウン

私学中高一貫校教諭 : いくぼさん そう、卒業してくって、そういうことですよね。卒業しても自分で学び続ける必要がクローズアップされてる世の中ですもんね。

みのて@登壇 前原小学校 : ラット実験みたいですもんね。笑

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : マッキンゼーでも、クライアントがコンサルタントを必要としなくなる事をいつも目指してました。先生が要らなくなるというのは一つのアイデアだと思います。

教育開発出版 : 習っていないから、というセリフが出なくなるといいですね。

埼玉県中学数学 : 先生こそ、どう学びをとっていくか、自分の道を切り開いていくかが大切だと思いました。

モデレータ)竹村 えみ (Learn by Creation) : とはいえ、私は高校までは先生にいていただきたい派ですが
井上 まきこ Co-musubi 登壇者 : 我が子も高校の先生を大変尊敬していました。リベラルな学校です。

美術館 : 養成しようとすると、育たない。すごくよくわかります。学びのコミュニティがないと人はなかなか学べない。

中高教員:「大学進学を必要としない高校にする」開成・柳沢校長

私学中高一貫校教諭 : みのて先生はじめみなさんの問題意識とかブレイクするーの力を感じて元気もらえる。 同時にみんながみのて先生のマネしてこれじゃなきゃダメなんだ!!になってはダメなんだと思いました。

=========== Chat ここまで

オンラインを活用する小・中学校オンライン授業検討会レポート③へつづく


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