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未経験からエンジニア6年経過して感じたこと

2016年1月に今の会社にIT未経験枠として入社しました。あれから6年も経ち、24365の保守運用から始まり、上流工程を得て、今はプロジェクトのPMとして仕事をする機会も多くなりました。

これまで現場は8〜9つほど経験をしてきたのですが、IT未経験から始まったこの6年を通して感じたことを諸々書いていきたいと思います。

駆け出しのエンジニアの方々や、IT業界で特にインフラの分野に転職しようとしている方々のご参考になれば幸いです。

年収はやることをやれば確実に上がっていく

高い収入を目指してIT業界に転職してくる方々も多いと思います。市場規模を見ていても、今後、ITが衰退することはまず無いでしょう。それゆえに待遇も良いのは事実です。

ただし、これは、とりあえずITの現場で仕事していればオートメーションで給料がどんどん上がっていく!というわけではないです。年収を上げるためには、きちんとしたステップアップと市場の需要を理解する必要があります。

具体的には、まず下流工程よりも上流工程の方が単価も高いこと。プレイヤーよりも組織マネジメントできる人の方が単価が高いこと。オンプレとクラウドのどちらもできる人の方が単価が高いこと。

この辺りを理解した上で、日々の業務+プライベートでの勉強によるスキル強化がポイントになってきます。

例えばですが、駆け出しの頃に下流工程からスタートしたとして、それでなぁなぁで4年も5年も同じ現場を継続しているとまず年収は大きくUPはできません。

一方で、上流工程に上がるために何が足りないか?を冷静に把握し、例えば現場は保守運用ですが、現場の設計書を読み漁り、目の前のシステムの設計や構造をインプットしながら現場業務をやる人とでは、年収の上がり幅も全然違います。

最初の1年、2年は収入に大差がなくても、例えば現場が変わるタイミングで選べる現場が全然違います。3〜4年のスパンで見ると後者がやはり収入が増えます。

市場価値を把握しながら、次のステップアップをするために何が必要か?を考えながら業務以外の時間でも勉強をしてスキルをアップさせていくとで、収入をガッとあげていくことは可能です。

僕は現在30歳ですが、来年の年収は800〜950万位までの見込みです。ただ、このステージに行き着くまでには、プライベートでもかなり勉強はしましたし、現場をなぁなぁでひとまずやっていて到達できるステージでは無いということは、お伝えしておきます。

クラウドだけエンジニアになるな

昨今はインフラ業界にもクラウドの波が浸透してきていることを感じています。それに伴い、AWSやAzureやGCPの案件も増えていることも前線で働いている身として感じています。

そして、こういう世の中のトレンド状況だからこそ、クラウドだ!クラウドだ!となりがちなのですが、前線で仕事している僕としては、クラウドだけエンジニアではダメだと感じています。

皆さんクラウドと聞くと案件的にクラウドだけをやる!と思うかもしれませんが、実は違います。現場でとにかく求められているエンジニアは、オンプレ環境をクラウドへ移行できる人です。

今現在、多くの現場で、物理サーバー上にesxiを入れて仮想サーバーで商用環境をまだまだ動かしまくっています。ただ、時代も時代なので、そろそろクラウドにこういうのも移していこう!となってきています。

そこで、必要なのが既存のオンプレや仮想環境を理解していて、なおかつクラウドに移す際にはこういう形で移して、クラウド上だとこういう機能が使えなくなる/新しく使えるをアテンドできるエンジニアです。

当たり前ですが、AWSのソリューションアーキテクトアソシエイトなどの資格は持っているけど、オンプレさっぱりです。RHELやWindowsサーバー設計したこと全くありません!という人が今マストで重宝されてるわけではないです。※クラウドの資格を持っていると採用確度が上がるのは間違いないですが

クラウドは今後拡大していくので、AWSなどの勉強は絶対に必要。なので、資格取得などを通して基礎ベースの知識強化は絶対に必要です。ただ、それだけやっていればok!とならないことも覚えておくのが大事です。

クラウドを勉強しつつも、オンプレや仮想環境のOSに関する知識強化(LPICやCCNAなど)も忘れてはいけません。むしろクラウドだけしか知らないエンジニアが今後増えていくことは確実なので、オンプレや仮想環境のスキルも兼ね備えて差別化をしていく視点が大事です。

マネジメントの方が給与は高いが焦りすぎないことも大事

お客様と契約する単価は現場配属前に締結をしますが、マネジメントをすることが多くなった今と、プレイヤーをやっていた頃とを比べると、やはり圧倒的に前者の方が単価は高いです。

ものすごい高い技術力を持っていれば高い単価がつく!と感じるビギナーの方々もいるかもしれませんが、残念ながら日系企業の場合は、純粋に技術スキルだけが高いだけで高単価にはなりません。

どちらかというと組織を持ち、前線のメンバーを束ねて、プロジェクトを遂行して成功できる人たち or 企業の経営分野と直結するITコンサルタントに高い単価がつきます。

それゆえに、早くマネジメントのポジションにつきたい!と焦る方も多いのですが、自分自身ここ1年プロジェクトマネージャーをやってみて感じるのは、メンバー時代にスキルを磨かかずにマネジメントポジションにつくと本当に悲惨なことになるということです。

本当の最上流のエンド企業(Sierではなく、Sierに注文をかける企業のこと)になると、トークとファシリテーションが多少できると、IT部門のPM
になれてしまったりということがあるのですが、正直こういう方々のPMは本当にめちゃくちゃで、各ベンダーの提案事項をそのまま鵜呑みにして予算や計画を立てたりします。

つまりは、Sierやベンダーの全ていいなりになり、成果物の妥当性の判断や現場で起きていることのリスク検知が全然できないPMが現場の指揮をとるという何ともカオスな現場が完成します。

いうなれば、自動車の教官やっているのに運転技術が全然ない状態で教えているということと同じです。

短期目線ばかりを優先しない!長期視点が最終的に高い収入を継続できる

上記のように、前線仕事をちゃんと身につけない状況下で管理職ポジションになることは全くお勧めできません。

仮にその状態で管理職ポジションになった場合は、土日は技術分野の相当な勉強が必要になります。※ここに加えてマネジメント分野の勉強も発生します。

昨今は、ITエンジニアになれば高収入!と宣伝する方々も多いのですが、そんなわけないだろというのが6年エンジニアやっている身として感じる部分です。

長期的に高い収入を継続したい場合は、ちゃんと前線の仕事を覚えて、そこからマネジメントをする側になり、プロジェクト全体の予算管理やスケジュール管理、リスク管理などを学ぶステップに上がっていくのが本来正しく、これらの工程をすっ飛ばして楽して高い収入!なんて到達できるわけがないんです。

仮に実力もないのに管理職になった場合、契約単価は高いけど現場で結果が残せず、お客様からクレームをもらって契約終了!となるのがオチです。

目先の年収!年収!となるのもわかるのですが、僕もいきなり年収700万とか800万とかのステージになったわけではなく、年収350万とかのプレイヤー時代に土日を使って勉強したり、自分で環境を構築して色々失敗して、あーこれはダメなんだとかそういうのをちゃんと学んできました。

何も考えずに現場業務だけを頑張れば収入が上がる!なんてことはないので、何をどう勉強するべきか?を考えながら現場業務と掛け合わせながら勉強をするのが大事です。

そして、マネジメントになるからには、現場の業務やスキルを自身がじゃああなたやってみてください!と言われた時にできるマネージャーでなければいけません。

勉強して実践して改良しての繰り返しと積み重ね

最近は、ご縁があって、さまざまな 現場からお仕事のお声かけをいただくのですが、単価が高いプロジェクトになればなるほど、業務以外の時間でも猛烈に勉強し、アウトプットの質を高め、成果をちゃんと出せるようにする必要があります。

なので、365日全部ではないのですが、土日に勉強し、それを平日の業務の中で実践し、その結果を振り返り、そこから更に勉強するという、まさにPDCAを回していくことが増えました。

エンジニアの世界に限らずですが、やはり異業種でも高い年収をキープされている方々は、圧倒的に勉強し、スキルや能力を高め、高い成果を出している方々が多いように感じています。

下流工程の24365から始まり、上流も経験し、今はプロジェクトマネージャーとITコンサルタントの業務をかねながら業務をしていますが、6年前の自分にこの業界に飛び込んだことは正解だったとは言ってあげたいなと思います。

プロジェクトを遂行していく中で責任が重くなり、イチプレイヤーとして目の前の業務をこなしていればokというポジションではなくなったですが、その分、プロジェクトを通して学ぶことも多くなりました。

これまでの自身の経験を元により大きなプロジェクトに携わりながら、後進の育成やDX化の推進などにも積極的に関わり、IT業界を盛り上げていければなと思っています。

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