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【スイレン・キッチン】③餃子

軽く紹介

※※おうち時間をちょっとでも楽しんでもらえればいいなと
完全に思い付きで書いたのでだいぶ緩い内容です。
パロ・メタ・スラングありありのあり。あらかじめご了承ください。※※


プロローグ


蓮 「……」モグ……

彗花「……」モグモグ

蓮 「…………」ズー……

彗花「…………」ズズー

蓮 「………………」モグ……

彗花「………………ごちそうさま」ガタッ

<スタスタスタ ガチャン

蓮 「………………」

蓮 「き・ま・ず……ッ!」ブハッ!

蓮 (あー、マジメンブレ。空気悪すぎて飯もノドとーらねぇっつーの)

蓮 (もうこれで三日か、まともに口利いてねーの……元々朝は別々に登校してたけど、いつもなら『じゃあ先行くね』とか『鍵かけ忘れないでね』とか『ハンカチちゃんと持ってね』とか、うぜーくらいに声かけてから出てくクセに)

蓮 (……そりゃ、まぁ? アタシも多少? キツく言い過ぎた感はなきにしもあらずだが?)

蓮 (そもそも彗花がこの前作ったばっかだっつーのに特売だからってシチューのルー買おうとしてたのが悪くね?)

彗花『……そうだよね、ゴメン。オトクって言葉に踊らされすぎたら、よくないよね……』

蓮 (……いやまー、彗花あのとき即謝ってきたけどよ)

蓮 『彗花マジイミフだわ。この前のハンバーグんときだってさ、目玉焼き半熟でのっけようとするしよ』

蓮 (………………いや、ま、その後アタシもミリ調子乗ったけどよ)

彗花『……っ! それは今、関係なくない? あの後ちゃんと別々に作ったじゃん』

蓮 『てめーのじゃなくてもハンバーグに黄身ドロってかけるの見えるのエグくてムリだし。あ、ホラ、前深夜にテレビ掛けたらたまたまやってたゾンビ映画みたいなさ、ナカミがぐちゃ~ってなってんの』ハハッ

蓮 (…………………………いや、あれはそう、ツッコみ待ちっていうか、『キモッ、蓮のほうが無理だし!』『わりーわりー』って笑える流れにするためのウィットに富んだジョークのつもりで、)

彗花『………………………………………………そう。』

蓮 (失敗したけど!!!!!!!!!!!)

蓮 (そうだった……彗花、食べ物系でチャカすの地雷なんだったわ……)

蓮 (あー………………しくった……………………)

蓮 (アタシが悪い、か…………)

蓮 「……はぁ、しゃーねぇな」

蓮 「確か彗花、今日の放課後は園崎サンにべんきょー教えてもらうとか何とか、言ってたよな……よし。じゃ、久々にアレ、作るか」


1.)材料


だいたい20個分

鶏ひき肉   300g
ニラ     1束
キャベツ   1~2枚
干しシイタケ 3個
塩      ひとつまみ
コショウ   パラパラと
すり白ゴマ  
市販の餃子用の皮 1パック(20個入り)
片栗粉 小さじ1 + 水 大さじ3 =蒸し焼きするときに使う

~~放課後、池野家のキッチン~~

蓮 「よっし、彗花が帰ってくる前に秒で終わらせっか」

蓮 「干しシイタケは……うん、朝水に浸けておいたのがいい感じに戻ってやがる」

蓮 「あとは、材料並べといてっと……ひき肉も出しとくんだよな」

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彗花『室温になじませておくと、食材が痛みにくくなるからね。地味だけどけっこー大切なポイントだよ!』

蓮 「……って言ってたっけか。へいへい」

蓮 「……」

蓮 (ひとりで台所立ってると、やけに静かだな……)


2.)下準備……


蓮 「えーっと、まず食材を細かく刻んでくんだよな。……この細かくってのが結構めんでぃーよな……」

蓮 「初めにニラから……ま、これはラクショーだわ」

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蓮 「んで、キャベツは……あー、一枚のままで切ると逆に大変だから、切り分けやすい大きさに解体しとくといいんだっけ」

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彗花『特に、芯の部分は固いからね。葉の部分と同じように切っちゃうと食べたとき口の中でゴロっとすることもあるから、分けて切ったほうがいいよ』

蓮 (『めんどくせー、腹ン中入っちまえば一緒じゃん。家で食う料理なんて、てっきとーでいいんだろ?』って、あのときは返したんだっけか……そしたらアイツ、困ったみたいに笑って、)

彗花『んーそうだけど……。でもね、ちょっとしたひと手間でグンとおいしくなるっていうのもおうち料理の醍醐味なんだよ。騙されたと思ってやってみてほしいな!』

蓮 「……へいへい」

蓮 「それじゃ、芯の部分は薄くスライスする感じで……刃の部分は千切りにしてっと」

蓮 「どっちも切り終わったら合わせて、細かく切って……よっし、こんなもんだろ」

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蓮 「ニラとキャベツに一つまみ塩を振って、軽く混ぜ合わせて、放置する……あーっと、塩揉みっつーんだっけこれ」

『実は奥が深い「野菜の塩揉み」、その効果と向いている野菜とは?』
オリーブオイルをひと回し様より引用

彗花『おつけもの、出来合いのもいいけど余ってるお野菜塩揉みにして、顆粒だしとお酢と一緒にサッと和えて浅漬け風にしたやつでも十分においしいんだよねぇ! でもお野菜によって放置するのに適度な時間が違うからよく考えなきゃいけないけど、例えばニンジンは』

蓮 (……とかなんとか。アイツ一回横道逸れるとすげー長いのはどうにかなんねーのか)

蓮 (まぁそれだけ料理がすきなんだよな。あれだけ熱心に語られると、それだけで美味そうに思えてくるし)

蓮 (……やっぱ玉子の黄身とゾンビ並べるのは悪手だったか……)

蓮 「っだーもー! 考えててもラチ明かねぇ! 干しシイタケもガッと刻んで片付けてやる!!!」

蓮 「……と、その前に、よく水切らねーとな」

彗花『ニラとキャベツを塩揉みするのも、そのためなんだよ。食材の水分が残っていると、餃子にしたとき味がぼやけた感じになるの』

彗花『まぁおうちの料理なんててっきとーで、いいんだけどさぁ……ちょっと手間をかけたらもっとおいしくなるって思うと、じゃあやってみようかってなるんだよね。それもまた楽しいの!』

蓮 「…………」ギュッギュッ

蓮 「…………」トントントン

蓮 「……こんなもんか」

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3.)こねる……はず


蓮 「じゃ、材料混ぜてくか」

蓮 「ぜんぶボウルに入れてっと……」

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蓮 「………………………………………………」

蓮 「……どんくらい混ぜりゃいいんだ……」

彗花『あっ、いいよいいよ、わたしがサッとやっちゃうから! 蓮は皮の準備しておいて』

蓮 「つって、アイツいつもさっさとやっちまうんだもんな」

蓮 「餃子作るときは、決まってギクシャクしてて……アイツもいつも以上に気ィ使いやがってよ。あのときだって……」

蓮 『あれ? 今日は豚じゃなくて鶏のひき肉なん? 安かったとか?』

彗花『それもあるけど……蓮とふたりだけで餃子食べることも増えたじゃない?』

彗花『我が家には我が家の餃子レシピがあるけど、それとは別のレシピにしてもいいかなって。だから、白菜じゃなくてキャベツにしてみたりとかね』

彗花『そういう特別なほうが……なんか、ホラ、ちょっとさ……ね!』

蓮 (そんで、それから餃子作るときはこのレシピになって……)

蓮 (餃子食ったら、いつの間にかギスってたのもなくなってって……)

蓮 (……そういうときいつも、餃子作ろうって持ち掛けてくるのはアイツだった)

蓮 「……見てろよ」

蓮 「アタシだって、ひとりで作れるっつーの……!」

蓮 「まぁ、同じひき肉だしハンバーグと同じ要領だろ。柔らかいのがよけりゃ食材が雑ざる程度、しっかりした噛み応えがよけりゃガッツリと。手の熱で傷まないように、時間をかけすぎねーで、っと……」

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蓮 「……よし、これでいいだろ!」

蓮 「うあっ、なんだかんだこんな時間……! 早くしねーと、アイツ帰ってきちまう……!」


4.)皮でつつんで、っと


蓮 「とはいえ、急がば回れだよな。皮に包む前にキチッと体勢を整えねーと」

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蓮 「ん、皮に付けるようの水も小皿に入れて、並べておくためのバットも準備完了。あとはひたすら包みまくるだけだ」

蓮 「皮の半周に水をつけて……」

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蓮 「あんま、欲張りすぎねー程度にタネをのせてっと」

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蓮 「ピタッと半分に折り畳んじまってから、」

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蓮 「キュキュッと、シワを寄せて一個完成だ!」

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蓮 「……ホントは、アイツなんかはわざわざ一度半分に折り畳まなくても、包むと同時に皺寄せまでやっちまってるけど……何回観察しても、どうやってるかよくわかんねーんだよな……」

蓮 「アタシも何回かトライしてるけど、皮破ってロスっちまうことが多いから、今日は確実な方法で……」

蓮 「…………」モクモク

蓮 「…………」モクモク

蓮 「…………」モクモク

蓮 (ずっと黙って作業っつーのも、余計なこと考えちかうからさりげ辛ぇーんだよな……ペン入れとかだと、一発勝負だし自動的に集中できるんだが……)

蓮 (でもアイツは逆に、料理のときのほうが集中すげーんだよな……そういや、前にどうしてかって訊いたらこう答えたっけ)

彗花『え? いや、別に大したことじゃないよ?』

彗花『でも、そうだなぁ……この料理を作り終わったら、お母さんや美葉や茎一が喜んで食べてくれたらいいなぁって、思ってるかな』

彗花『そしたら自然と、ちょっとでもおいしく、ちょっとでも早く、って、手がどんどん動くんだよね……あはは』

蓮 「……」

蓮 「…………」モクモク

蓮 「…………」モクモク

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蓮 「…………」モクモク

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蓮 「……あれっ、もう皮ねーじゃん!」

蓮 「でも……ホントだな、割と……スッて集中できるもんだな……」

蓮 「よし、これであとはアイツが帰ってくる直前で焼けば……!」

<ガチャッ

彗花「……ただいま! ってあれ、蓮? どこにいるの?」

蓮 (?! やっべ、もう帰ってきやがった!)


5.)じゅーっと焼く……前に


彗花「あっ、いた! 珍しいね、蓮がひとりでキッチンにいるなんて。お腹空いちゃった?」

蓮 「えっと、あー、その……」

彗花「ごめんね、二年になってから授業難しくなったから、彩絵に何回も質問しちゃって……今ごはん作る、」

彗花「か、ら……?」

蓮 「……」

彗花「……」

彗花「……えっ、蓮、もしかしてそれ……」

蓮 「いや、別に、これはー……その、」

彗花「餃子、作ってくれてたの……? 蓮が、ひとりで……?」

蓮 「……な、なんだよ、悪ぃーかよ」

蓮 (ってなんだ庭上、そのうぜぇ返しは?! そういうの要らねぇーんだわ今!!!!)

蓮 「ち、ちが、あの、彗花、これは、」

彗花「……」

彗花「……蓮、怒ってたんじゃないの?!」

蓮 「……は?」

彗花「あの、実は……わたしも、これ」ガサゴソ

蓮 「餃子の皮に、ひき肉?! なんでそんなもん買って……」

彗花「だっだって、わたし……蓮がゾンビ思い出すくらいに半熟玉子が嫌いだったなんて知らなかったんだもん!!!」

彗花「だから、この前だけじゃなくてこれまでもずっとイヤな思いさせてたかなって……それで、ガマンしきれなくなって、あんなふうに嫌味な言い方してきたのかなって思ったら、すごく、申し訳なくなっちゃって……」

蓮 「えっ、いや別にそんなこと全然ねーけど」

彗花「えっ」

蓮 「あれはなんてーか、場を和ませるためのジョークっつーか、ツッコみ待ちっつーか……そこまでマジに取られてるとは思いもしなかったっつーか……」

彗花「……ええっ?!」

彗花「な、何それぇ?! そんなの全然わかんないよーっ!」

蓮 「いや、アタシだってまさかおまえがそこまで思い詰めてるとかわかんねーし!!!」

彗花「何それ何それ何それっ! 蓮、頭いいのにそんなのもわかってなかったの?!」

蓮 「はぁっ?! お前こそ、ノリがわかんねーガチガチ頭じゃねーか!!」

彗花「なによぉっ!!」

蓮 「んだよやるかっ?!」

彗花「………………………………」

蓮 「………………………………」

彗花「…………………………ぷっ」

蓮 「…………………………くっ」

彗花「ぷっ、ふふっ、あはははは! もー、何コレ?! わたしたち、ばかみたい……、はははっ!」

蓮 「くっ、ははははっ! あー、ホントにな! 結局アレか、お互いこん勘違いしてたってオチかよ!」

蓮 「プロットだったら即ボツになるヤツだわ……あーもう、マジにくだらねぇー!」

彗花「ねー! ……でも」

彗花「……ありがとね、蓮。餃子作って待っててくれて」

蓮 「……いや、別に? レシピもうろおぼえだし、うまくねーかも、しんねーし……」ボソボソ

彗花「ううん! 絶対においしいに決まってる!」

蓮 「!」

彗花「ちょっと待っててね、制服着替えて手を洗ってくるから。わたしも手伝うから、ふたりであっつあつの餃子……早く食べよ!」

6.)今度こそ、じゅーっと焼く!


彗花「お待たせ! それじゃあ焼こっか」

蓮 「おう、準備できてるぜ」

彗花「ありがとう、そしたらまず油を引いて……」

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蓮 「30秒あっためてから、餃子並べるんだったよな」

参考:『パリパリ羽根つき餃子の作り方』紀文様サイトより

蓮 「……っと、こんな感じか?」

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彗花「うんうん! そしたら片栗粉を溶いた水を餃子の上に回しかけて、フタをして中火で2分ね」

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蓮 「まぁすぐだよな。彗花はフライパン見ててくれ。アタシは余った餃子ラップに包んで冷蔵庫に入れとくから」

彗花「…………」

蓮 「…………なんだよ」

彗花「……ううん、そんなにたくさんひとりで作ってくれたんだなって」

蓮 「……別に? パックの皮、余ったらめんどくせーだろ。それにこんくらい、全然ラクショーで終わったし」

彗花「……うん! ありがとう」

彗花「って、わっ! 2分すぎちゃったかな……!」

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彗花「……ちょっと焦げちゃってる」

蓮 「いつも水分飛ばすのに強火で1分加熱してるけど、必要なさそうだな」

彗花「う、うわ~んっ! フライパンから剥がせない……! 油がちょっと薄かったかなぁ……!」

蓮 「……まだあわてるような時間じゃない」フルフル

蓮 「餃子の皮が剥がれなさそうな範囲で、周りから箸でガジガジ攻めて……」

蓮 「んで、コイツをかぶせて、」カポッ

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蓮 「うりゃっ!」グルンッ

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蓮 「……ま、ちょっとブカッコだけど……どんなもんよ?」

彗花「わぁ……! すっごくおいしそう!」

<ピーッ

蓮 「メシもちょうど炊けたな」

彗花「えっ?! そこまでやっといてくれたの?」

蓮 「……おまえな、アタシのことお守りが必要なガキかなんかと勘違いしてねーか?」

蓮 「いちお、同居してんだからよ……こんぐらい、ひとりで出来るって」

蓮 (ま、どっかの誰かが毎日やってるの見てたからだけど)

蓮 「だからァー……まぁー……、もすこし、アタシのことだって頼りゃいいっつーか……」

蓮 (……よく分担サボって結果やらせてたのはアタシだけど!)

蓮 「……いや、なんつーの、二年になったしよー……アタシもボチボチ本気出してく、」

蓮 「か、ら……」

彗花「うっ……ぐしゅっ……」

蓮 「す、彗花?! 悪いっ、マジでいろいろ反省してるって!」

彗花「ち、違うの! なんか、そうだよなぁって……!」

彗花「わたしの悪いクセ……! なんでも勝手に引き受けちゃって、人から仕事取っちゃうの……」

彗花「でも、そうだよね……蓮は一緒に暮らしてるんだもんね。子ども扱いなんかされたらイヤだよね……!」

彗花「ありがとう、蓮! これからはもっと……蓮のこと、頼るようにする」

蓮 「おう!」

彗花「それじゃあ、なんだかんだわたしが全部やってたゴミ捨ても交代ね!」ニッコー

蓮 「お、おう」

彗花「朝の洗濯と、夕飯の買い出しと……あっ、お休みの日に昼ごはん作るのも順番だよ! 『アタシ今日はネーム集中したいからパス』っていうのは禁止ね!」ニッコニコォー

蓮 「お、おう……」

彗花「それから、」

蓮 「わ、わかった! 彗花! いやマジ悪かったって!!」

蓮 「その辺もっかいルールちゃんと決めて、ちゃんとやるから……でもとりあえず今はさ」

蓮 「……餃子、冷めないうちに食っちまおうぜ!」

彗花「うんっ!」


7.)まとめ


材料
だいたい20個分


鶏ひき肉   300g
ニラ     1束
キャベツ   1~2枚
干しシイタケ 3個
塩      ひとつまみ
コショウ   パラパラと
すり白ゴマ  パラパラと
市販の餃子用の皮 1パック(20個入り)
片栗粉 小さじ1 + 水 大さじ3 =蒸し焼きするときに使う


手順

①できる限りでいいので材料を並べておく……できる限り……
 干しシイタケは12時間くらい水に浸けて戻しておきますが、時間がなければ生シイタケでも。干しシイタケの戻し汁はダシが出てるからスープとかに使ってください。うんまいぞ~。

②ニラ・キャベツ・干しシイタケをみじん切りにする。ニラとキャベツは塩揉みをして、干しシイタケは戻し汁を切って、十分に水分を出しておく。

③ボウルに鶏ひき肉、②で下拵えした材料、塩・コショウ・すりゴマを入れてよく混ぜる。ひき肉は豚でも全然大丈夫。鶏ひき肉だとギュッと健康的で噛み応えのある味わい、豚ひき肉だと甘みがあってまろやかやわらかな味わい。お弁当とかへの使用用途がなければ、おろしにんにくを入れると一気に中華なお味に。

④市販の皮に③で混ぜたタネを包んでいく。気持ち少なめの量を皮に乗せて半分に折り畳み、端をぴったり重ね合わせてからシワを寄せると確実。

⑤油をフライパンにたっぷりと引き、30秒温めたのちに火を消し、餃子を食べる分だけ並べる。その上から水で溶いた片栗粉を回しかけ、フタをして中火で2分加熱。フタを取ったら強火で1分加熱し、水分を飛ばす。


8.)おまけ


彗花「はぁ……おいしかった! ごちそうさま、蓮!」

蓮 「ん。でもあれだな、せっかく彗花も餃子の材料買ってきたのに余らせちまったのはもったいねーな」

彗花「そうだねぇ、蓮が作ってくれた分冷凍庫にもあるし……」

彗花「なんかこの材料使って別の料理作れないかなぁ……」ポチポチ

彗花「……あっ! これなんかおいしそう!」

『餃子の皮でお手軽☆「ラザニア」ができた!』
オレンジページ様サイトより

蓮 「へぇ、こんな使い方もあるのな」

彗花「わぁ~っ、すっごくおいしそう……! というわけで……蓮、今度の土曜日楽しみにしてるね♪」

蓮 「エッ」

彗花「えっ、じゃないよ~♪ さっき言った通り、グダグダになってた分担振り分け直したら、次の土曜のお昼は蓮が担当になるから。あ~、楽しみだなぁラザニア~~~♪」

彗花「そうだっ、ちょっと多めに作ってご近所さんにもお裾分けしない? 下の階の日々野さんにはドライイースト、お隣の守村さんには田舎で採れたお野菜頂いたばっかだし!」

蓮 「い、いや、彗花、悪いけど土曜は次の作品の取材しに……」

彗花「ん~~~~~~~~~~~……?

蓮 「アッハイッ! すみませんでしたやりますやりますってば!!!」

彗花「ふふっ、わたしも手伝うから♪」

彗花「あー……早く次の土曜にならないかなっ」


 こうして、ちょっとした騒動を乗り越えながらも、まだまだふたりの同居は続いていくのでした。これまでも、これからも、彗花と蓮はいろいろな出来事と出逢い、時にはくじけ、それでも乗り越えていくのでしょう。

 でもまぁそれは、また別のお話。

 ――とりあえずおしまい。

おうち読書のおともになれたら嬉しいです。
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