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「告発してくれてありがとう」と言える経営者が増えてほしい

こんにちは、コンプライアンス・オフィサーの越田です

ダイハツの試験不正に関連するニュースが多数配信されていますが、非常に参考になる記事がありました。

実は私が以前勤務していた会社(業界)でもD社と同様の品質不正があり、業務停止・業務改善の行政指導を受けました。
業界では十社以上が行政処分を受け、その影響がまだ市場に残っています。

その内容は
・現場の社員が不正を知りながら業務を進める
・上長は見て見ぬふりをする
・内部告発は現場の管理職で隠蔽工作する
・社長の耳に入れても、担当役員への簡単な聞き取りだけで詳しい調査をしない
・担当役員は知ってはいるが不正はないと虚偽報告
・他社での不正発覚で調査義務が発生
・調べたら(当然)黒だった・・・

発覚が他社の不正からによるものですが、不正の構造は似通っています。



記事中に日本企業特有の不正と書かれています。

「組織に忠実で真面目な社員」の「自己保身型の不正」

 組織に依存しない柔軟な人は追い込まれたら「こんな会社、あり得ない」と転職できる。しかし「組織に忠実で真面目な人」は今の会社で居場所がなくなったら、「もう生きていけない」と思いつめてしまう。住宅ローンや子どもの教育費が頭にチラつく。  
だから、「自分がこの組織内で生き残るため」に不正に手を染める。ちょっとインチキをして帳尻を合わせれば、組織内での立場が守られる。そこには、エンドユーザーの不利益や、社会のルールを破っているという意識がスコーンと抜けてしまう。  
「社畜」が多い日本では必然的に、この手の「自己保身型の不正」がどうしても多くなってしまうのだ。  
「終身雇用」「年功序列」というシステムをベースにしてきた日本のものづくり企業は、「クビの不安なく技術をつきつめられた」というメリットがあった半面、「組織にしがみつくためには不正もやむ得ない」という組織病理も育んでしまった。

同記事より

真面目な人ほど、自分の立場を考えて不正に手を染めてしまう
不正の大小はあるにせよ、思い当たることがある人は多いと思います。

しかし、企業を支えているのは「組織に忠実で真面目な人」です
社内相談(通報)窓口からの告発を無視・隠蔽せずに不正に向き合い
告発者の二次被害を防ぐことが必須だと思います。

「告発してくれてありがとう」と当たり前に発言できる経営者が増えて欲しいと心から思います。




読んでいただきありがとうございます。上場企業や大企業以外では定着していない「コンプライアンス」をわかりやすく伝えていきたいと思います。