ひきこもりの活躍場所は地方にあり!?雲南市と神山町に視察に行ってきた話
みなさん、こんにちは!COMOLY運営事務局の山田です。
9月30日〜10月4日にかけて、島根県雲南市、徳島県神山町に行ってきました。
目的は、ひきこもり当事者を対象としたワークキャンプを開催するための現地視察です。
私が考える、ひきこもりから脱する方法の一つとして、「環境を変えること」、「習慣を変えること」、「ひととの付き合いを」変えること、この3つだと思っています。
そして、これらを満たせる方法が地方にあるのではないかと考えています。
えっ、なんで?と思われる人が多いと思いますが、以下説明します。
過疎地では若いだけでヒーローになれる
地方の過疎地に居住している人のほとんどは、高齢者です。私が視察した雲南市の大東町(久野地区)では、高齢化率が45%を超えていました。高齢者の悩みは、体力的な面で、多くの不便が沢山あります。
・収穫した大量のゆずが運べない
・家が壊れている場所があり修繕できない
・石積みが崩れていて治せない
・鹿や猪などから野菜を守る電柵が設置できない
このように石積みが崩れているところが多数あった
上記のような手伝いをちょっとするだけで、過疎地のおじいちゃんやおばあちゃんからヒーロー扱いされるそうです。
今まで誰かと比較して自信を失っていても、過疎地では自然と、自分の存在を認めてくれます。
ひきこもりの中には、日中、働いている人たちへ後ろめたさがあり、昼夜逆転生活をしている方も多くいます。
過疎地での生活は、自然と、夜寝て、朝起きるという生活が染みついてきます。都会と違い、身の回りのことを自分でやらなければならず、日中、体を動かすことで、程よい疲労がたまり、夜ぐっすり眠ることができます。
過疎地で生活すると、以下のようなイメージで、自分を変えることができると思ってます。
住む場所を変える(環境を変える)→過疎地での高齢者の手伝い(人付き合いを変える)→朝起きて、夜寝る(習慣を変える)
とにかく生活コストが安い!
地方では、少子高齢化に伴い、空き家の数が急激に増えています。特に過疎地では、持ち主が市内など都市部に住み、実家の空き家を管理にしている人が多くいます。
私が実際に観に行った物件では、20人くらい住める大きな家を、月2万円程度で貸し出しているところもありました。
部屋の中に超大型のスクリーンを設置することも可能、もちろん音は深夜でも大音量O.K.
場所によってはほぼ無料で住める物件があったり、移住希望者に向けた格安で提供している物件もありました。
水回りやトイレなど問題もありますが、都会と比べれば圧倒的に居住費は安くすることができます。
収入はどうするのか?
移住した人の多くが、農業に従事したり、IT企業のサテライトオフィスで働いていましたが、中には面白い方法で生活をしている人もいました。
草刈りや農作物の収穫、石積みの改修など、地域の困りごとを解決することで、お金をもらえます。お金でなくても、農家で収穫した農作物を分けてくれたりします。
実際に視察した神山町でも、地域の手伝いで毎月数万円程度稼ぎ、生活をしている方も居ました。毎日温泉に行ったり、町のお爺さんと居酒屋で飲んだりして、楽しんでいるそうです。
手伝いをしている時間以外は、自分の好きなことをして暮らしています。
過疎地ならではの、問題もある
人間関係が濃密で、地域のコミュニティに入りづらい、噂がすぐに広まったり、どこへ行っても知っている人がいるというある意味「監視の目」がきついと言った声も、移住者から聞きました。
過疎地の人々は、お節介な人が多く、急に家に来て、畑で採れた野菜や、鹿や猪など肉を持ってきたりします。
人によって合う合わないはあるかと思います。実際に神山町でも、移住を目的に暮らし始めたけど、都会へ戻ってしまった人も多くいました。
定住や定職を目指さない地方での暮らし方
心理的な面で、過疎地での定住や定職は非常にハードルが高いと思います。私も、今日から、人里離れた山奥で一生暮らさなければならないとなると、「無理!」となってしまいます。
だからこそ、嫌になったら、逃げれば良いと思ってます。違う場所に移れば良いというスタンスで住むのが一番だと思います。
COMOLYとしては、ひきこもり当事者を対象に、地方でのワークキャンププログラムを設計中です。来月に実験的に開催し、来年4月ころには本格的に動き始める予定です。
これは、地域の困りごとを解決しながら、地元住民とふれあい、本来の自分を取り戻すためのワークキャンプです。
無農薬、自然農法で育てた野菜と、猪肉は格別に美味しい。ご飯は釜で直火で炊いていた
今後もCOMOLYスタッフブログにて、ワークキャンプについて色々発信して行きますので、楽しみにしていてください。
引き続き、よろしくお願いいたします。
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