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部活引退 中3長女

我が家の第一子長女にんにん(中3)は、中学ではバスケットボール部に所属していました。経験ゼロからスタート。
6月には区の総体があり、6月末からは市の総体がスタートしていました。
負けたらそこで、引退が決まる。そんな時期です。

6月の区総体は接戦を制し、見事優勝!
市総体もハラハラする試合もなんとか潜り抜け、3回戦まで進みました。
昨日の3回戦はベスト4のシードをもらっている強豪校と。途中まで喰らいついたものの、最後はぐっと引き離され、彼女たちのチームは幕を閉じました。

初戦の試合開始から、なんか緊張と彼女たちへの思いがぐぐっとこみあげてきて勝手に泣きそうになっていた私。こんな時、親ってホント願うしかできないんだなぁと思う。

実のところ、にんにんは選手としては試合で使ってもらえる程ではなく、チームがボロ勝ちしてる状況でしか試合に出てくることはなかったのだけど。
それでも、試合に出してもらってもどう動いていいか全然わからない様子だった1年前と比べたら、ちょこっとだけ出してもらえる時には、ちゃんと仕事を理解して、やろうとするくらいには成長していたし、チームスポーツとは言え、にんにんのシュートが決まった時には、やっぱり嬉しかったものです。

実は、私も中学ではバスケットボールをしていた経験があり、ちびで下手くそ(なんせシュートが入らない)で弱小チームだったけど、それなりに副キャプテンとして一生懸命やったし、ルールや戦術も割と頭ではわかるから、試合を見てるとあれこれ言いたくなる!(実際、娘も出てないのに大声で応援しているオカンです。みんなのビデオにきっと声入りまくり。ごめん。)
そして、中学生女子が集まったら、いろいろありました。
そのいろいろを顧問がよく時間取って、ちゃんとみんなで話す場を設けてくれて、結果、同級生の中もどんどん深まっていった経験もあったりして。
私なりの、部活で「こうやってよかったな」とか「もっとこうしたらよかったかな」って思いが喚起されたりするのです。

恥ずかしながら、にんにんが2年生の途中くらいまで、自分の思いでいろいろアドバイスしてくるうっとおしい親であったろうなと思います。
だからなのか、長女は余り部活の事も話してくれなかったし。話そうとしても私が全然聞けてなかったろうなと思います。

親業(ゴードンメソッド)を学び始めたのは4年半ほど前ですが、長女相手にゴードンメソッドが活かせるようになってきたのは、実のところ結構最近かもしれないのです。なんかどうにも上手く使えなくて。
同じ子育てをしているつもりでも、子どもによってなんか付き合い方が違うということが起こります。この子とは簡単に意思疎通できるけど、何故かこの子には伝わらないとか、この子には言いやすいけど、この子には言いにくい。こういう話はこの子にばかりしている。とか。
私が3人の子ども達と過ごす中でも、もちろんそんなのがあって。それも親業を学びながら、向き合ってい行く中で順々に気づいていくことがあったりして。まぁ、その話は追々。

話を戻すと、長女が中3になってからは、結構部活の話もしてくれることが増えたように感じられていたのです。
ずっと3年生までイザコザなく、仲良くやってきたのに、ちょっと今変な空気になってきてる!とか、実は、あの子のこういうところにイラっとする時があるんだよね。とか。新しい顧問(中3になって顧問が変わった)の先生、厳しいんだけどバスケの事はすごく分かりやすくて分かりやすい、だけどクソ話長い‼とか。
まだ負けたくないな。受験勉強モードに早く切り替えたい焦りはあるけど、まだチームが終わるのは嫌だな。とか。
結構切なかったり、複雑だったりする気持ちを、いろいろ吐露してくれるようになったなと。
私は、それが本当に嬉しいんです。

以前の私なら、お友達の批判を聞けば「その子にはこんな事情があったんじゃないかな?」とか「自分だってそんなときあるでしょ」とか、ネガティブな感情を抱く長女を受け入れられなかったような。なんとなく、ネガティブな感情を受け止めるのに抵抗があって。人と上手くやっていく人になって欲しい。人のいろんな部分も受け入れられる心の広い人になって欲しい、なんでもポジティブにとらえられる方がいい!と自分の価値観を持ち出して、教えてやらねば!そう、させねば!という潜在意識が働いていたんじゃなかいかなと思うわけです。

今も、気を抜くと私ジャッジが出動してまったり、お呼びでなしアドバイスを繰り出したりしてしまうこともあるのですが、聞ける喜びを知ってしまってからは、基本的に何言ってても心でニヤニヤしちゃってます。

だって、こんな間近で成長していく様をライブで見せてもらえるんだもん、最高に楽しくて最高に贅沢。親としてこんな喜びはないなって最近思ってるんです。
だから、「ほうほう。そんなときには、腹立つねんね。理解できへんと思うんやね」「中立でいたいと思いつつ、やっぱりこの子の味方したくなるねんな。」とか、彼女が言っていることをそのまま受け止めて返している。
そうすると、だーっと吐き出したら、ふらっと部屋に戻っていって勉強したり、ピアノを弾き始めたりする。(笑)
彼女は、自分で自分の正直な気持ちを受け止めて、消化するだろうし、その為にアクションが必要なら自分で起こすだろう。様子を見るって方法を選ぶのかもしれない。そんでまたその結果を受け入れていく。そうやって、自分なりの人とのかかわり方を学んでいくんだなと、なんだか安心してみていられるのです。

私だって、中学の時も高校の時も、いろいろやらかしながら、ぶつかったり、傷つけたり、泣いたりしながら、今の価値感を作り上げてきたわけです。大人になってからも、いろんな経験をしたり、考え方が変わるようなお話聞いたり本読んだり、そうやってやってきている。
親で一番身近な大人である私の影響力は絶大に違いないけど、彼女は全く別の人格で、私とは違う経験をして生きていくのだから。

こうやって、最近ようやくオープンな関係が築けてきていると、私からのメッセージも届きやすくなってきたように感じます。
試合が終わって、彼女の気持ちを聞いた後、私の言いたかったことも伝えられました。
「1年生から途中でさぼったりせずよくやったなぁとママは誇らしいよ。試合にはたくさんは出られなかったけど、チームスポーツは試合に出る子、点を取る子だけで勝てるものでもないもんね。一緒に練習してきたことも、ベンチで支えることも、1・2年生みたいに荷物持ったり応援したりオフィシャルしたり、みんな必要だもんね。だから、最後まで続けたにんにんは立派だって思う。全部きみの力になってるはずだよ。」言葉としてはあんまり「わたしメッセージ」になってなくて「あなたメッセージ」だけど、私が心から「がんばったね!認めてるよ。すごいって思うよ」ってことはちゃんと伝わったんじゃないかなって思う。
言い返すでもなく、ちょっと何か感じているような顔で「うん」ってしっかり頷いた。

さてさて、こうして本格的に受験生としての生活も始まるわけですが、親として、不安がほとんどないのです。
普段から、勉強を自分事として取り組んでいるにんにんだから、というのもありますが、志望校とかはまだ定まっていません。なりたい職業とかもまだ特にない様子。
それでも私にはゴードンメソッドがあるから。長女が不安な時や迷うとき、ストレスたまってるときにはどうすればいいかその時の自分には分かるだろうし。気になってもやもやしてきたら、それを伝える術も持っているし。私の考えや意見は、必要なタイミングで伝えればいい。
何より、にんにんは自分で決めて自分でやれる子だって信頼感があるんだなぁ。
私が不安にならなくて済むって、ほんと楽で有難い。
この安心感が、「親業(ゴードンメソッド)=お守り」と私が言う所以です。

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