コミュニティは「メンバー」が主役
こんにちは。コミュニティフリーランスの長田(@SsfRn)です。
先日、こんなツイートをしてみました。
コミュニティにおいての大事な問いの一つに、「主役は誰か?」というものがあると思っています。コミュニティ運営において、初心に還ることもできる問いでもあると思うので、本日はこのあたりについて見ていきたいと思います。
主役を勘違いしないこと
コミュニティを運営していると、不思議なことに「主役が誰か」を勘違いしてしまうケースがあります。
冒頭のツイートにも書いておりますが、あくまで主役は「メンバー」の皆さんです。しかし、運営する側を主役だと思ってしまっている方が、時々いらっしゃるんですよね。
そこの勘違いはとても危険。
独裁国家のように、運営がいいと思う方向ばかり向いてしまう恐れが生まれるからです。「主役は自分たちなんだから、このコミュニティはこうあるべきだ」みたいな発想は怖いですよね。僕がメンバーなら絶対ついていきたくありません。
そうならないためにも、常にメンバー視点で考える癖をつけておく必要があります。「自分たちがどう思うか?」ではなく、「メンバーの皆さんがどう思うか?」で判断した方がよっぽど健全なコミュニティ運営が可能です。
どうしても、コミュニティって空間はメンバーよりもマネージャーにスポットライトが当たりがち。コミュニティマネージャーがメディアに取り上げられることは珍しくないけど、メンバーがそのコミュニティのメンバーとして取り上げられることは珍しいのが現状です。
そういったところも、どこか勘違いに走ってしまう人が出てきてしまう原因なのかもしれません。
コミュニティマネージャーとしての役割とは
「メンバーが主役」。
その前提があるとした時に、コミュニティマネージャーの役割として大事なのは「メンバーの自己実現を形にする」ことだと思っています。
そもそも、コミュニティという空間は挑戦がしやすい空間です。普段できないこともコミュニティでならできる、ということは特に珍しいことではありません。それこそがコミュニティのひとつの価値。
例えば、本業で営業をしているサラリーマンが「いつかライターになりたい」と思っていたとします。そのライティングスキルは、いきなり本業の中で身につくはずがないですし、希望通りの部署にいくことができる可能性はかなり低いですよね。
でも、コミュニティならそこに挑戦できる。イベントレポートを書くこともできるし、メンバーへインタビューすることも可能。その結果、コミュニティ内で良い評価を受ければ、そのまま副業として仕事を得られる可能性だってあります。
そうやってコミュニティを活用して、自分の抱いている理想の自分に近づくことができるんですよね。僕はそんな人を増やしたいと思っています。
そのために、コミュニティマネージャーとして何をしていけばいいのか?
メンバーが言った「やりたい!」に無理に寄り添って、マンツーマンで面倒を見ていくのは違うと思っています。それをしてしまうと、お互い疲弊することになってしまうから。
そうではなく、環境を整備していくことに目を向けるべきだと思うんです。
・そういった声を上げやすい空気や仕組みづくり
・スキルを学び合える機会づくり
・挑戦する機会づくり etc,
このように一つ一つの環境を整備していくことで、より自然と声を上げられ、メンバー同士で協力し合い、時には切磋琢磨できるような関係性やコミュニケーションが生まれていくのだと思います。
自己実現を叶えることでアイデンティティが生まれる
こういった話をした時によくいただく質問が「そういう人を増やすとコミュニティの人数が減りませんか?」というもの。
自分の願いは叶えた人は卒業するのでは?という懸念を抱く人が多いみたいですが、そんなことは決してなく、むしろアイデンティティが強まると思っています。
僕自身も体験したことがあるのですが、「この一歩を踏み出せたのはコミュニティおかげ。受けたGIVEはしっかり返したい!」と考えるようになるんですよね。人間は不思議とそういう心理が働くようです("返報性の原理"と呼ばれるそうですよ)。
というか、そこまでコミュニティ内で突き進める人って他のメンバーからの信頼を築いているはずで、それは上部だけでコミュニティに参戦している人にはできないことなんです。
「これを達成したらさっさと去ろう」みたいなことを考えている間は、コミュニティ内でうまく立ち回るのは厳しい。
だから、自己実現できた=卒業になりにくいんですよね。なんなら運営側に回ってくるぐらいの愛着が湧いてくるんじゃないかなと。それがどんな形だとしても、コミュニティに対してネガティブな言動は取らないはずなので、コミュニティマネージャーの皆さんは安心してほしいポイントです。
最後に
ということで、「コミュニティの主役」について考えてきました。
細かいコミュニケーションや設計についても、「メンバーを主役にする」という発想で考えると色々うまく回るものです。
じゃあ「主役になる」とはどういったことなのか?これを考え抜いて施策に落とし込むのも、コミュニティマネージャーの大事な役割になりますね。このあたりは、今度音声日記の方で触れてみたいと思います。
それでは!
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