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いつも自分のペースで:8℃の幸せ

今日は2023年10月11日生まれの曲、8℃の幸せ(CNo46)を紹介します。私の曲の中では今のところ最も短く、2分そこそこです。

ささやかな喜び

soundcloud上のタイトルはTiny Blissで(奈良美智さんの彫刻、森の子の写真を使っています)、ちょっとした幸せくらいの意味です。シロフォン系の可愛らしい音を使って、何か小動物の戴冠式のような、おとぎ話風の曲にしています。

どんな人もささやかな喜びを感じることがあると思いますが、そのきっかけになるものは人それぞれでしょう。

私は暑がりで、冬になっても家の中にいると暑く感じてしまうのですが、そんなとき外に出るとひんやりと気持ちよく、ああこれくらいが私にはちょうどいいなと感じます。そのときにスマホの現在地気温をみるといつも8℃で、ああ8℃っていいな、と思ったことからこのタイトルになりました。

人にはあまり分かってもらえないのですが(寒すぎるでしょと言われます)、どんな環境だと自分は快適なのかが明確に分かっていると、自分でコントロールできるからいいと思っています。いつも自分のペースで過ごせたらいいですよね。

将来の目標

今回の曲は2分と短かったのですが、実はこのような短い曲をいつかたくさん作りたいと思っています。というのは、組曲的なものを作りたいからです。

私は仏像を見て回るのも趣味のひとつなのですが、宇治の平等院鳳凰堂にいる雲中供養菩薩像が大好きです。将来目指している職業は何?といま聞かれるなら、雲中供養菩薩と答えるでしょう(笑)。communi8のページ冒頭の写真も平等院です。

この菩薩たちは、中央にいらっしゃる阿弥陀如来の後ろを飛び交って、踊ったり、楽器を奏でたり、祈ったりしています。全部で52人(ここでは人と数えさせてもらいますが)です。

雲中供養菩薩全体像

この52人それぞれのテーマ曲からなる組曲を作りたいのです。ひとり1分で作っても52分の曲になってしまうので、実際には数人ひと組にしてストーリーを考え、それに沿って作るかもしれません。

既に優れた作品を作っている方がいるのかもしれませんが、そこはまあ、私は私のペースで、自分が聞きたいものを作ろうと思います。

それぞれとても個性があり、見たことのない楽器もあって、しっかり調べた上で作曲したいと思っています。でもなかなかいい資料が見当たらないんですよね。

ちなみに私のイチオシは南1号です。なんだか一番しっくりくるんです。この楽器は拍板と言って、一見アコーディオンのようで左右に引っ張るとフガーと鳴りそうですが、そうではなく複数の板を打ち鳴らすものらしいです。シャカシャカ鳴るんでしょうか。

南1号

天上の音楽

雲中供養菩薩組曲を作りたい、と考え始めたのは、作曲を習い始めてから数年経った頃だったと思います。しかしその前に、動く雲中供養菩薩たちの姿を映画館で見て度肝を抜かれました。高畑勲監督の遺作となった、「かぐや姫の物語」です。

この、来迎図ともみてとれるかぐや姫が月へ帰るシーンで、彼らが奏でている曲が久石譲さん作曲の「天上の音楽」です。妙に明るい、カラッとした明るさが逆に悲しく怖く、見る人の心に強烈な印象を残します。

私の8℃の幸せもカラッとした明るさのある曲ですが、どんなストーリーにするかはこの先の宿題としておきます。

ところで、なんで52人なんでしょうね。13×4=52で、トランプも52枚です。そこに目をつけたのか、平等院では雲中供養菩薩トランプというものを売っています。適当に飛んでいるように見えますが、実は何か意味があるのでしょうか。ちなみに、ブロードマン分類という、人の大脳皮質を細胞構築の特徴から分けた、いわゆる脳地図も52なんですよね…。


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