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【答えは簡単】なぜ、出世できないのか?

はじめに「はっきり」お断りしておきます。

私は今の職場で出世するつもりはありません。

謎に強がり「出世できない」ことを言い訳にしているのではありませんよ?

このように申し上げる理由は「明確な夢」ができたからです。

私は「夢は山口周師匠(自称)」という夢を掲げてそろそろ1年、今の私の本業はこの夢を目指すための「必要条件」を満たすためにとても都合が良いのです。この「必要条件を満たす」ということについては、本記事の最後でどういうことかという簡単な解説をしたいと思います。

「どこが明確な夢なんだ!」

というご指摘については丁重に閑却しますね。

そういうわけで出世するつもりはありませんが、どうやっても「毎年評価が高まり昇給している」というのが現状ですので、今回は新しく私が立ち上げたプロジェクトを例に挙げて、サムネイルの通りに皆さんへご提供します。

「昇給?嘘つけ!」
「どうやって証明するんだ!」

というのはもっともなご指摘です。

しかし特に信じていただくつりはありません。私は過去に 2 度顔出しによるトラウマ的体験があるため身バレを極端に嫌います。ですのでエビデンスを提示することもできません。「あなた次第です」ということで結構です。

それでは早速参りましょう。

前提

私の本業は、ビジネスパーソン向けの講師です。数年前までは「ビジネスマナー」「顧客応対」というような、多くの人がイメージする「あの」講師のお仕事をすることがメインでした。

15 ~ 20 年選手の先輩が多くいらっしゃるのですが、私は 2020 年に入社した後、1 年半でとっとと彼らを追い抜きました。現在の成績はダントツのトップです。自慢のつもりはゼロ、ただの事実です。

今も「あの」講師のお仕事は残っていますが、それだけしていても私には何の成長もないのでそれらは先輩方に引き続きやっていただき、私は顧客が求める内容に合わせて「講義」「研修」なんでもさせていただきます。

そんな先輩と呼ばれる方々の多くは「この道 20 年の熟練」「経験豊富」「ベテラン」などとよく言うんですけど、これは

大嘘


なんですよ。

そんなことない?じゃあ、なぜたったの 1 年半で大ベテランが全員、私のようなクソ生意気な若造に抜かれてしまうのでしょうか?

知性と年齢の関係については様々な研究がありますが、ここでは代表的な例としてイギリスの心理学者レイモンド・キャッテルが 1967 年に唱えた概念を紹介してみたいと思います。

流動性知能:

流動性知能とは、いわゆる「受験に用いられる知能」です。暗記、思考、推論、計算などの「分析と論理」に基づいて問題解決をする際に用いられる知能のことです。

「世の中からデータを集めて、良いアイデアをスピーディに出す」というもので、この「流動性知能のピーク」はだいたい 10 代の半ばに訪れてしまいます。その後はずっと年齢とともに減っていくので、「大学受験前にピークを迎える」と考えると良いかもしれません。

結晶性知能

結晶性知能というのは、知識や知恵、判断力などの「経験とともに蓄積される知能」のことを言います。要するに、日々の勉強や挑戦により積み重ねていく知能のことを指します。

これはいわゆる「大人の知恵」や「賢者」といった呼ばれ方をするようなイメージに近いです。勉強をずっとする=良質なインプットをずっと積み重ねて、人間性に対する理解を深めていくというイメージが良いと思います。

いろいろな知識を得て、それを実践し経験を積み重ねて「大人の判断」ができるようになるのです。この「結晶性知能のピーク」については、だいたい 60 歳前後に訪れるそうです。以下の図をご参考ください。

多くの年長者や先輩と呼ばれる方々は、自身の「知能」は高いと思い込んでいます。しかし実際のところ、入社した時に得た「たった 1 年の経験」を、単に「20 年間繰り返してきた」というだけなんですね。

さらに、今の経営層や本部長、管理職やシニアの人たちに話を聞いてみると、まずまともに本すら読んでいる人はいません。テレビやネットニュースを見て、トレンドのビジネススキルなどをインプットした気になっているだけで、「良識なインプット」ということは、断じて一切していません。

ということは?

受験期に鍛えた「流動性知能」は見る影ない。良質なインプットはせず「吾輩はベテランである」というポージングにばかり勤しんで「結晶性知能」を高める努力もしていない。はたして、少しでも成長しているのでしょうか?

話が少し飛躍しますが、それでもしリストラにでもあったらどうするのでしょうか?そのまま定年を迎えた後に、まだまだ務め人をせねばならぬ場合、それでいったいどうするおつもりなのでしょうか?もし私なら恐怖です。

さて、というわけで、本記事をご覧の皆さんがもしも「後輩」というお立場であったとしても、それは全く気にする必要はない、ということについてはご理解いただけたかと思います。

どんなプロジェクトをはじめたの?

さて、私は本業で「人事部」に所属しています。話の本筋には関係ありませんが、私と同じ講師という役割を担う人間だけでも 30 人ほどいます。

人事部以外にも、「営業」「現場」「作業員」という役割を担う人もいたり、細かく書くと複雑なので、とにかく「いろんな人が働いている会社」です。身バレを嫌うのでこれ以上は申し上げません。

そんな私の本業の会社ですが、現在「結構な人数が退職していく」という問題が発生しています。私個人としては「退職」など何一つ問題ないと思っていますし、なんなら「どんどん辞めろ!いろいろ挑戦して自分の人生の選択肢を広げるんだ!」と、むしろ退職大賛成です。昨今では「大転職時代」と言われていますし、ますます加速すればいい。

私が問題だと考えているのは、彼らが退職する本当の理由が「コミュニケーション」「モチベーション」このいずれかを直接の原因としている場合、「なぜそれが起きているのか?」「なぜ解消できないのか?」「どうすれば解消できるのか?」こういったものです。

したがって、私個人はいろんな部署へ出向きいろんな人とコミュニケーションを取ります。そうすると見えてきます。彼らは私とはコミュニケーションを取れる(ズケズケと部署にまで入ってくるから)が、それ以外の人たちとは、なかなかコミュニケーションが取れていないことがわかるのですね。

彼らは毎日、主には自部署の人たちとだけのコミュニケーションを取っている弊害として、その部署が「村社会化」していまっている。ほとんど風が通らない。たまに通る風も私のような天狗風くらいのものです。

「いや、私のように他部署に行ったっていいんだよ?怒られたからといって、だから何?」と言うのですが、なんで皆さんあんなに怒られたくないんでしょうね?怒られたら下がるほどの評価しかされていないの?謎です。

ということで「それなら!」と、社内コミュニケーションサイトを作ることにしました。誰にも相談はしていません。私が一人で勝手にプロジェクトを立ち上げサイトを作成し、オンラインコミュニケーションを切欠に、リアルコミュニケーションに活用してもらうことにしました。

もう社内の偉いとされるオジサンたち向けのプレゼンも済ませ( 30 分で終了しました)今月リリースします。

実物イメージ

現物、どん。

トップページは「どういう場所か」「何を大切にするか」を明記します。「ビジョン」と「ミッション」と表現した方がいいですね。トップには、サイトのネーミング理由や、特色やカラー、構成などを作りこんでいきますが、後々かならず「ゴチャゴチャ」するので、最初はシンプルが良き。

もう一つだけ私についてお話をさせていただくと、私は副業で「DX = デジタル・トランスフォーメーション」の講師をしています。

「だから社内サイトを作れるのね!」
「それなら誰にだってできるわけない!」

と、そのように仰られるのでしょう?

逆です、全くの。

今から約 10 年前の 20 代後半の頃、私は IT リテラシーが無かったので「給料を貰いながら IT リテラシーを身に付けられないか?」と考え、〇BM に入社しました。当然ながら何度も落ちました。しかし諦めませんでした。英語の試験もありました。英語も話せない、何なら学歴もないというか高卒の私です。それでも受けました。そして、受かりました。

当時は IB〇「Notes」というグループウェア・・・ややこしい話は抜き。とにかく社内サイト兼、業務用ツールとして Notes というものを使っていました。当然ながら最初はチンプンカンプンでした。

というわけで「会社のお金で HTML、CSS の勉強をさせてくれ!」といって、勉強させてもらいました。会社としては「お前やってくれるのか!いいぞいいぞ!」という感じです。オジサンたちは自分ではやりたくないので、こういう奴にはお金を使ってくれるのです。

これは多くの人も一緒ですよ。自分がやりたくないから「できない理由」を探す、作る。だからスキルが身に付かないのは当たり前です。

そして数年が経った私は「サイトばかり作れても、これからのデジタル社会では弱いよな」と、そう考えたから「DX 講師」をはじめました。はっきり言って初心者です。それでいいんです。学びながら、教えながら、受講者と一緒に成長すれば良いのです。

皆さんも、やってみると意外とできますよ。学歴のない私だってできているのですから。

さて、そんな私の「本業」では Microsoft office 365 を使用していますので、Share Point を使用して社内サイトを作成しました。

しかし、これは Share Point ではなくともどのツールを使っても今の世の中あまり大差はないですね。いくつか試していますが、どれも「当時の私」からすると、オッタマゲるほど簡単に作れるようになりました。

今回、私が作っているサイトは、なんと作業工数「 2 日」です。当時であれば、仮にゼロから作る場合、数週間~ヘタすると数ヵ月かかっていました。本当に良き時代になりました。ですので、皆さんもやってみると結構できます。マニュアルは YouTube にいくらでもありますしね。

コンセプト・ストラテジー・アクション

「What=何がしたいのか?」「Why=なぜしたいのか?」「How=どうやるのか」丁寧に考えるのは、この 3 つだけです。お師匠さんには本当に感謝ですよ。だいたいのことがこの 3 つでできちゃいます。

というわけで

What=脱・村社会

Why=外の世界(他部署)とつながる(外の世界を知らないからディスコミュニケーションが生まれ、モチベーションが下がり退職するという仮説を立てた)

How=普段言えない「毒」を吐いてもらう (私が記事化して全社にシェアする。このときの権限は全て私が握る。その代わり誰の手も煩わせず、万が一何かあった場合の責任も私が取る)

最期の「責任」については、ビビる必要はありません。

「最初からアレもコレもやったら上手くいかない」「スモールスタート」「トライ&エラー」「細かい失敗は当たり前」「内容はいつでも変更可能」「意見があるなら必ず代案とセットでお願い」

これらを繰り返し発言しておけば、特に何も言われなくなってきますし、何か言われても「では、代案をお願いします」と言えば黙ります。

ポイント

今回、私が立てた問題は、彼らが退職する本当の理由が「コミュニケーション」「モチベーション」このいずれかを直接の原因としている場合、「なぜそれが起きているのか?」「なぜ解消できないのか?」「どうすれば解消できるのか?」というものである、ということは先述した通りです。

ということで、「本音を話せる場」を作成しました。

「本音なんて話せないでしょう?」
「そうは言っても皆言いたいこと我慢するよ?」

いいえ、話せます。簡単です。「私が本音で話せばいい」それだけのことです。何を言い訳がましいことなど言わせるものですか。

ということで以下の通りです。どどん。

さて、ここでは「普段は恰好つけることしか脳の無いクソ上司が、如何に格好つけるのを止められるか?」「恰好つけない人が人望高まるぜ?」という仕掛けをいくつか施してあります。

数人の「マネージャー」と呼ばれるレイヤー連中と、日頃からジャレてきてくれる「若手」数人には、このプロジェクト立ち上げ前から声をかけているので、彼らにはもう「ノッリノリ」に好き勝手な「毒」をはいてもらって、私が記事化して社内に散布します。

あと「お師匠さん布教システム」も忍ばせます。

そして次に、「役職者」と呼ばれる人たちは、「自分が目立てる場所が用意されている」「自分の利益が担保されている」このような状況を大変に好みます。もうヨダレものですよ。実に滑稽。ということで、それをしっかりと逆手に取ります。

題して「VIP 戦略」です。どどん。

具体的には、役職上位者の記事ページだけ「別ページ」の最上部に用意します。そしてプレゼン時には「ここは特権階級しか記事を掲載することが許されない場所です!」と申し上げたところ、汚らわしい笑いと拍手が起きました。我ながら悪魔的発想です。ええ、クソみたいな発想です。いえいえ、これも立派な戦略です。これは「マキャベリズム」の応用ですね。

15 ~ 16 世紀のイタリアの思想家マキャベリは「非道徳な行為も許される。ただし「よりよい統治のため」であれば」というような考え方を残しました。したがって私もこの思想のように「よりよい」を目指すための一つの「手段」としてこれを用います。

そして、20 世紀に活躍したドイツ出身の社会学者エーリッヒ・フロムは、権威に付き従うことを好む一方で、他方では「自ら権威でありたいと願い、他の者を服従させたいとも願っている」。つまり、自分より上の者には媚びへつらい、下の者には威張るような人間の性格を「権威主義的性格」と名付けました。この性格特徴を持つオジサンの心理も逆手に取ります。

ということで、改めてプレゼンの際に強調するのは以下の 2 点です。

・退職者を減らす What Why How という大義名分

・役職者の手間はかからない、なんならいくらでも威張り散らしてどうぞ、責任も私が取るので皆さんはゼロリスクでリターンが得られるかもよ

この点を誇張して伝えれば、ほとんど反対意見は出ないでしょう。

他に押さえておきたいポイントとしては、最初に「社長」の記事を掲載することですね。そうすることで「社長公認」というお墨付きが得られるので、その後は自由気ままにやりやすくなります。少しばかり大変なのは「最初のひと転がし」が起きるまでであり、それさえ過ぎれば割と楽です。あ、プレゼン時に社長の記事掲載許可もついでに取っちゃえばいいです。「鉄は熱いうちに打て」です。

「無理い」
「そんな勇気はない」
「一生媚びへつらっていたい」

という方は、どうぞ出世とは縁遠いビジネスパーソン人生を歩めばよろしい。

ちなみに、あくまでもこのサイトを作成・運用することに決めた「私個人のモチベーション」は、「若手が少しでも楽しく働く契機になればいいな」、というものでしたので、早いうちに彼らに渡しちゃおうと思っています。

会社を搾取しよう

さて、最後に「会社を搾取しよう」という提言をさせていただいき、本記事を閉じたいと思います。

皆さんは「ブルシットジョブ」という言葉を耳目にしたことはありますか?具体的には以下の 5 つに分類されており、この社会の半数くらいの仕事は「ブルシットジョブ」に該当しています。そして、なぜだかその「ブルシットジョブ」の方が高給取りという、高給取りではない人からすると「怒髪天を衝く」ような現象がずっと続いています。

1.太鼓持ち(Flunkies): 「受付をするだけ?」受付係、「スケジュールぐらい自分で管理させろよ!」秘書、「ドアを開けるだけ?」ドアマンなど、「自分でやれよ」「それが仕事なん?」「全く必要ではない」というような、バカでもできることだけをしているのにもかかわらず、さも自分が重要な人物だと思わせるために存在する仕事。

2.用心棒(Goons): ロビイスト、企業弁護士、テレマーケター、広報など、雇い主のために相手を攻撃する仕事。

3.落穂ひろい(Duct Tapers): 出来の悪いプログラムの修正など、そもそもあってはならない問題の手直しをする仕事。

4.社内官僚(Box Tickers): パフォーマンスマネジャー、社内広報誌のジャーナリスト、休暇のコーディネーターなど、内向きの仕事。

5.仕事製造人(Task Makers): 中間管理職やリーダーシップの専門家など、無駄な業務を生み出す仕事。多くのホワイトカラー従事者・・・全員?これやってますよー?大丈夫ですかー?私もそうですよー?

私まさに「会社を搾取」しています。サイトは「 2 日」で作っておきながら、「いやいや、俺がいなくなっても全員ができるように、いろいろ試しているんだよー!」などという大嘘をつき、お師匠さん=夢を目指してほとんど毎日ずーっと勉強しています。これが「他の誰にもできない私だけの社会貢献につながる」ということを、少なくとも私だけは知っているからです。

別に私は教会の神父さんでもなんでもないので「懺悔せよ」なんてフザけたことは申し上げません。が、しかし!、皆さんご自身が胸に手を当ててみて、少しでも「チクッ」としたのなら、少しでも胃に「ズーン」と伸し掛かる感覚があるのなら、会社を搾取しましょう。

どういうことか?

無駄な作業は「やっているフリ」をして済ませて、「自分が本当にやりたい仕事はなんだろう?」「本当に困ってる人は誰だろう?」「私一人でも社会のためにできることってなんだろう?」そのように考えて、少しづつ動きはじめることを勧めたいと思います。

そうすれば、たとえ皆さんが給料を得いている仕事・・・じゃなくてただの作業=役割がブルシットジョブであったとしても、その給料で皆さんが日々の生活を送りながら「他者のためのナニか」をすることで、そのブルシットジョブは、ブルシットジョブではなくなるのですから。

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