【アート#006】ミケランジェロを惚れさせた | ブルネレスキに勝った男
「シリーズ、アート」前回までの記事は以下にまとめています^^
ギベルティ~トップアーティスト
ロレンツォ・ギベルティ(1378年–1455年12月1日)は、初期ルネサンス彫刻家の中でも特に重要人物である。
ギベルティが世に名を轟かせることになったのは21歳のときだ。
1401年のこと、イタリア最古の建築物の一つであるフィレンツェ洗礼堂(正式名:サン・ジョヴァンニ洗礼堂)では、北側に新たに作るべき二つ目のブロンズ製の扉の設計者を選ぶための公開コンペティションが開催された。
フィレンツェの重要な宗教的象徴であるフィレンツェ洗礼堂は、その重要性と美的価値を強調するため、時々装飾の更新や追加が行われてきた。
コンペティションを主催をしたのは、フィレンツェの芸術家組合ウール商人組合とされており、彼らは市の公共事業のスポンサーやパトロンとして、しばしば彫刻や建築などの芸術作品の製作を委託していた。
フィレンツェ洗礼堂の扉作りは、その規模と重要性からフィレンツェで最も尊敬される芸術家にとっては大変な名誉とされていたため、コンペティションは大変競争率が高いものであった。
すでに一定の評価とスキルを持つ芸術家の一人であったギベルティ、この大規模なプロジェクトに挑戦することで自身の名声とステータスを高める絶好のチャンスだったと考えられている。
多くの芸術家が参加したコンペティションであったが、最終的な競争はギベルティとブルネレスキ(サンタ・マリア大聖堂を完成させたとされる天才)の二人の芸術家の間で行われた。これは、「ルネサンスの始まりを象徴する重要な出来事」とされている。
テーマは「イサクの犠牲」である。これは旧約聖書の物語「アブラハムが息子イサクを犠牲にしようとする場面」を描くこと。両者はブロンズ製のパネルにこの物語を描き、その作品を提出した。
ギベルティのパネルは、その細部への注意と物語の劇的な表現が評価された。その作品には、神の使者がアブラハムに犠牲の必要がないことを告げ、遠くには代わりの犠牲となる羊が描かれている。対照的に、ブルネレスキのパネルはより感情的な強度とリアリズムを特徴としているが、評審員たちはギベルティの作品を選んだ。
これにより、ギベルティは洗礼堂の北側の扉の製作を任され、彼の名声と地位を確立する機会となった。その後のギベルティの成功は、ルネサンス芸術の発展に重要な影響を与え、彼の作品は今日でも高く評価されている。
✅コミュ:どうですか?めちゃくちゃカッコよくないでしょうか?^^個人的にはどちらもカッコよすぎて全く選べません^^ギベルティの勝因もそうですが、ブルネレスキの敗因も非常に気になるところです。なので、ChatGPT-4と一緒に分析をしてみました。以下、気になる方はご参考にされてみてください。
フィレンツェ洗礼堂~北門扉
✅コミュ:さあ、それではコンペで優勝した結果、どんな扉を作成したのでしょうか?見ていきましょう^^
ギベルティが制作したフィレンツェ洗礼堂の北側の扉は、彼が1401年のコンペティションで勝利した後に制作を開始した作品である。
制作期間は1403年から1424年とされ、約21年にわたる彼の労力と才能の産物だ。(ドナテッロら多くが関わっているとされている)
当初は旧約聖書の場面が描かれる予定であったが、計画変更により以下のように制作された。(理由は諸説ある)
上部20枚:
新約聖書のキリストの生涯を示す 20 枚のパネルが描かれている。
1.受胎告知、2.キリストの降誕、3.東方三博士の礼拝、4.医者との論争、5.キリストの洗礼、6.キリストの誘惑、7.商人を追い払う、8.水の上を歩くキリスト、9.変容、10.ラザロの復活、11.キリストのエルサレム到着、12.最後の晩餐、13.園での苦しみ、14.捕らえられるキリスト、15.鞭打ち、16.ピラトとの裁判を受けるキリスト、17.カルバリーへの旅、18.磔刑、19.復活、20.ペンテコステ(1.受胎告知が下であり、20.ペンテコステ(精霊降臨)が一番上という順に並んでいる)
中部4枚:
4人の伝道者=四福音書記者(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)
下部4枚:
4人の教父、聖アンブローズ、聖ヒエロニムス、聖グレゴリオ、聖アウグスティヌス
北の扉の製作には当時の最先端の鋳造技術が使われている。ギベルティの高度な技術力を通じて、ルネサンス期の工芸技術の進化を観察することができる。北の扉はルネサンス期における芸術の変革を示す作品である。
ルネサンスは、中世のゴシック様式からの脱却とともに起きた大きな文化的な変革の時代でもある。ゴシック様式はより神秘的で精神的な要素を重視したのに対し、ルネサンスは人間中心主義(ヒューマニズム)を重視し、自然界や人間の形象をより現実的かつ自然主義的に描くようになっていった。
したがって、ギベルティらルネサンス初期の芸術家たちは、中世の神秘的なゴシック様式から自然主義的で人間中心のルネサンス様式への遷移の先駆者とも言える。彼らの作品を通じて、この重要な文化的変革の過程を理解することが可能なのだ。
北の扉は、まさにその代表格といえるであろう。
最高傑作
✅コミュ:まずはご覧いただきましょう^^
✅コミュ:いかがでしょうか?^^ちょっとあまりにも美しいと感じてしまい、いくつかパネルをピックアップ紹介させていただきました。
「楽園の扉」は、ルネサンス彫刻家ロレンツォ・ギベルティの最高傑作と広く認識されている。これはサン・ジョヴァンニ洗礼堂の東側の扉で、1425年から1452年までの約27年間をかけて制作された。
この扉はブロンズ製で、全体で10の正方形のパネルから成り立っている。それぞれのパネルは旧約聖書のエピソードを描いており、具体的には以下のような話が含まれている。
アダムとイブの創造と追放
カインとアベルの物語
ノアの洪水
アブラハムとイサク
ヤコブとエサウ
ヨセフの夢
モーゼの出エジプト
モーゼが戒律を受け取る
ヨシュアとエリコの戦い
ダビデとゴリアテの戦い
これらのパネルは、ご覧の通り極めて詳細かつ精緻な彫刻で、それぞれの物語が生き生きと表現されている。特に、ギベルティは遠近法を用いることでパネルに深みと立体感を与え、物語の描写にリアリズムを持たせている。
パネルの枠には、さらに小さなブロンズ製の彫刻が施され、預言者や福音記者、扉を守る天使たちなどが描かれている。これらの小さな彫刻もまた、扉全体の美しさと複雑さを高めている。
全体として、「楽園の扉」はルネサンスの精神を具現化した作品であり、人間の体験や物語、そして人間の形象と自然の表現における芸術家の能力を最大限に示している。
最後に
ロレンツォ・ギベルティの作品を鑑賞することは、日々の忙しさから一歩引いて人間の創造力の驚異を感じる絶好の機会だと思います。
彼の彫刻は、人間の情緒、情熱、そして偉大なる物語を描く巧みさが織りなす壮大な絵巻です。
中でも、「楽園の扉」はまさにその象徴。その精巧なブロンズ彫刻により描かれた旧約聖書の物語は、芸術、歴史、宗教、さらには人間の普遍的なテーマを鮮やかに表現しています。
ギベルティの作品の前に立つことは、生活の中に散りばめられた詳細への注意深さ、深い思索、そして感動を再認識する貴重な時間となります。
自分自身の視野を広げ、人間の偉大さを改めて確認するために、是非一度彼の作品を体験してみてください^^
それでは、また次回です。
コミュ力上げて、モチベを上げよう!
それが、本当になりたい自分になる第一歩です!
ありがとうございました!^^
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