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失恋の味と言えなくはない。

届いたばかりの菜の花と柑橘と、気長に20分茹であげたヴィチドーミニ。ほろ苦さと甘酸っぱさと、まるで切ない恋のようなドラマティックな出来あがり。

たくさんのことを思い返しながら、独りムシャムシャと頬張る。忘れたくないくらい、美味しかった。

また春が来る頃に、思い出すのかな?


菜の花と柑橘のフジッリ・カサレッチ

菜の花は、さっと塩茹でする。
柑橘は種をとりながら、丁寧にむく。

刻んだニンニクの香りをオリーブオイルにうつす。味付けは、ろくすけの塩とホワイトペッパーだけ。隠し味程度の白ワインビネガーで、味の輪郭をだす。

気長にヴィチドーミニを茹でる。20分。

茹で汁と共にぜんぶを一気に和えて、仕上げに香りのよいオリーブオイルを。最近はオイル少なめ、茹で汁多め。シャバいくらいの仕上がりが、気分なのです。


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