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【HSK自宅受験】まだ一度も中国に行ったことがない私のオンライン中国留学記【复旦大学編】

まだ一度も中国に行ったことがない私の、オンライン中国留学記。どうか怪しい日本語、未熟な中国語も温かい目で見てくださったら嬉しいです。

今回は、前回のnoteで書ききれなかったオンライン留学のこぼれ話、今回はHSKを自宅受験した話ついてシェアしていきます📢
本当は期末試験と韓国語との両立の結果についても書こうと思っていたんですが、HSKの自宅受験の話で一本の記事になってしまいました。それらは改めて第6弾で書こうと思います✍🏻

ぜひ併せてこちらもご覧ください❣️


自宅受験HSK紆余曲折ものがたり

 えっネット試験ではなく、自宅受験ってどういうこと?と思われた方も多いのではないかと思います。私も今でもイマイチ仕組みが分かっていないのですが、恐らく本土(かつ、もしかしたら大学のような機関専用かも)の制度のようです。担当してくれた主催者の方に伺ったのですが、ネット試験や教室で受験するHSKで取得する結果と、全く同じ効力があるそうです。
 受験まで紆余曲折ありすぎて、途中何度諦めようと思ったか分からないのですが、本来だったら受験代1万円近くするHSK6級を無料で受けられることが諦めきれず(貧乏性)なんとか受験まで辿り着くことが出来ました。
 ただ、色々なことはありましたが、無料で受けさせてもらえて本当に感謝しています。自分の語学力の範囲で問題を解決する!という留学気分も味わえましたし。せっかくだからこの経験もnoteにしてみよう、という魂胆です。

とりあえず簡単に自宅受験全体の流れを図式化してみました。以下、ぶち当たった壁を時系列順にご紹介していきます。

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いくらなんでも唐突すぎ問題

 始まりは本当に突然で、5月27日に大学から『HSK受験案内』のメールが届き、『6月5日のHSKにご参加頂きありがとうございます』と。あまりにも唐突だったので、てっきり他の(HSK留学推進室の制度を利用していない)留学生向けの話かと思い無視していたのですが、そんなところに大学からも『事務局のメールに従いHSK受けてね』とメールが。返信で『私も対象ですか?』と問い合わせると、『もう申し込まれているよ!』とのこと。一体どういうことなのか…。試験まで一週間切ってるんですが…?既に6月のシフトは出ていたものの、たまたま受験日は夜勤だったのに加えて、6級が午前開始だったので、運よく受験することが出来ました。みんな予定あるのに連絡が遅すぎるんじゃ…。

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 そこから言われた通りにDing Talk(钉钉)という微信のようなアプリをダウンロードし、試験用のグループチャットにて一通り説明を受けました。数日後、主催者の女性から個別チャットが来ており、当日の試験の受験方法を教えたいから、ビデオ通話させてくれと。今仕事中だと答えると『すぐ終わるから!すぐ終わるから!』と急かされ、仕事を10分抜けて、受験時必要なもの(受験票・パスポート・パソコン・不正防止の撮影用スマホ)や当日の流れを説明してもらいました。
 監視用のスマホはこのような角度で、後ろ姿と机が映るように置くよう指示されました。大学の試験では手元を映せとしか言われなかったので、より厳格ですね。ちなみに試験システムによって正面からの様子も同じく監視されます。なのでパソコンにカメラ搭載は必須でした。あと連絡ツールは钉钉ですが、監視用のビデオ通話は腾讯行います。

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 試験の申込自体は自動でされていたので、自分で行う手続きとしては ①HSKのHPで受験票の発行②試験システムのダウンロードだったのですが、この試験システムのダウンロードで死ぬほど苦労することになります。ちなみに①の受験票の発行は成績照会で見慣れたこのサイトから行います。

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発行自体はすんなり終わったのですが、なぜか受験票の写真が前回のHSKの際に提出したものになっていたので変更してもらいました。顔写真は钉钉上で速攻提出していたのに、何回も何回も催促され、一体何人に送ればいいんですか?って感じだった上に、結果これですか!!!😠と思ったのを覚えている。

Windowsしか対応してない問題

  要綱に試験システムはWindowsしか対応しておらず、MacおよびiPadは不支持と書いてあり、全デバイスがAppleのわたし爆死。サポートしてないレベルなら意外とダウンロードしてみたらイケるのでは?なんて軽く捉えてたけど、やっぱりMacやiPadではダウンロードさえ出来ませんでした…。 
ネットカフェなどでは受験するなとのことだけど、受けるデバイスがない場合でもネカフェの利用はダメなんですか?私と同じような状況の学生は多いと思うのですが…と問い合わせはしてみたものの、『それは学生が自分で解決する問題です』とバッサリ切り捨てられました。でもよくよく考えてみれば、中国だとネカフェは開放式だからダメなだけで、条件に“安全,封,无干的房中独立行”とあったから、日本の快活CLUBみたいな完全個室のネカフェだったらよかったんだろうな、多分。実際、当日は夜勤だったので、職場のホテルの客室で当日は受験しました。ホテルの客室と完全個室のネカフェで独立具合はそう大差ないし。でも試験システムのダウンロード自体がうまくいかなすぎて、普通に2時間ほど掛かったので、違う意味でネカフェでの受験は無理だったと思います。
 同学にMacでもWindow OSを搭載できると教えてもらい、試してみたものの私のMacBookではゼンッゼン容量が足りず、最終的に27GBも足りないなんて言われたので諦めました。
 会社のパソコンを使うにも、そもそもセキュリティ的に客室でネット回線使えるのか分からず、とりあえず先輩に聞いてみることに。多分ダメだろうけど、という返事と『もしよかったらうちのおばあちゃんのパソコン使う?』とまさかの提案。ご好意に甘えてお借りしました。職場の先輩のおばあちゃまにパソコン借りるなんともカオスな状況。多分一生に一度しかないと思う。本当に先輩と先輩のおばあちゃまには感謝しかありません…。
 中国ではあまりApple製品が浸透してないこと知りませんでした。HelloTalkでこれに関連した投稿をした時も、中国の方から“在中国电脑很少用苹果的”や“中国的考基本上没有特意做个Mac端的,用太少了”、“苹果的价格太贵了”というようなコメントがたくさん来ていました。国内メーカーの华为もあるもんね。だけど主に外国人向けになるだろうシステムくらいMac向けにも作成してくれればいいのに、なんて思ったり。

システムダウンロードうまくいかなすぎ問題

試験システムのダウンロードの手筈としては、以下のたった3点だけなのに余裕で2時間掛かりました。うまくいかない上に夜勤明けだったので脳みそ爆発するかと思った🧠💥

①指定のサイトから試験システムのzipをダウンロード
(.Net Frameworkとvisual C++ Redistributable のダウンロードも要求されますが、普通にこれは元からダウンロードされている方が多いですよね)
②zipを解凍し、システムを起動。
③Bluetoothやセキュリティシステムをオフにする

なぜかシステムを起動しようとしても、『発行元を確認出来ませんでした。このソフトウェアを実行しますか?』のポップアップが出てくるだけで、実行を押しても全くウンともスンとも言わない。再起動してもダメ、再度ダウンロードしてもダメ、運営が送ってきてくれた手順の動画見てもダメ。どうしようもなくなって钉钉で問い合わせても、『まず動画見て。Bluetooth切り忘れてるんじゃない?』と相手にしてくれず。いや動画も見たし、Bluetoothも切ったわい!といささかイライラしてくる。そもそもセキュリティソフトは入っていなさそうだし。にっちもさっちも行かず、クリックしても微動だにしないぞと動画を撮って伝えたところ、『日本語だから読めないけど、多分このポップアップが“fang huo qiang”だからまずこれをオフにしてみて。日本人だから分かるでしょ“fang huo qiang”』いや分からんし、と思ってネットで調べたらファイヤーウォールのことなんですね。なるほど防火墙。このポップアップを出てこないように、一時的に設定変更したら出来ました…!!!!ここまで2時間長い道のりでした。恭喜恭喜👏🏻🎉

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ちなみにユーザーアカウント制御を変更して、警告のポップアップが出てこないようにする方法についてはこのサイトが分かりやすいです。

拼音入力の操作性問題(模擬試験について)

もはやシステムのダウンロードだけで、夜勤明けの残り少ないHPは底尽きていたのですが、試験まであと2日、模擬試験の受験期間終了までも残り24時間を切っていたので、とりあえず一度操作だけでも試してみることに。模擬試験の受験期間は、システムダウンロードの案内メールが届いてから試験当日1日前の午後12時まででした。
 模擬試験も問題が本番同様に用意されており、過去問感覚で練習することができます。模擬試験に関しては、点数も听力と阅读は終了直後に結果が出ます。(本番では最後に結果は表示されません)たださすがにもう中国語を解く気力はほぼなく、写作部分まで画面を放置しておき、拼音入力だけ书写のリハビリを兼ねてチャレンジ。听力と阅读部分は特に操作に問題はないだろうと思ったのですが、拼音入力についてはネット試験を受けたことがなく、勝手が分からず不安だったので。
 そしてその不安が見事的中し、なぜか一文字一文字ずつしか変換ができずパニック。複数文字を一気に変換できる方が少し有利になってしまうのも分からないでもない、けどいくらなんでも操作性が悪すぎでは…?さっき使った文字が候補の前面に出てくるという機能なんかも勿論なく、人名の中のあまり使わない漢字はもとより、組み合わせるとめっちゃ使うけど単体だと変換順位が低い文字を出すのに非常に時間が掛かるんです。声調を入力する機能もなかった気がするんですが、これはちょっと記憶が曖昧です。

これしか入力方法ないですか?と主催者にこの動画送って聞いてみましたが、本当にこれしかないそうです。
 ネット試験では普通の変換機能があると聞いていたので、ここはちょっとだけ仕様が違うのかな。他のブログを拝見する限りは、システム自体はほぼ同じように見えるんですけどね。
 結局模擬試験では、目安の400字中200字くらいしか書ききれず…。ただ、2音節以上入力しない方がいい(拼音を初っ端で間違えると、全ての文字の変換が終わるまで、通常の入力画面に戻れないので)などなど、なんとなくこれもコツがあります。私のようなテンパりやすい人は、必ず事前に触っておいた方がいいと思います。模擬試験でコツを掴んでおいたことで、結果的に本番では400字を超えることができました。
 ちなみにですが、パソコンで受験するHSKでもタイトルは付けてね、とのことで、真ん中に文字を寄せるなんて機能もないのに、どうやって真ん中に寄せればいいんだ…と思いつつ、適当に真ん中に見える位置にしておきました。これでよかったのかな…?
 あと模擬試験は何回でも受けられました。勿論問題は変わりませんが。本番同様、試験に入る前に軽くユーザー登録のようなものがあり、そこで入力するアドレスは(模擬試験は)適当で良いそうなので、毎回末尾に1を付けるなど適当に変えればOKです。

主催者側とのコミュニケーション問題

 システムが正常に作動できていなかったり、他のトラブルで困っている同学も多く、試験用のグループチャットではたくさん質問が飛び交っていたのですが、ある日突然発言ができない設定に変えられてしまいました。個人チャットで聞いてくれとのことだったのですが、そもそもグルチャでも個人チャットでも質問を何回無視されたことか(笑)主催者もとても大変なのは存じておりますとも…
 ただどうしても、私たちが受け取ったメールやチャットの内容では足りない部分が多くて困ることが多かったです。おまけにメールで送られてきた日程の日付が間違っていたり、突然当日の朝連絡が来て、午前11時までに模擬試験受けて!と言われたりしたことも。一から百まで資料が揃っていて、余裕を持った連絡、日時間違えはほぼない日本の環境は、ずいぶんと優しいシステムなのかもしれないですね…。

自動的に級決められていた問題

 受験級は大学側で決められており、6級を持っている人は自動的に6級、5級以下の人はひとつ上の級に振り分けられていました。ですが、その判定となるHSKの級は昨年12月に奨学金を申し込んだ際に取得していたものであり、半年経った今では、大学から振り分けられた級はあまり受験の意味をなさない同学も多く、にも関わらず当初は、受験級の振り替えは出来ないとの返答でした。最終的には結局振り替えできたようですが、最初から申込の時に受験希望の級を聞いてくれればいいのに…。

試験当日に発生した問題

スマホ充電問題
 なんとか受験まで漕ぎつけた自宅受験でしたが、当日も危うく受験資格を失うところでした。というのも、監視用にスマホでビデオ通話を繋いだまま試験を受けるんですが、説明開始時(試験30分前)は98%あった充電が、開始10分前には85%ほどになっており、試験時間が130分であることを考えると足りないことに、直前でようやく気付きました。そこから試験官に許可を取り、スマホの位置を再度調整し、位置が大丈夫か確認してもらい、なんてしていたらあっという間に試験2分前でした。ギリギリセーフ。
 授業中に使っていたこれを使ってスマホを設置したんですが、全身が映るように限界まで伸ばして、iPhoneProMaxを載せると不安定極まりなく。また直前に電源があるベッドの近くに変えたので、よりグラグラで不安定に。ただちょうどいいことにホテルで受験しており、目の前に鏡が壁についていたので、試験中も倒れていないか鏡で後ろを確認しつつ受験しました。

試験中マイクオン問題
 試験開始前になぜかマイクをオンにしてくれと言われ、リスニングが始まったらオフにしてくれるんだろうな、と思っていたのがまさかのオンのまま続行。雑音がする中でのリスニングとなりました。写作の時間には、一緒のグループで受けている方が電波悪くなってしまったようで、主催者と受験者が話していて大丈夫かなあと気になってしまいました。
 多分音声による不正ができないように、という措置なのだと思われます。

机のテレビ動かない問題
机の上には何も置かないでとの指示だったものの、結局テレビと電話機は動かせませんでした。職場のホテルでの受験だったのですが、テレビを固定しているネジが錆びていて回らず、電話はさすがに電話線抜いてまで動かす気になれず。結果的には、相談したら動かないならそのままでいいよとは言ってくれたんですが、それまでの過程で時間がかなり掛かってしまい、スマホの充電のくだりで時間がギリギリになる羽目に。

試験結果出るの早すぎ問題

 そんなこんなで紆余曲折あったものの、無事受験できました。結果は2週間で出るということだったんですが、なぜか10日後には結果が出てました(笑)
 結局、この自宅受験の正体は今でもよく分かりません。他のオンライン留学の大学でも開催されるそうで、そこでは口頭試験もあるそうです。
 今でも汉语考试服务网でいくつか申し込み可能になっている項目はあるものの、中国本土の電話番号が必要で、先に進めず見れませんでした。ぜひ詳しくご存知の方いらっしゃったら教えてください。

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おわりに

 文句のようになってしまいましたが、無料で受けさせてもらって本当に感謝してます。自分の語学力の範囲で問題を解決する!という留学気分も味わえました。結果も前回より上がり大満足なHSK居家考试でした。

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以上が、HSKを自宅受験した話についてでした。
次回は、期末試験や他言語との両立の結果についてなど…
オンライン留学のこぼれ話を他にもシェアしていきます📢笑
ぜひチェックしてみて下さい👀

来週7月17日(土)20時にUPします❣️

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