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第6話「クリスタルのプリズム」魂の故郷で奏でる物語


~ある人の物語~

「私たちは誰しも、多面体のクリスタルを持っています。日によって気分が違うのもそのせい。クリスタルのプリズムに日の光が当たり、角度によって見える色が変わります。 そんな美しいプリズムを持っているのに、自分で自分のことを決めつけてしまいます。 

私には赤しか似合わない。私には青は似合わない。それは誰が言ったことでしょうか。あなたの中に隠れている多くの光が外に出たがっています。

 

むかしむかし、あるところに若い夫婦が住んでいました。その夫婦の間に待ち望まれていた赤ちゃんが生れました。女の子です。その子の誕生は周りから待ち望まれていました。それはその家には跡継ぎが必要だったからです。

ですが男の子ではないと知った時、人々の間に落胆の色が見え隠れしました。女の子は周りのエネルギーを感じて、「私は女の子らしくしてはいけない」と思いこむようになりました。 

赤ちゃんなのにあまり泣くことがなく、親の手をわずらわせることなく成長していきます。近所の男の子に対しても強気の態度をとり、女の子らしい恰好をすることが恥ずかしいこともありました。 

ですが本当は「女の子らしくしたい」「優しくされたい」という願望が潜んでいたんです。 

 女の子に妹が生れ、その願望は再び隠さなければなりませんでした。いつも頼りになる「おねえちゃん」でいなければならなかったからです。妹は素直に甘えたり泣いたりしているのを横目に、心の奥底では「うらやましい」という気持ちがあったんです。 


そんな気持ちにふたをして過ごしていくうちに、感情を感じることが難しくなってきました。泣きたい時に泣く、笑いたい時に笑うというシンプルなことが許されませんでした。それでもいつかは親が私の気持ちを分かってくれるという幻想を持ち続けてきました。 

苦しみは幻想や怒りを生みます。分かってくれないという怒りは女の子自身に向いて身も心もボロボロにしていきます。 

 

そんな女の子が一人の女性へと成長しましたが、心は未熟な女の子のままでした。女性は苦しみを麻痺させるため仕事に熱中していきます。そんなある日のこと、働きすぎがもとで倒れてしまいました。

それからは底なし沼にいるかのような日が続きます。今日は調子が良くても明日はどうなるか分からない、大きな波を体験します。それは、それは孤独な航海です。大海原に独りでいつ沈むか分からない船に必死にしがみついていました。 

 

長い年月が過ぎました。どれだけの涙を流してきたのでしょうか。女性は独りでは航海することが無理だと気づき、助けをかりることにしました。 

一人、二人と一緒に航海をする人があらわれます。女性とともに船に乗る人は、女性と同じような苦しみを体験してきた人たちでした。そんな仲間には言葉はいりません。同じ時間を過ごすだけで分かりあえるんです。

 

嵐もしずまり、だんだんと雨が止んできました。上を見上げるとかすかに光が雲の間から差し込んでいます。女性は思わずその光をハートにあてると、女性の中で七色の光がきらめいている感覚をおぼえたんです。 

赤色、橙色、黄色、緑色、空色、藍色、紫色。どれも美しい輝きを放っています。色はもともとは透明で、波長が短いか長いかで見える色が変わってきます。日によって自分の色が変わることを受け入れた時、無限の可能性を感じます。

 女性は今まで自分の女性らしさを認めてきませんでした。男性らしくすると親から受け入れられると思ってきたからです。

 

女性はもともとは自分は透明だったということに気づきました。透明は涙の色。女性は泣くことに恥や罪悪感を感じていました。ですが、自分にも人にも孤独があることを知った時、初めて感情を感じることを許してあげようと思え、泣くことに抵抗がなくなりました。 

涙は女性だけのものではなく、女性の中に流れる血が涙を流させることもあります。それはご先祖様が女性とつながりたくて流させているかもしれません。そんなご先祖様と涙でつながった時、女性はかつてない一体感を感じたんです。誰一人欠けても女性が生まれなかったという奇跡を感じて、女性の中にもあたたかい血が流れているという感覚で胸が一杯になりました。 

今まで冷たく感じた涙は、あたたかいものに変わり、これからは人と喜びを分かち合える涙を流していけたらいいな、と思うのでした。

 

あなたのハートの中にも、クリスタルのプリズムが埋め込まれています。
それはあなたの涙を色とりどりの美しい輝きへとかえるもの。その光をたくさんの人と分かち合う喜びに満ちています。 

永遠に輝き続ける光の川でともに過ごす、という喜びを」


kiyomiとkiyomiの無意識さんとつながって出来た物語
*きよみ著「おかえりなさい 魂の故郷へ ~50人の喜びの物語
パート1~」(アマゾンより出版)より抜粋


・・・・・

5年ほど前にこの物語を奏でました。過去の私は、今の私をちゃんと受け止めてくれていた。現在・過去・未来の統合がなされたようで、あたたかい
気持になりました🌹


🍀この物語を読んで、何か感じられた方は、コメントくださいね!コメントのやりとりで、物語を共同創造し、共に自由になっていきます。そして、
喜びを分かち合います💐


🌈YouTubeにてアップされているオリジナルソング
「おかえりなさい 魂の故郷へ」作曲・補作詞 池間史規
作詞 岡聖美

「おかえりなさい 魂の故郷へ」を聴く・カバーするだけで、
魂の故郷での物語を共同創造することになります♪

曲のいきさつなどはこちらから
一年後再録アップ:オリジナルソング「おかえりなさい 魂の故郷へ」カバーされて、孤独から解放される人が増えることを祈って

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