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ノスタルジーと冒険のはじまり

自転車に跨がればどこまでも行ける。
リュックには何だって詰め込める。

年を重ねた今でも、子供のころの郷愁に浸ることができる。
そんな大人になれてよかった。

素直にそう思えるのは、29年前に仕掛けられたある呪文が今もなお、その効果を発揮し続けているからじゃあないだろうか。

「大人も子供も、おねーさんも。」

1994年に発売した『MOTHER2』(任天堂)のキャッチコピー

『MOTHER2』のおたんじょうび。

2023年8月27日。
子供のころから愛してやまない『MOTHER2』のおたんじょうび。
今日が日曜日だなんて素晴らしい。29周年を記念すべきこの良きに日にゆるりと祝杯を挙げ、どこかこの世界のような『MOTHER2』の世界を旅することができる。

#MOTHER2を遊ぶ日

かつては弟とゲーム機を取り合いながら(時間交代制)、少しずつ少しずつ大切に物語を読み進めた。当時は任天堂のスーパーファミコンでプレイしたけれど、今の主流はnintendo switch。一昔前ならゲームボーイアドバンスやDSか。
実家に眠っているであろうスーパーファミコンを引っ張り出したい衝動にも駆られるけれど、TVが無い!

何より今の私の愛機はコレだ。(ほぼMOTHER専用機)

『ほぼ日手帳』のどせいさんポーチとGAME BOY micro

MOTHER2の世界を持ち歩くことができるGAME BOY micro。何年か前に『ほぼ日手帳』で発売されたどせいさんポーチに入れてある。

早速、ニコニコしながら電源を入れた。

『MOTHER2』のオープニング画面

MOTHER2との出会い

当時は少なくとも今よりは沢山ゲームをした。限られたお小遣いで、どうやって手に入れるゲームを選んでいたのか、今となっては全くわからない。
けれど『MOTHER2』を手に取った理由は、今でも鮮明に覚えている。

中身がわからない【未知】だったから。

前作が発売された頃はまだゲームなんて知らない、物心がつくかどうかのお年頃。当然『MOTHER』の存在すら知らなかった。
だからカフェで周りの人たちがひたすら「MOTHER2〜、MOTHER2〜」と歌っている『MOTHER2』のCMが流れた時も、かの有名なキャッチコピー以外のことは何にもわからなかった。

「何だそりゃ!」

何にもわからない【未知】こそが私を突き動かした。

『MOTHER2 ギークの逆襲』

一体何が始まるんだという前のめりな気持ちと、どこかおどろおどろしさを感じる冒頭のサウンド。このSFっぽい画面にワクワクする気持ちも、今でも失くさずに持っている。

冒険のはじまり

折角なので、新しい冒険を始めようと思う。
まずは設定を。キャラクター名はおまかせでデフォルトにしつつ、子供のころ飼っていた犬の名前、最近ハマっている食べ物、心の必須栄養素をそれぞれに設定した。

はじめの設定画面

急ぐ旅ではない。
来年のお誕生日まで、ゆるゆると楽しむくらいの心構えで進めようかな。

ここで紡がれる言葉や音楽は、どこまでも愛おしい。
もう一度じっくりと噛み締めたいと思う。

ノスタルジーの在り処

私のノスタルジアは紛れもなく『MOTHER2』にあると思う。
故郷があって、待っていてくれる人、見守ってくれる人、助けてくれる人、そして共に旅をする人がいる。前を見て世界を冒険できるのは、帰る場所が、安心できる場所がちゃんとあるからだと教えてくれた。

ちょうど10年前。2013年の夏、しまなみ海道にてキャンプ・サイクリング

バックパックで旅に出るのも、自転車で走りたくなるのも、きっと『MOTHER2』をプレイした時の、噛み締めるような何かが今も心の奥深くに在るからだろう。

もっとずっと遠くへ行きたい。

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