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「予告された」報酬は、創造的な問題解決能力を著しく毀損する

「人」に関するキーコンセプト ~「なぜ、この人はこんなことをするのか」を考えるために~

14:予告された報酬

今日、イノベーションは多くの企業において最重要の課題となっています。
個人の創造性とイノベーションの関係はそう単純ではなく、個人の創造性が高まったからといってすぐにイノベーションが起きるわけではありませんが、「個人の創造性」が必要条件の大きな一部であることは間違いありません。

イノベーション、流行りですよね。
僕も何かイノベーションを、と日々考えたりしていますが、この考え方は間違っている様です。
その辺はまたの機会に(^^;

カール・ドゥンガーという心理学者は「ろうそく問題」という実験を行いました。

有名らしいので、調べてみてください。僕は知りませんでした。。

この問題を違う側面から実験した人がいます。ニューヨーク大学のグラックスバーグという人です。彼は、この問題を「早く解けた人には報酬を与える」として実験を行いました。
すると、何も言わなかった時よりも解くのに時間が掛かったそうです。
つまり、報酬を与える事によって、創造的に問題を解決する能力は向上するどころか、むしろ低下してしまうということです。

実は、教育心理学の世界では、報酬、特に「予告された」報酬は、人間の創造的な問題解決能力を著しく毀損することが分かっている、、そうです。
質の高いものを生み出すためにできるだけ努力しようということではなく、最も少ない努力で最も多くの報酬を得られるためになんでもやる様になる、ということ、、らしいです。
加えて、選択の余地が与えられれば、そのタスクを遂行することで自分のスキルや知識を高められるような挑戦や機会を与えてくれる課題ではなく、最も報酬が多くもらえる課題を選ぶようになる、、、そうです。

うーん、耳が痛い。

これらの実験結果は、通常ビジネスの世界で常識として行われている報酬政策が、意味がないどころかむしろ組織の創造性を低下させていることを示唆しています。

賃金上げるから頑張れは、意味が無いって事??

では、アメとムチの関係で例えた場合のムチではどうなるのでしょうか?

結論だけ言えば、こちらも心理学の観点からみれば駄目な様です。

では、どうすればよいの?

筆者は次のように結論付けます。

人が創造性を発揮してリスクを冒すためには「アメ」も「ムチ」も有効ではなく、そのような挑戦が許される風土が必要であり、更にそのような風土の中で人が敢えてリスクを冒すのは「アメ」が欲しいからではなく、「ムチ」が怖いからでもなく、ただ単に「自分がそうしたいから」ということです。

アメリカの優れている点ですよね。
一度失敗したら終わりという日本の風土より、失敗しても転職・起業したりしてまたチャレンジ出来るアメリカの風土の方がイノベーションを起こす可能性が高いという事ですね。

GAFA、、、羨ましい。






ここまで読んで頂きありがとうございます😊