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データの世紀

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2019年度の新聞協会賞を受賞した日本経済新聞社の「連載企画『データの世紀』とネット社会に関する一連の調査報道」の次期連載に向けて、このマガジンでは「データの世紀」をテーマに書か…
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#ビジネス

働き方改革の前に止めるべきは「社員の管理」

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 日経の連載企画「データの世紀」と連動した以下の企画。最近は働き方改革の一貫として、職場でのAI利活用が盛んだと聞きます。 日本企業の間で、人工知能(AI)で従業員の業務用メールを解析し、談合や汚職などの不正を早期発見するシステムを導入する動きが広がっている。不正を示唆する単語や文章を自動的に感知でき、人間がいちいちチェックするよりも効率的だ。ただ従業員のプライバシー侵害のおそれを指摘する声もあり、導入時には従業員への十分な説明など

職場のセンサーって気持ち悪い

ビービットでは、より生産性の高い働き方を実現することを目的に、米国のマサチューセッツ工科大学のメディアラボ出身のHumanyze社のセンサーを利用した実験を、2015年に行いました。 Humanyze社 従業員がIDカードサイズのセンサーを身に着けることで、以下の情報を取得できます。 ・本人の会話の量/トーン/声の大きさ ・誰と会話しているのか ・活動の活発さ ・位置情報(どのエリアにどの程度いるか) これらの情報に基づき、 ・どういったグループが存在しているか ・

働き方が変化する時代に求められる個人のデータスキルとは?

週明けの月曜日、今日から仕事始めの方が多いかもしれません! 働き方改革や副業など選択肢が増える中で、自分たちの職場環境のデータをどのように取り扱うかがこれから大きな議論になって行くと思います!! 今回取り上げるのは、そんな私たちの働く環境をテクノロジーで新たな風を吹き込むかもしれない企業の話です。 ワークデイとは名前を聞いたことがある..けど 企業によっては既に導入済みという会社もいるかもしれません。 2005年に設立し、2006年11月にサービスをローンチした企業

AIは資産運用を「正解」に導けるか

中央銀行総裁の表情のデータをもとに、将来の金融政策を予測するという画期的なAIが、市場で一時話題を呼びました。そうやって導かれた投資判断は、果たして「正解」なのでしょうか。 投資家にとっては、データが自らの資産形成に貢献すれば「正解」です。しかし、データが市場の公正な価格形成を歪めたり、不健全な取引を助長したりするのであれば、多くの投資家にとって「正解」ではなくなります。 一方、大多数の投資家が「正解」であると信じて疑わなかった投資判断が、実は資産バブルを助長したに過ぎな