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寒くなったので地球温暖化について妄想した

すっかり寒くなった。狭い部屋に石油ヒーターを炊いて暖をとる。そういえば、昼のテレビでセントラルなんとかという、一つボタンを押したら家中を同じ温度にできるシステムを紹介していた。それがあれば、廊下も階段もトイレも寒くない。素敵だなあ。

いつかそういう技術が進歩したら、日本全国を一律同じ温度に設定できる、なんて夢のような仕組みが開発されるかも知れない。もし、ほんとにそんなことになったら、季節がなくなっちゃう。冬も夏もなくなったら、それはそれで切ないなあ。冬の冷たい澄んだ空気も、雪の降る夜の静けさも消えてしまう。

ところで、先日、歴史の教科書を紐解いていたら、こんな記述をみつけた。

今から一万年前、それまで寒冷であった地球が温暖化したことにより、地球が現在とほぼ同じ気候になりました。そのタイミングで、人類も暖かくなった気候に合わせて生活をしなければならなくなったのです。

一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書」(山崎 圭一著)

 暖かくなって植物が繁栄したらしい。人間はそれに便乗して、食料を栽培することが発明し、それまでの狩猟生活を捨てることができた、ということだ。現代でも地球温暖化がさけばれて久しいけど、もし逆に地球が寒冷化していたら文明も逆戻りして、狩猟生活に戻ったのだろうか。移民生活を余儀なくされたかも知れない。そもそも、一万年前の温暖化は人間にとって有利に働いたのに、今回の温暖化はそうではないのは、なぜなのだろうか。しかも、二酸化炭素濃度が増えているのなら、ますます植物が繁栄しそうなものだけど。

そもそも動物は地球の気候変動に影響を受けて、順応して生きていくものだとするなら、南極の氷が溶けて住めない地域ができたり、暑すぎて生きていけない地域ができたとしたなら、その地域の人たちが別の地域に(気候に合わせて)移住する、というのは自然な流れなんじゃないだろうか。獲物を求めて旅を続けていた先祖と同じように、生きていける場所を求めて移動する生き方に戻るのだ。

歴史書によれば、定住するようになり、人が集まることによって文明が発達した、という。そうだとしたら、もし、今後、温暖化が進行して生きていくのに移民にならなければいけなくなったとしたら、文明は衰えてしまうだろうか。いまはインターネットがある。どこにいても繋がる。形は変わるにしても文明は維持できそうだ。

移動によって国境がなくなるかも知れない。もしくは、反対に、移動しなくてすむ地域の人とそうでない人との間で紛争が起きるかも知れない。

地球の温度というのは、人間の生活に思っている以上に影響する。


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