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④【最終回】マッチングアプリで彼氏ができた話

気持ちが良いほど更新をサボりまくった。

みなさんいかがお過ごしだろうか。

わたしは数日間、飛行機に乗ってとあるところに行っており、ちょっと忙しくしていた。


というか、いまこのnoteの文書も帰りの飛行機で書いている。はっきりいってくたくただ。


そして、いま乗っている飛行機、気流が乱れているのか、めちゃめちゃ落下してる感覚がしている。





飛行機じゃなくてタワーオブテラーに乗っちゃったのかも。





てか、私死ぬかも。





とりあえず、生きてることを信じて更新を再開したいとおもう。




つづき





■初回デート



私が駅につくと、改札付近で背の高い男の人がキョロキョロと周囲を伺っていた。




わたしが『Aさんですか?』と声をかけると、『こまちさんですか?』と向こうも私に気がついた。


背の高い、清潔感のある服を着た、肩幅のあるがっしりとした体型の男性である。



第一印象は、『目、でか!』であった。



いままで出会った人間の中で上位に入るほどぱっちりとした目をしていて、主張がすごい。



人を見た第一印象がそれかよ、という感じだが、マスクで生活をするようになってから、人間の目の与える印象は強くなってきているので、私の感想は『目、でか!』に集約された。



もしコロナが流行っておらず、彼とマスク無しで対面していたとしたら………




しかしその感想はやはり、『目、でか!』だったとおもう。(結局そこである!)






ちなみに、向こうのわたしの第一印象は、



『わ、デカ!(背)』



だったらしい。







大変失礼な話だと思う。






まぁ事実わたしは男性並みに背がでかいし、態度もでかいので間違っていない。






ということで、わたしとA氏のデートが始まった。





■ご飯をたべましょう





まず、わたしたちは両国にある、居酒屋兼和食屋さんみたいなところでご飯を食べることにした。


集合時間が丁度お昼どきだったのである。




私はこのとき海鮮丼を食べたのだが、




恐ろしいことに半分以上の米を残してしまった。




丁度在宅ワークが始まって、自分の胃が己の意に反してあまりものを受け付けなくなっていたのだ。ダジャレとかではなく。



胃の謀反である。




わたしは、めちゃめちゃ焦った。



途中で己に、『おい、どうした俺の胃袋、ヤー!』となかやまきんに君バリの問いかけをしてしまった。



日本人は、ご飯を残すことに対して抵抗感がめちゃめちゃある。

私もそうだし、彼もきっとそうだろう。

調子に乗って頼んだ食べ物を半分以上残すなんてありえない。最初から海鮮丼なんて背伸びせず、茶漬けでも食ってろという話である。




『やばい、米を平気で残す女だと思われる』と思った私は、






『イヤハヤ、在宅ワークだから胃が小さくなってしまっているようです。普段ならこんな量余裕で食えるし、なんなら無限に食えます』






と、強がりなフードファイターみたいなことを言った。





そんな私の言葉に、彼は『あ〜、なるほどね』と言って、『ごめんね、多いと前もってわかってたら、少し食べてあげられたんだけど』みたいなことをいった。








なんだこいつ、いいやつだな






と思った。(あくまで上から目線なのが私のかわいいところであろう。)





ちなみに、この日のことを現在の彼にきいたところ、




『君、予想外に食べれなかった💦みたいな言い方してるくせにちゃっかり美味しい海鮮だけは食べ尽くしてて、いやいや計算してたでしょ…!と思ったよ』




と言われた。



これも全く記憶にない。



無意識のうちに、『お店にも申し訳ないし、魚だけはたべきらねば』と思ったのだろう。



婚活に関して、双方の記憶の答え合わせをするのはなかなか面白いものである。



ちなみに、この日のわたしは他にも癖の強いことをいっていて、会ってすぐに






『まともなコートをもっていないので今日はお母さんに借りてきた』とも、しつこく言っていたらしい。






これはうっすら記憶にある。


おんなじことを男に言われたらドン引きなので、わたしが婚活がうまくいかない理由が垣間見えるエピソードである。



いや〜




ほんとかわいいね、わたし



■めちゃめちゃいい人なんだけど?!




結論からいうと、江戸東京博物館はめちゃめちゃおもしろかった。

というか、江戸東京博物館は当たり前におもしろいのだが、彼と周るのが予想外に楽しかった。



理系ときいていたので、頭でっかちなタイプかと覚悟していたのだが(偏見)どうやら無類の歴史好きらしく、話がはずむのである。



そしてしきりに『疲れてない?大丈夫?』ときいてくれるし、『これはどういうこと?』とかわたしの詳しいものに対して聞いてくれるし、こちらにめちゃめちゃ気を遣ってくれているのをかんじた。



その日の開館時間ですべてを回り切ることができないほど、一緒にゆっくりと楽しむことができ、最終的には3分の2くらいしか周っていない段階で閉館を迎え、追い出されることとなった。



正直このまま帰りたくなかった。ご飯でも食べに行って、もっと会話がしたかった。


が、しかしこの日、わたしには帰らなくてはならない理由があった。




■忙しい女



『一緒にご飯とかしたいんですけど、このあと、ちょっと寄りたい店があるので池袋にいきたいんで…』




私は『このあとどうしますか?』と聞いた彼にそうこたえた。


この日の翌日、地方から出てくる友人と会う予定があり、どうしてもそれにむけて買いたいものがあったのだ。



『予定はすぐおわりますか?』



『買い物だけなんですぐ終わるんですけど、お店が早く閉まっちゃうのでご飯食べてからだと間に合わなくて』




すると、信じられないことに、彼はわざわざ両国から池袋までついてきてくれるといった。




『せっかくなので、池袋でご飯をたべましょう』




わたしは彼の有り難い提案を受け入れ、二人はそのまま電車に乗ることとなった。






至極まともである。





まともとは何か、という話をするとよくわからなくなるが、兎に角『普通のいい人』である。




めちゃめちゃ話の合う人に出会ってしまった。顔も好きだし、いい人だし、端的に言って理想的だ。




私が婚活において掲げてきた条件を大きく上回る人物が突如現れた。



これがマッチングアプリのサクラというやつならば、あぁそうかなという気もする。ゆくゆく、なにかの砂(電磁波を発して、浴びると若返る。150万円)を買わされるかもしれないなとおもった。




ただ、普通の人であるなら付き合いたい。

どうすれば次のデートに誘えるだろうか。

というか、でもこれって脈アリだよね?!普通ないなと思ってる女の子のために、両国から池袋まで、こなくない?!




と、わたしはぐるぐると考えていた。




■次のデートの話




池袋へ行きしなの電車の中で、そんなことを考えているわたしのことなど知る由もなく。

彼が鬼滅の刃の中吊り広告を見てこう言った。




『こまちさん、鬼滅の刃ってアニメ、みてます?』



わたしは、『みてますよ』と答えた。

丁度、コロナで暇していた父に勧められてわたしもみたところだったのだ。




『鬼滅の刃の映画、見ます?』



『見ようと思ってます』



『じゃぁ、よかったら今度、一緒に行きませんか?』




『あ、いきます』





なんと!!!!!





向こうからあっさりと次のデートの誘いである。




渡りに船。



こんなトントン拍子にうまくいくことがあるだろうか?



わたしは震えた。







これって、運命じゃない????





今まで『理想が高すぎる』『いい歳なんだから』と散々圧力をかけられてきたのに、こんなにいきなり一緒にいて楽しい人が現れることがあるだろうか?




ていうか、二回目を誘ってくれるということはこの人もわたしを憎からず思っているのではないだろうか。




または、凄腕のマルチ営業?!






もうこれ、押したら付き合えるんじゃないか?

押したほうがいいんじゃないか?




ライオンだって、子供を崖から押すわけだし。(?)




砂かわされそうになったら、殴って逃げれば良くない?!腕力には自信あるし!









そんなことを考えているうちに、池袋のわたしの目的の店が見えてきた。






『あ、ここですここです、この店に行きたくて🎶』と私が指をさすと、








『わ!』と彼は言った。









『うそ、この店、両国付近にもにありますよ!!!!!』






そんなこんなで、一回目のデートは幕を閉じた。





…つづく

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