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コストコさん、うちにも来て! 激化する誘致合戦 出店ラッシュはいつまで続く?(ITmedia ビジネスオンライン)


コロナ禍以降、コストコは全国で6店舗を開店し、さらに多数の開店が予定されています。大規模な倉庫型店舗として人気が高く、その開店は周辺地域の発展に影響を与えますが、地域住民や地元商店街からは喪失感や反対運動が生じることもあります。新型コロナウイルスの影響で一部の消費者行動が変わり、コストコが新しい生活様式に適しているとの認識が増えました。その結果、コストコは日本人の生活にさらに密接になっています。しかし、出店地の選択は複雑で、渋滞や地元との競合回避、自治体の商業衰退防止などを考慮しています。全国に32店舗あるコストコですが、限られた出店可能数を巡り自治体間の誘致合戦が激化しています。

コストコは通常、人口50万人以上が半径10km以内にいる場所に出店するが、例外的に人口約1万人の群馬県明和町にも店舗をオープンしました。この店舗は大成功を収めており、オープン当日には早朝から600人以上が並び、店舗開設により地域のアクセスが大幅に改善されました。

明和町周辺の人口は約24~25万人ですが、さらに範囲を広げると近隣の都市も含めて100万人を超えます。それにもかかわらず、他の近くの市にも既にコストコが存在します。

しかし、群馬県と栃木県は車社会で、1世帯当たりの車の保有台数が多く、コストコの需要が高いです。また、国道122号の館林明和バイパスの開通により、アクセスが大幅に改善されました。

地元の商業環境は弱い一方で、大型店舗との競合可能性があります。しかし、住民からの反対意見はなく、新たなガソリンスタンドの設置も歓迎されました。

コストコの出店により、明和町は「オールインワンのまちづくり」を推進することができ、多くの人々が町に集まり、企業の進出が活性化しました。コストコの誘致は、その目標を実現するための重要な手段でした。

「コストコ熊本御船倉庫店」が2021年に熊本県御船町にオープンし、その結果、他県からの来場者が増え、交流人口が増加した。このオープンにより、新たに3000人が雇用され、町の人口は微増に転じ、企業の立地も増えた。一方、亀山市には2024年から2026年にかけて「コストコ亀山倉庫店」のオープンが予定されており、その立地は地震に強く、将来的にはリニア中央新幹線の駅設置も内定していることから、広範囲にわたる集客が期待されている。これにより、これまで市外に買物客が流れていた亀山市が、広範囲から集客できる可能性が広がるとされている。

コストコは2024年に山梨県南アルプス市に初出店予定で、地元産業を活性化する特別目的会社、ヒカレヤマナシと共同出店を行います。店舗は地域の農産物や特産物を販売する施設を含む最大50店舗の集合体となる予定で、周辺の観光客や静岡、東京などからの客引きを期待しています。旧観光施設「南アルプス完熟農園」の敷地に設立され、1万5000平米の大規模店舗として計画されています。500人の雇用と1日あたり5000人の利用が予定されており、ガソリンスタンドも併設されます。これは南アルプス市とコストコ、ヒカレヤマナシとの間で新産業拠点と認定する協定を結んだ結果であり、コストコにとって他の企業と共同出店を行う初めての事例となるでしょう。


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