2022年貴方を知り、出会えたことにありがとうソングス

 2022年も数多くの音楽を聴き、救われ、生活をし、なんとかこのあまりにも身も蓋も無さ過ぎワールド(・ワイド・ウェブ)を生き延びてきました。今年は音楽が聴けなくなるという前代未聞の精神状態にも見舞われましたが、それでも最後は音楽の神に祝福され、多くの作品群を知り、そしてその中で【一生もの[CV. 椎名林檎]】と確信する出会いがあったことに、どうもありがとう、そんな曲たちを、ここに記録します。



 再生回数などにはこだわらず、毎月の記録の中で、この曲は長く永く聴き続けるでしょうと確信した楽曲集。



BADモード / 宇多田ヒカル

 2022年がどんな年だったのかというと、たぶん皆何度もため息をつきたくなるような出来事ばかりだったんじゃないかと。少なくとも私はそうでした。そんな時勢をトレースするかの如く宇多田ヒカルの吐息から始まる「BADモード」はこの辛く厳しい毎日にそっと寄り添い、そして一緒に歩こうとしてくれた曲でした。ダウナーな雰囲気の歌い出しから始まり、少しずつ少しずつ熱を帯びていく展開はアルバムの1曲目としてこの上ない役割を果たしていて、曲単体としても起承転結を感じられ、身体が踊りだし、そしてクールダウンに至るまでの道筋が丁寧に丁寧に描かれている、そんな曲だったと思います。大好きです。


今夜も君にテレフォンコール / Lamp

 私はこの曲がなかったら修士論文を書き終えることは出来なかったと思います。不安で身体が木っ端微塵になりそうだった夜も、この曲を聴いている間は「恋人に電話をかける」というだけの内容であるロマンスに救われ、身を委ねることができました。Lampが紡ぎ出すラブロマンスは全然嫌な感じがしなくて、良いファンタジーとして楽しめるんだよな…。


Drive My Car (Kafuku) / 石橋英子

 私は映画そのものと同じくらい、この曲も本当に良かったなと思っています。鳴り続ける鍵盤のリフレインが非常に心地よくて、作中で言及されるみさきの運転はきっとこんな風だったんだろうなと想像してしまいます。ドライブ中にたまに流していましたが、この曲が流れている時間はいつも以上に運転が丁寧になる気がしてます。身の引き締まる思いです。


3号線 (feat. 堀込泰行) / 流線形

 再生した回数だとこの9曲の中で1番多い気がする。堀込泰行の声ってどうしてこう何度も何度も聴きたいんでしょうね。3号線とは首都高速3号渋谷線のことですから、そりゃあ東名高速に接続するときなんか絶対聴きますよね。2022年も色んな人と色んなクルマに乗っておでかけしましたから、その度にかけてましたね。かっこつけたくなるもんね、この曲。音楽聴いてるとかっこつけるとかつけないとかそういう自意識全部どうでもよくなるからずっと音楽聴いてたいです。助けて下さい。


幽霊(feat. 初音ミク) / KAIRUI

 この曲は独特の雰囲気を放っていて、とてもとても胸が苦しくなるようなサウンドをしているのにも関わらず、身体は思わず踊りだしてしまうという曲でした。不思議です。遠くに連れて行かれる感じがします。歌詞の中に夏が登場しますが、確かに真夏に木陰で吹く風の一瞬の涼しさみたいなものを感じます。幽霊っていうワードチョイスも好きです。なぜなら幽霊が好きなので。


POP STAR / 平井堅

 誰もが誰かのpop starなんですよ。よろしくお願いしますよホントに。それ以上言う事無いっすよ。


ISOGA♡PEACH / chelmico

 昨今は自己肯定だのなんだの言われることが多いですが、そういう自己啓発的なうっとおしさを感じさせずにスルリと友人に励まされるようなそんな曲でしたね。chelmicoは早くお茶の間のスターになるべき。何をしてるんですか各テレビ局は。前に効果音さんに「もっと売れてほしいアーティストは?」みたいなことを聞かれて何も答えられなかった記憶がありますが、chelmicoなんじゃないですかね。いや、もう何を皆が知ってて、何を皆が知らないかって判断付かなくて、私の中でchelmicoってもう売れてるとは思うんですけど、chelmicoに関しては成田在住の私の祖父母にまで届くくらい爆売れて欲しいです。chelmico、頼む、世界を救ってくれ。


BIG SHOUT IT OUT(extend house mix) / Onomatope Daijin & tofubeats

 結局のところ私が皆とやりたいことってこれに尽きるというか、ただ皆で好きなだけ踊り(比喩)たいだけなんですけど…。なんか難しいことってあるんですかね…。ダンスをするのが超大事。超大事なんですよ。もちろんあれですよ、ダンスって比喩ですからね。なんの比喩かは各自考えてください。正解はありません。貴方だけのダンスを見せてください。こういうことって何回も何回も言い続けないと生活に埋没していくから、生活って強いから、忘れるんですよね、だからこの曲は自らの戒めとして聴き続けます。ダンスをするのが超大事。



LADY / HASAMI group

 2022年、それは私がHASAMI groupに出会ったアニバーサリーイヤーです。この年齢になってまだ自分の中で殿堂入りする音楽家が増えるとは、人生って最高すぎると言わざるを得ません。人生最高。未来は明るい。
 特に、特にです。このLADYという曲は光り輝いています。私の光です。この曲の歌詞を自分の墓石に彫ってほしいくらい好きです。こんなにも純粋、素朴、真っ直ぐ、どろどろとしていて、気持ちが悪く、とても美しく、強さがあり、そして楽しい、そんな曲を聴けたことが本当に嬉しい。嬉しい…。最高…。人生って最高…。
 この曲の「君の声が何かを変えた」って歌詞がこれ以上ないほどに好きなんですが、皆さんは「なんか覚えてるな」っていう誰かの声はありますかね。2023年はそういう話をしたいですね。


 以上全9曲。もう最近は、カスみたいな自意識はどんどん捨てていく所存です。

終(おわ)

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