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「海外ドラマの今後を想像する」

「清朝ドラマ・オスマン帝国ドラマ」

以前、私のnoteで清朝(17世紀から20世紀の中国に存在した王朝)を舞台にしたドラマが中国本土で人気があり、日本でも何本かの作品は、放送や配信されている。という、紹介記事を書いた事があった。
また、その際に少しだけオスマン帝国(14世紀から20世紀の極めて長期間に渡り、現在のトルコを中心とした地域に存在した帝国)の後宮ドラマにも触れた。
今回はその続き・・・というわけでもないのだが、海外ドラマの雑感を記していきたい。

「アメリカから非アメリカへ」

そもそも、日本で放映される海外のテレビドラマは、長らく米国の独壇場だった。
「ローハイド」「名犬ラッシー」といったテレビ黎明期を彩った傑作から、「刑事コロンボ」などのミステリや「フルハウス」のようなホームコメディまで、日本でテレビ放送がスタートしてから約50年ほどは海外ドラマ=アメリカというイメージは強かった。

これは映画の世界が「洋画」という大きな枠で、異邦の映画であればそのジャンルに振り分けられて、放映されていたのとは対照的である(とはいえ巨大資本を持つハリウッドが興行的には強い)。

しかし、2003年に「冬のソナタ」ブームが日本に到来する。
この事により、日本の海外ドラマ枠の中に「韓流」というジャンルが誕生し、多くの韓国産ドラマが日本へと入ってくる。
00年代以降に米国一強から、アメリカ・韓国という2か国の強固なファンダムへと移り変わっていく中で、10年代以降は、ミステリの本場であるイギリスから「SHERLOCK」「ブラウン神父シリーズ」などの名作が衛星放送を中心に放送され、作品人気が高まり、海外ドラマ人気が多極化し始めた(私事だが母は大のイギリスミステリドラマ贔屓で、しょっちゅうその手のドラマを視聴している)その後、清朝・オスマン帝国が舞台のドラマが日本でも人気を博し、現代へと繋がっている。

「次のバズる地域はどこか考えよう」

ここまで、アメリカ・韓国・イギリス・中国・トルコの人気ドラマについて言及してきた。
この時点でかなり、国際色豊かである。
あまり、熱心なドラマファンではない私ですら、タイトルを知っている作品を書いたので、熱心な海外ドラマファンは、これの倍以上は良作を例示出来ることだろう。
衛星放送のみならず、Amazon PrimeやNetflixといった配信媒体からも人気に火がつく昨今、どのように作品がバズるかの予想は容易ではない。
すでに世界中でドラマが色々バズってきた国以外で、ここでは予想の意味も込めて、次にどこの国のドラマが、日本を含めた世界でバズるかを考えていきたい。

「インド」

個人的な大本命。
昨今、「バーフバリ シリーズ」や「RRR」といった映画が日本でもヒットし、また、経済的にも好調で人口も世界一位となった、インドのエンタメ業界がドラマで何か世界的なヒットを飛ばすかもしれない・・・
という、予想はそこまで荒唐無稽な考えではないだろう。
歴史的にも東アジア圏に負けない、長く豊かな歴史ある場所なので、現代劇以外にも、後宮ものから大河まで幅広く製作可能なところも魅力的である。

「フィリピン」

人口が1億を越え、若年層が多いフィリピンでは恋愛ドラマに於いて、ポスト韓流ドラマを狙えるかもしれないと私は考えている。
SNSなどを活用し、最新トレンドや意見を上手く作品に反映出来る、若い感性のクリエイターが育てば、今までにない、斬新で新しい恋愛劇を、若者たちの手で作ることが可能かもしれない。
また、日本のロボットアニメ「ボルテスV」の実写ドラマも今年、放送されたという事なので、実写化方面での盛り上がりもあるかもしれない。

「サウジアラビア」

近年、自国のサッカーリーグに大物選手を多数誘致したり、大型のゲーム大会を開催しe-sportsにも熱心に投資するなど、文化面の強化に強い意欲を見せているサウジアラビアも、ドラマや映画への投資を活発化させる、可能性はゼロではない。
将来の為に、国家を動かせるレガシーを作ろうと奮闘しているサウジが本腰を入れて、Netflixなどに投資をすれば、中東発(トルコを除いて)のドラマ大国となる日が来るかもしれない。

「終わりに」

ここまで、つらつらとほぼ、想像に近い予想を書き連ねてきた。海外ドラマ好きの人からすれば、薄味の浅い意見となってしまったかもしれない。
普段はアニメや映画から影響を受けることが多い私だが、このnoteを書いているうちに改めて、ドラマの豊かさに気がついた。
来年はドラマ論も書けるように、しっかりと様々なストーリーに触れていきたい次第である。

ジョルノ・ジャズ・卓也

友人でありライターの草野虹氏と「虹卓放談」というPodcastをやっています。よろしければこちらも視聴していただければ幸いです。


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