推しカプでわかる!SCP-2456「壊れた世界の夢」関連用語
SCP-2456「壊れた世界の夢」
要注意団体:第五教会に属するオブジェクトであり、ミーム災害と現実改変を引き起こす危険なオブジェクトです。
SCP-2456は、SCP-1425「星のシグナル」の原型であるとされ、第五教会において極めて重要な役割を持つオブジェクトなのですが、それだけに非常に複雑かつ難解です。
そもそも第五教会は基本的に支離滅裂だし、その上で用語もたくさん登場するため、整理しながら読み進めないと、なんのこっちゃ状態に陥ってしまいます。
ところで皆さん、推しカプはありますか?
推しカプっていいですよね。心の栄養であり、日常の中で潤いを与えてくれる存在です。
推しのカプは人それぞれでしょうが、誰しもそのカプならではの魅力や関係性に心を奪われ、とめどなく溢れ出る尊さと輝きにその身を焦がし、二人の幸せを願ってやまないことでしょう。
推しカプは神。推しカプは希望。
推しカプとの出会いも実に様々で、啓示を受けるがごとく不意に心を射抜かれることもあれば、SNSのタイムラインに流れてくるのを眺めている程度だったのに、気が付いた時には沼にはまっていた、という場合もあると思います。
界隈の人と関わっているうちに、いつのまにか沼へと引きずりこまれている自分に気付くことも少なくありません。
推しカプの布教や理想像の確立のため、イラストや小説、同人誌などの二次創作物を作成する方も数多くいらっしゃいます。
そこで、この記事では、SCP-2456を推しカプに例えてざっくりと用語や特性を解説します。
イメージをつかむためにわかりやすさを優先した解説になっていますが、理解の一助になりますと幸いです。
ちなみに私の推しカプは 、SCP-3125×SCP-2747です。もう無理マジ尊い…
なお、SCP-1425については、以下の別記事にて紹介していますので、よろしければご覧ください。
はじめに
まずは、SCP-2456とはどんなものなのかを簡単に解説します。
SCP-2456は、潜在的なミーム存在です。キャリアが「覚醒」すると、宗教伝道の形でミームを拡散します。
また、オブジェクトは現実改変能力を有しています。曝露者は爆発的に感染を拡大させ、曝露者が増えれば増えるほど、深刻な現実歪曲が発生します。
その目的は「第五なる王の復活」です。
SCP-1425「星のシグナル」の原型であるとされ、歴史上で複数回のアウトブレイクが発生していたことが明らかとなっています。
こう整理するとシンプルに見えなくもないのですが、報告書中では歴史上の出来事と関連付けたられたオブジェクトの特性や、様々な用語が並んでいるため、なかなか苦戦する内容となっています。
というわけで、以下は推しカプになぞられて解説します。
SCP-2456-1
推しカプという名の宗教。あるいは神。多くの人を引き付けて、心を狂わせる。
規模が大きければ大きいほど影響力も強くなり、流行度が大きくなると世界をひっくり返してしまうと危惧される。
α個体
推しカプを開眼した人、理解した人、イノベーター。その界隈の第一人者。ある日突然、推しカプの魅力に気づいてそのポテンシャルを探求・確立する。
後述のとおり、高まり具合に応じてα段階とβ段階に分かれる。
α個体α段階
α個体の初期段階。悟りを開くが如く、前触れもなく急に推しカプ概念に目覚める段階。
寝ても覚めても推しカプのことが頭から離れないし、物事全てが推しカプに投影されてしまう。幻覚も見える。
耳にする歌の全てが推しカプに変換されちゃうこととかよくありますよね。多分あんな感じの状態です。
※報告書内では、α個体の初期段階についての呼び名は記載されていませんが、β段階の前段階であることから、ここでは便宜上「α段階」と呼称します。
α個体β段階
α個体の第二段階。休眠期を経て推しカプの概念を確立し、布教を開始する段階。
抑えようがない推しカプ欲求を満たすために、妄想をSNSで投稿したり、同好の士を探し求めたりする段階。
β個体
α個体や他のβ個体から影響を受け、推しカプの沼へと引き摺り込まれた人。
書ける・描けるアーリーアダプターは布教の担い手となり、推しカプ概念を急速に普及・拡大する。
推しカプの規模が一定程度を超えると、界隈として認知される。
休眠状態のα個体とSCP-2456-1の接触
まだ好きになっていない状態でα個体がカプ概念に接した場合、特に共感も影響も受けないし、むしろ反感を覚えたりもするが、このストレスがα個体の開眼を引き起こす契機となりうる。
なんだこのカプは、やたらTLに流れてくるな…ちょっと気になる…みたいな段階。
α個体同士の接触
イノベーター同士の接触なので、お互いに「こいつできる…!」「わかってる…!」ってなる。もちろん、とんでもないことが起こる。
ガンマ実例
β個体が、推しカプを書いたり描いたりしたもの。二次創作。供給。薄い本、pixiv等。
爆発的な影響力と拡散力を持ち、読むとテンションが爆上がりしまうため、とても危険。
SCP-2456-2
二次創作物によって伝染する、推しへの感情が極まった状態。
推しの尊さは現実をも捻じ曲げ始め、被影響者に鮮明な幻覚をもたらし、なんなら自分自身が現実から切り離されて昇華してしまうことも。
SCP-2456-1の大流行とその結末
推しカプに共鳴する人は増加を続け、その拡大に歯止めが利かなくなる。
やがて世界中の人々が推しカプを信奉するようになり、ついには世界そのものを上書きして、推しカプが現世に顕現するようになる。僕らの理想がここにある。
終わりに
SCP-2456を推しカプという名の神・宗教になぞらえて解説しました。
果たしてこの例えがわかりやすかったかどうかはわかりませんが、推しカプ説明を踏まえて、ぜひ報告書に目を通して見ていただければと思います。
この記事が読み進める上での理解の一助になれば幸いですし、認識違いや他の解釈等がありましたら教えていただけますと嬉しいです。
最後に。
このオブジェクトは、宗教の形で伝染するミームです。人から人へと伝染することで規模を拡大し、人間の精神と現実を侵食していきます。
言うまでもなく、ここでの「宗教」とは、第五教会の本質である「第五主義」そのものであり、オブジェクトの異常性の根源は「第五なる王」ことSCP-3125「逃亡者」です。
基底現実への侵略を目論むSCP-3125は、SCP-2456を通じて自らの影響力(第五主義)を拡大して現実歪曲を引き起こすことで、自身を基底現実に顕現させることを意図していたのです。
このように、SCP-2456は、第五教会の発生と形成に大きくかかわっていたと推察されています。
終わりに
第五教会関連オブジェクトの代表格であるSCP-2456を解説しました。
なんだかよくわからない記事になってしまいましたが、読み進める上での理解の一助になれば幸いですし、認識違いや他の解釈等がありましたら教えていただけますと嬉しいです。
さあ、星々のようになりましょう!
補遺.おすすめ解説動画
【ゆっくりSCP解説】SCP-3125は夢を見るか――【SCP-2456_壊れた世界の夢】#前編 - YouTube
よゆうさまの動画です。SCP-2456の異常性やインシデントが、動画により詳細に解説されています。
また、同チャンネルでは、SCP-2456の派生バージョンであるSCP-1425「星のシグナル」や、その他の反ミームオブジェクトについての解説動画もあり、第五教会や反ミームについての理解を深めるのに最適です。ぜひご覧ください。
補遺.第五教会について
第五教会及び関連オブジェクトの概要については、以下の別記事にて紹介していますので、よろしければご覧ください。
ライセンス
クリエイティブ・コモンズ 表示 – 継承3.0ライセンスに従います。
CC BY-SA 3.0
タイトル: SCP-2456 - 壊れた世界の夢 原語版タイトル: SCP-2456 - Dreams of a Broken World 訳者: C-Dives 原語版作者: megalan ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-2456 原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/scp-2456 作成年: 2017 原語版作成年: 2017 ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: SCP-1425 - 星のシグナル 原語版タイトル: SCP-1425 - Star Signals 訳者: gnmaee 原語版作者: Silberescher ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-1425 原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/scp-1425 作成年: 2015 原語版作成年: 2012 ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: SCP-3125 - 逃亡者 原語版タイトル: SCP-3125 - The Escapee 訳者: C-Dives 原語版作者: qntm ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-3125 原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/scp-3125 作成年: 2017 原語版作成年: 2017 ライセンス: CC BY-SA 3.0
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