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なぜ同人ボドゲの感想が嫌がれることがあったり、PR作業に腰が重かったり、1作で製作が終わったりするのか? の話。

ぶっちゃけタイトルにめっちゃ悩んで、いっそのこと全部書いてやるか、ぐらいの感じになりました。いいキャプション、思いつかないねぇ……(敗北)

さて、同人ボードゲームを作って、ゲームマーケットなどで販売があった時に、定期的に(年単位で)話題にあがることがいくつかあります。

1)同人ボドゲの感想でネガティブなことを書かないでほしい
2)なんでもっとPRしないの? ツイッターでもっと宣伝して!
3)2度目に見ることのないサークルって多くない? 一期一会?

3は話題っていうより、「ちゃんと押さえておかないと」と面白い同人ボドゲを遊んだときに一部の所持者に言われることですけどね。後でほしいと思っても手に入らないゲーム多いですよね……(切実)

では、これらがなんで定期的に話題に上がってくるんでしょうか? 今回はそんな話です。

本筋とは関係ありませんが、これらに対して、「そうだそうだ!」って人もいるだろうし、「それは思わない」っていう人もいるでしょう。
今回はその辺が発生する理由について触れていきたいと思います。


0)結論

最初っから結論ベースなのですが、いろいろな同人サークルさんとお話しさせていただいて気づいたことが、今回の結論となります。

「ボードゲーム作りに対する姿勢の違い」

これが、すべての原因で、意見や見解のすれ違いの原因なのかなと思います。
具体的に言うと、ボードゲームを作る側(以下、サークル)が「どういった経緯で創作に至った」か、という話がほとんど出てきていない、つまり、どういうパターンがあるのか、知らないのが購入者とのすれ違いの原因なのかなと思います。

以下、パターンごとに書いていきますが、これを知ったとしても依然としてすれ違いはあるんだろうなとは思っています。後、すべてを網羅できません。個性レベルでいろんな人がいます。ので、比較的「複数」で見られたところのみを書きます。うちのがないぞ、ってなったら、「知ってるけど、他にいないから」ってパターンもあること、ご承知ください。もしくは私が知らないだけです。ので、Noteとかに書いてもらえると知れるので嬉しいです。

後、分かってると思いますが、全部「同人」です。「商業」についての記載はありませんし、自分も一応「商業」で、スタンスもちょっと変わっていますが、その辺には触れません。

もう1つ、この記事で重要なことを書いておきます。
それは、「売り手と買い手で立場が大きく違うこと」、そして、双方「そんなことは知ったこっちゃないこと」です。
ツイッターと同じで、スルー力が試されているのかもしれません。


1-1.ガチで、最終的に生活していきたい

1つ目は書きやすい自分のパターンです。もちろん、自分だけではなく、個人で作り続けているところはどこもこんな感じじゃないのかなぁ。胡坐かいてる人なんていないと思うしで。
私の同人時代のスタンスはこれです。
つまりは、「市販ゲームと肩を並べたい」ということですね。

出来上がったものはどうであれ、モチベーションがボドゲ作り、そして販売について高めであるため、言われたこと、誰かが言っていることをあれやこれや見ては自分に対して消化して、1個ずつやっていく、というパターンです。
もちろん、それらがすべてこなせるわけでもなく、手当たり次第にやって回り道をしている、ということにもなりえるわけですが、「作り手」や「売り手」としては手を動かし続けている、っていう感じです。
「買い手」が何を書いても、どう評価されてもあまり問題としないパターンです。
程度はどうあれ、指摘があれば考え、対応できるようならして、継続して参加しているところですね。


1-2.作品を作りたい

作ることに対してモチベーションが高いタイプです。
失礼を承知で逆に書くと「ボドゲを作れればそれでよく、作品を大事にしてくれる人がいい」と思っているパターンです。後、細かいですが、「商品」よりも「作品」を作っている感触の方々です。
作ることがモチベーションなので、それ以外のことについては、割とどうでもいいと考えがちです。
作ること自体にモチベーションが高いために、出来上がったゲームのクオリティがどんどん高くなっていくのが特徴かもしれません。(もちろん、ケースバイケースですけど)

自分の作ったものが大事であるために、悪い評価を下されることにやや敏感になっていることもあります。

定期的に出ることが目的ではないのですが、できたら出したい、っていうパターンの方々かなとも思います。


1-3.作品を作る過程が楽しい

作る過程が楽しいと思うタイプです。個人的に触れてきた中で、もっとも人が多いのがこちらです。人数的には後述しているものが最大手なんですが、後で触れる理由もあって、知り合うのもこちらが多いですね。

こちらの方々は、作ること自体にウェイトが高いため、PRなどにも気が回ります。
ただ、「売った後はどうでもいい」と考える場合もあります。そういう点から「売れる、売れない」の部分を敏感に気にする人もいるのがこのタイプでしょうか。

感想については、「売った後」なので割と気にしないですが、結局は資金周りに紐づいてくるので、それによってすぐに辞めたり、モチベーションを失いやすいタイプかなと思います。

後、こちらの方が初めて作った時の場合、その手間や費用、取られる時間に驚いている状態なので、「売り上げ」については、つい現実を突きつけられている感じがしてしまうのかもしれません。売れてないときのモチベーションの低下に直結していることが多いように思います。


1-4.文化祭のノリ

ちょっと表現が難しいので、一番わかりやすい表現にした、つもりです。
1つ前の1-3と割と近いのですが、「お祭り」のために1つを作り上げようとするタイプです。数か月単位と長期にわたりますが、人生における1つのイベントとしてとらえているパターンといえばいいでしょうか。
記念に「ゲームマーケット出店してみた」という感じです。

表には出ませんが、作り手としては「作って売った」という楽しい体験がしたい、というのが主な狙いです。
例えばですが、近所の人(2家族程度)とそれなりに仲が良く、お互い子供もいる、という環境だったとしましょう。そんな環境で一緒にキャンプに行くことを計画しました。
合計3家族のスケジュールを合わせ、キャンプの準備担当をそれぞれで分けて、実際にそれに行動を移す、というのと割と近いと思います。

こういった「みんなでやるのが楽しい」というスタンスに対して、「PRがどうのこうの」「ここのルールが面白くない」など、ネガティブなことは一切いらないのです。
なぜなら、「作り手」側は「作って、売れて、(自分たちが)楽しかったね」が目標なんですから。
例えば、売れたことによって増産したいかというとそうでもありません。
メーカーが拾ってくれればラッキー、ぐらいに考えている程度かなと思います。

後、人数が多いことが多いので、それらを動かすこと自体で疲弊している場合も見かけることがありますね。

1-3で書いた最大手はここだと思っています。
というのも、ゲムマへの再出展率を実数から求めたことがあって(シュピールシュテルンという本を昔作ってて、そこに掲載しました)、その数字から考えると、ここが一番多いと思います。多分。
逆に1回でやめてしまうことが前提なので、知り合う前に作るのをやめてしまうので、お話しできたサークルが少ないのはそのためなのかなと思います。


2.まとめ

ざっと見かけたことのあるパターンを書きました。
もちろん、細部はそれぞれ違うだろうし、私が知らないだけで他にもパターンがあると思います。

いずれにせよ、こういった「売り手」のスタンスの違いがあるため、「買い手」として【1つのスタンス】だけで向かうと、「合わない」場合があるということは分かると思います。
とはいえ、「そんなん、買い手からわからない」のが実際です。私だって創作やって15年程度たちますが、全然わかりません。わからなかったし、何だったらそれくらいの時間をかけてわかったのが4パターンだけです。

いずれにせよ、先に書きましたけど、双方「スルー力」がそれなりに必要だということは分かってもらえたかと思います。
でもね、「スルーしないことによって話題に上がる」のも個人的には楽しく見ているので、また何かしら話題に上がったらいいのにな、とか考えている部分もあります。

またこういう話題があったら何か書きたいですねー。逆パターンとか書いても…… ゲーマー分類表みたいなね。機会があれば。

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