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掛け算を繰り返し、他にはない人材へ

第4講では、前回の講義で出された課題に対してグループごとにプレゼンテーションが前半に行われ、後半では伏見氏の講義(後編)がありました。

執筆

メディアプロモーショングループ:仮谷 真歩(1期生)


第1部 プレゼン発表

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課題

スポーツビジネスにおいて考えられる4つの収入源『スポンサー収入』『入場料』『グッズ収入』『放映権』の中から1つ選択し、ブランド価値を向上させるために何ができるかをグループで提示する。


カレッジ生プレゼン

課題が出されてから1週間後の本日、4グループよりプレゼンテーションが行われました。ここでは各チームの発表を簡略化して取り上げます。

グループA 

第4講義チーム1の2

・若者(10~20代)のファンが少ない
・総合型地域スポーツクラブという認知の低さ

上記の現状の課題をあげ、『若者に人気のアーティストとのコラボ』や『コラボグッズ』

『高校生へのチケット無料配布』のようなチケットキャンペーンの実施を提案しました。

第4講義チーム1

また、ヴェルディの魅力を知ってもらうため選手と交流したり他競技を体験できるブースなどを設置した『参加型』ヴェルディクラブ交流会を挙げました。

フィードバック

・リピート客に関しての深堀りがもっとあれば良い
・予算とか売上の話も資料に落とし込む必要あり
・どう声をかけるのか、どういうトークでメリット提示するかを細かく知りたい

グループB

第4講グループ2

・スタジアム観戦の動機を分析した結果、ホームタウンとの連携を強化する必要がある

集客における課題を上記のように挙げ、日本の教育の課題とヴェルディが持つリソースをマッチさせた『TOKYO MANA VERDY』を提案。

第4講グループ2の1

考える機会や実践的な学びをホームタウンの小中学生に提供するだけでなく、一定数のファンの獲得につながると効果を述べました。

フィードバック

・ネーミングセンスやデザインの実現性がとてもある
・三か年プランなど、より具体的なプランをつけても良い
・行政とのハードルや調整の部分での懸念ポイントまでわかるとなお良し

グループC

第4講義グループ3

・ひとりでの来場が多い
・勧誘・被勧誘行動が少ない

これらの課題を受け、以下の施策を提案しました。

30~40代のコアサポーター、コアサポーターの身近にいる潜在顧客をターゲットに、既存顧客から潜在顧客への熱量伝播および勧誘行動の促進

第4講義グループ3の1

具体的には、スタンプラリー形式での試合の参加サポーターを中心とした新しいコミュニティの形成です。これらが社会や地域の繋がり強化、社会貢献につながるといいます。

フィードバック

・データ分析から弱みを掴んでいるのが良い
・選手とハイタッチなど更なる付加価値を付けても良い
・参考事例もかっこよく見せるように工夫することが大切

グループD

第4講義グループ4no

・各チームのファンが固定的で横に動いていない
・総合型地域スポーツクラブという認知度の低さ
・総合型地域スポーツクラブの利点を活かしきれていない

上記3つを現状の課題としてあげ、異なる競技のファンによる入場料に着目。

・他競技のユニフォームを着用して観戦
・他競技との連携をとってチケットの割引

このような施策により他競技のファンの集客を提案しました。

第4講義グループ4の2

また、選手との交流や他競技の体験、試合観戦を内容としたツアーを発表。接点をより多く、継続的に作り出すためだといいます。

フィードバック

・準備や予算の面まで詰められていたらなお良い
・入場料を取らないチームもあるのでそれだけがメリットではない
・1日の香盤表やスタッフまで細かく決められているのは良い

第2部 伏見氏講義(後編)


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全グループのプレゼンが終わり、伏見氏よりフィードバックと提案のポイントについてお話がありました。

提案をするときには、『課題が的確か』が大切であると言います。
自分が課題だと考え提案をしても、相手はあまり悩んでいないというケースも。このようにポイントのズレが起こるとプレゼンを相手によく聞いてもらえないことに繋がります。

3つのレンズ

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3つのレンズはデザイン思考に有効とされ、それぞれのレンズに『実現可能性』『持続可能性』『有用性』と名前が付いている。

仮に『実現可能性』と『持続可能性』がクリアできていても、それだけでは意味が無いと言います。本当にお客様の役に立っているのか、有益なのかという『有用性』を明確にする必要があると、3つのレンズについて説明がありました。

まず『有用性』、次に『実現可能性』そして『持続可能性』という順番で考えることでリアリティが出て共感を得やすいプレゼンとなるそうです。


メラビアンの法則

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メラビアンの法則
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者であるアルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念。

図の円グラフの通り、人は視覚55%、聴覚38%、言葉7%という割合で伝達するそうです。

つまりプレゼンにおいても、言葉より見た目のほうが影響力があり、発表者の表情であったり、身振り手振りといった視覚情報が評価に繋がりやすいのです。

「スライドの綺麗さや、喋り方もどんどん気を付けて欲しい。言語情報は7%しか伝わらないので、デザインやクリエイティブにこだわってみるのもいいと思う。」

と、今回のプレゼンを振り返り方についてのアドバイスを頂きました。

そして、様々な『すごい人』の資料を参考にしながら自分のスタイルを見つけていって欲しいと言います。

ロジックだけでは伝わり切らない魅力をどのように伝えて、ワクワクさせるのか。カレッジ生は今回の講義で、”プレゼンにおける自分の個性”を模索していくためのスタート地点に立てたのではないでしょうか。


Design Thinking

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「アイデアは組み合わせなので、好奇心と遊び心を持つことが大切。自分が知っているものは限定的だから、色んな人と話して『なにそれ、知らない!』とか『私は嫌いかも』など様々な好奇心を持ち型にはまったものだけで判断しないで欲しい。」

『Design Thinking』は0→1で何かを起こす時に役立つマインドセットのひとつです。

「話が馬鹿なトークになっていたり、ワイワイしていたりした」と先週の講義内でのアイデア出しを振り返りました。その時、自然と声も大きくなり自分の意見を言いやすい空気になるそうです。

それによって面白いアイデアへと繋がるので、アイデア出しのフェーズにおいては空気感を作ることを意識して欲しいと語りました。

途中でモヤモヤする期間は必ずあり、”早く決めないと”という焦りもあるが、それに対しての耐性を付けることで『モヤモヤの先の光』に辿り着けると言います。

イメージのほうが相手に共感を生みやすいという事を頭に入れて、伝える質も今後は意識して欲しいと説明がありました。そのためには日頃からリサーチする地道な努力も必要になります。そして最後に、ビジネスの本質である顧客重視も忘れてはいけません。


まとめ

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「掛け算を繰り返すほど他にない人材になれるので、自動的に差別化されていく」

組み合わせや掛け算はデザインを考えるだけでなく、自分を表現するのにも欠かせないと伏見氏は言います。

これから2期生が"東京ヴェルディカレッジ生"という要素にどのような掛け算をしてくのか楽しみです。

そして、オンライン上でしか顔を合わせた事のない中で1週間の準備期間とは思えないプレゼンテーションでした。
発表のフィードバックや講義を受けて、今後のプレゼンや課題解決のクオリティへの期待も高まる3時間となりました。

次回はヴェルディカレッジの前身となった『ヴィッセルカレッジ』生みの親、大山氏が登壇します。



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