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増田智泰 『SCRAP』 (東京都調布市)

街中に潜む寂れたり朽ちた風景が、上品で構築的なある美しさをまとって僕らの前に蘇ってくる。むしろそれはフレッシュだとすら感じる。

『SCRAP』は、フリーカメラマン 増田智泰 の2017年の個展「SCRAP」に制作された PHOTO ZINE 。都内のほか、愛知や静岡、長野など日本の各地で撮られたスナップ写真が収録されている。

人の手で操作されたモノたちによる風景が、時間の経過とともにその意図を少しだけ逸れて自立していく姿を、写真は見事に掬い上げている。

写真によって断片化(SCRAP)されたのち、ZINE に纏められることで街中の朽ちた風景は映画的な新たな街へと変貌を遂げた。

世界に中心なんかなく、結局のところ自分のまわり(ローカル)しかないし、それを自分の判断で評価して関わっていくしかない。

これは美しき『心のローカリズム』だ。

ー Written by 大滝 航( crevasse

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エントリー 東京

増田智泰 / MASUDA TOMOYASU

写真家

昨年行った写真展で展示した写真で構成した物になります。
5年前から撮り続けているスナップ写真の中から人の思惑や時間の経過で美しい違和感を感じる風景写真でまとめました。- 増田 智泰

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