見出し画像

祝・インディビジュアルなわたしたち

お祭りのような数日間だった。双子の娘たちの誕生日と、わたしの誕生日は2日しか違わないから、この数日間にあわただしくお祝いイベントが凝縮される。

娘たちへのプレゼントは何冊かの本のほかに、プログラミング系玩具と、ラジコンカーだ。事前に聞いていたリクエストのままに贈ったところ、階段を意味なく昇降するほどの喜びようで受け取ってくれた。それぞれ別の玩具を譲り合って使う姿に、成長が感じられる。

「昔は、ふたりに違うものを買い与えたら、ぎゃーぎゃー喧嘩してたのにねえ」。わたしと夫は、しみじみと語り合う。

いつのまにか彼女たちは、お互いを別の存在だと認めている。

同じ日に、同じ母のお腹から2分差で生まれてきたふたりだから、ずっとべったりくっついて育ってきた。距離の近さがかえって衝突を招いていたことは否定できない。そりゃもう、しょっちゅう喧嘩していた。それも、えげつないやつ。

最近だってときどき喧嘩しているけれど、お互いに譲歩しあっているのもよく見かける。

長女「ラジコンカー貸して?」
次女「じゃあプログラミングのやつ貸して?」
長女「オッケー、晩ご飯まで交換ね!」

このところ、こういうやりとりが繰り広げられている。喧嘩から得るものもある一方で、平和的解決の導き方を知ることも大切だなあ、と思って見守っている。

わたしはと言えば、誕生日プレゼントがどうのこうのと悩んでいた。

結局、夫はホテルアフタヌーンティーのペアチケットブックをくれた。友達か妹とでも行って来なよ、というわけだ(夫はアフタヌーンティーが好きではないので同行するつもりはさらさらないらしい)。

あとは一人で一日じゅうぶらぶらする日をつくってのんびりしようと思う。母親業と妻業、どちらからも離れて自分だけのひとときを満喫することも、わたしには必要だ。「個のわたし」に会いに行かなくては。

今年の誕生日ウィークは、インディビジュアルなムードに満ちている。娘たちはそれぞれ個を際立たせつつあり、わたしも「母親」「妻」以外の役割を果たす場に恵まれそうな気配だ。

おめでとう、わたしたち。夫も含めて四人の個がいきいきと輝く暮らしが送れますように。誕生日パーティでうまく意気込みが語れなかったので、ここに書いてみた次第である。

ケーキっていくつになっても
嬉しいものですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?