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ビジネスインテリジェンス(BI)の重要性とポイント

ビジネスインテリジェンス(BI)は、さまざまなデータ・指標をモニタリングするためには不可欠です。この記事では、BIの基本概念や構成要素、導入のポイントについて解説し、データドリブンな意思決定を支援するBIの役割を、HEARTCOUNT AnalyticsのオフィシャルパートナーであるCOKOOZ合同会社の東(あずま)がご説明します。


ビジネスインテリジェンスの重要性

データドリブンな意思決定

ビジネスインテリジェンス(BI)は、生データを有用な情報に変換し、企業の戦略的、戦術的、運用的な意思決定を支援します。BIを活用することで、企業はデータに基づいた確かな意思決定を行うことができ、競争力を高めることができます。

この際、ビジネスインテリジェンスには色々な役割が出てきます。経営・財務を見る場合には売上・利益・コストなどが重要な指標になるでしょう。顧客を分析するためには属性、利用状況、契約年数、契約プロダクト、LTVなどが大事なるでしょう。

このようにBIも「顧客」「市場」「プロダクト」「財務」「人事」といったどのようなダッシュボードを作るのかを明確にし、数値の変化に対する対応を行うことが必要になるでしょう。

収益の最適化

BIは、収益を最大化するための重要なツールです。売上データやマーケットトレンドを分析することで、企業は最適な販売戦略を立てることができます。また、適切な在庫管理やプロモーション活動を行うためにも、BIは欠かせません。

さまざまな深い分析をするためには、統計・機械学習などの高度な専門知識が必要になるかもしれません。ただそのような高度な機能を、ビジネスのどこに使い、何を改善するかは、BIやBAといった手法で洞察を獲得する必要があります。

ビジネスインテリジェンスの構成要素

BI・ダッシュボードを効果的に構築するためには、「データ」と「環境」の2つの要素が重要です。

データ準備

BIの基盤となるのはデータです。企業の各部門から収集されたデータを統合し、一元的に管理します。データの質を高め、信頼性のあるデータを使用することが重要です。
これらのデータはほぼ生データの状態から、中間の一時加工状態、そして最後にダッシュボード用に特化したデータと複数の段階が必要になります。このようなアーキテクチャを「メダリオンアーキテクチャ」とも言われます。
このようなニーズに柔軟に対応できるデータ準備をしておくことも、将来的には重要になると思います。

HEARTCOUNT ABIの大規模言語モデルによるText-to-SQLの機能:
OpenAIと連動し、データベースの項目やテーブル名などのメタデータをLLMに学ばせることで、かなり正確なSQL分が自動生成される。BIを構築するときのエンドユーザーのデータ生成を支援。
(この機能はHEARTCOUNT ABIとなります)

ダッシュボード・BI環境

環境には、DWH、ELT/ETLツールや、レポーティングツールやデータビジュアライゼーションツールが含まれます。これらのツールを用いて、データを視覚的に表現し、理解しやすくすることが求められます。
これらのツール群への投資はバランスが必要となります。大規模な全社レベルのものや、クリティカルな業務に対するレポーティングの場合には厳密なロジックの開発が求められるでしょう。変化が激しく状況も目まぐるしく変化する場合は、トライアンドエラーが必要でコストの掛け方が全く異なります。

これかられポーティング・可視化したいものが、「ミスが許されない」ものか、それとも「完璧でなくても擦り合わせながら進められるもの」なのかを判断する必要があります。
ニーズに応じた、分析の方法を的確に選んでいく必要があります。

皆さんのデータ活用の課題はどの部分でしょうか?
それぞれのフェーズで必要なものは異なる

ビジネスインテリジェンスの開発フロー

BIの開発のダッシュボード開発などにおいては、以下のようなプロセスで考えておくのが良いでしょう。眺めて終わりにならないためにも、事前の目標や目的が最も重要です。

データソースの決定:使用するデータソースを決定し、必要なデータの取得方法を特定します。ここで重要なのはデータソースの一覧を見て「どのデータを使うか?」と考えるのではなく、事前に決められているはずの指標の計算に必要なデータを中心に集めましょう。

データクレンジング:ETLプロセスをどのように行うか、どのツールを使用するか、どのデータが必要かを定義し、全体に統合します。迅速かつ正確なデータクレンジングが求められます。

データ統合:異なるソースからのデータを統合し、有意義な情報へと変換します。データ構造を理解し、部門のニーズを把握し、適切なデータガバナンスを確立することが重要です。

データ分析:大量データから有益な情報を引き出し、意思決定の基盤とします。どのツールを使用するかを決め、必要な洞察を得る方法を検討します。

レポーティングとビジュアライゼーション:データの価値を最大限に引き出すため、効果的なレポーティングとビジュアライゼーションが重要です。レポート作成法、BIツールの選定、ダッシュボードデザインを工夫し、情報を関係者に伝えます。ストーリーの伝え方が重要になるでしょう。

HEARTCOUNT Analyticsの要因説明:回帰分析の結果なども統計値ではなく、
自然言語で ”他人にわかりやすい” 説明も重要になる。
「ストーリーテリング」「ナラティブ」を意識しよう

ビジネスインテリジェンスの開発のポイント

明確な目標の設定:明瞭な目標を設け、それに沿ったKPIを定義することが必須です。KPIが特定の方法で変化した際の対応策もあらかじめ決定しておくことが肝心です。これが明確でないと「誰も見ないダッシュボード」が大量生産される可能性があります。「目標」とは「この数値が変化したらこうする」といった具体策につながるものを考えましょう。

ユーザーとの連携:エンドユーザーと緊密に連携し、彼らのニーズを理解することが成功への鍵です。エンドユーザーの考えを深く理解し、適切なソリューションを開発します。ユーザーに役に立たないレポートは、誰にも見られなくなります。

データの品質:データ品質はBIの成否を左右します。データクレンジングとデータガバナンスを重視し、正確な情報に基づく判断ができるようにします。メタデータ管理、データマネジメント、データディクショナリなどが必要になるでしょう。

スケーラビリティとパフォーマンス:システムの成長に伴い、データ量やユーザー数が増加することを見越して、スケーラビリティとパフォーマンスに優れた設計を行います。

セキュリティとコンプライアンス:データのセキュリティとコンプライアンスを確保し、個人情報保護にも配慮します。最新のセキュリティ基準を遵守し、適切なアクセス管理を行います。

継続的な教育とサポート:BIツールの進化に応じて、継続的な学習とチームメンバーへのトレーニングが不可欠です。操作方法だけでなく、洞察を見出すプロセスの理解が重要です。そのためにはBIだけではなく、BAやEDAといったジャンルのツールが必要になります。

アジャイルな開発アプローチ:変化に柔軟に対応できるよう、アジャイルな開発手法を採用します。小規模なリリースを重ね、フィードバックを基に改善を続けます。

ダッシュボードとレポートの簡素化:ダッシュボードやレポートは複雑にせず、ユーザーが容易に理解できるものを作成します。重要なデータが際立つように設計します。

フィードバックの活用:ユーザーのフィードバックを積極的に取り入れ、BIの継続的な改善に努めます。柔軟性を持って、常にユーザーの実務に合わせた改善を行います。

データドリブンの価値

「データドリブン」とは、企業が戦略や戦術を決定する際に、事実としてのデータを基盤に行動し、ビジネスパーソンのアイデアや創造性を客観的なデータによって支援し、その価値を高めることを目指します。
せっかくのアイディアや洞察、ひらめきもデータでの裏付けがないと誰も信じてくれません。「データドリブン」で人が持つ知見・経験の裏付けが周りを動かすためにも重要になります。
このように真に価値のある洞察を提供するためには、適切なツールとシステムを構築し、維持していくことが重要です。

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