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ジュースの魔力の詩

子どもの頃に好きだったものは、たくさんあった。

アニメ、おもちゃ、おかし、流行り言葉、音楽。

今となっては、すべて懐かしい思い出だ。

今は、もっと大人なものに取って代わった。


しかし、ジュースは違う。

子どものころに好きだったジュースは、今も販売していて、今も飲み続けている。

私はカルピスとヤクルトが好きだ。

この2つはとても小さいころから飲んでいたのに、大人になっても飲んでいる。

たぶん、30歳になろうが、50歳になろうが、死ぬまで飲み続ける。


コーラが好きな人は、コーラを飲み続ける。

緑茶が好きな人は、緑茶を飲み続ける。

子どものころに好きになった飲みものは、特殊な病気になって飲めなくなる、などのアクシデントがない限り、一生飲み続けるだろう。


コーヒーやお酒より、お茶、ジュースが強い。

子どものころに好きになった飲みものこそ、一生飲まれ続けるのだから。


市販の飲みものの原価は、驚くほど低い。

ジュースなんて、砂糖がぶちこまれた色水だ、という意見も、正しい。

500mlペットボトルのジュースは、約半分が糖分だ。

「清涼飲料水」なんてきれいなことばは、到底信じられない。


それでも、ジュースから逃れることは難しい。

ジュースにはもう、記憶がまとわりついている。

幼いころ、家でのんびりと楽しく過ごした記憶。

放課後に友だちとはしゃいで遊んだ記憶。

だいすきな大人から愛され、大切にされた記憶。


スーパーに行くたび。コンビニに行くたび。

街で自動販売機を見かけるたび。

あなたの目はジュースに留まる。

まとわりつく、無数のポジティブな感情。

ジュースを買おうが買うまいが、あなたの脳は無意識的に、ジュースに対して好意的な印象を強めている。

ジュースはもう、あなたの深層心理を支配している。


飲みものビジネスをしている企業には、巨大企業が多い。

彼らは、ジュースの魔力を知っている。


思い出を、口から入れて生きていく。




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