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女の子の研究リファレンス【CDアルバム編】

「〇〇な女の子」というタイトルで、しょっちゅう詩のような小説のような、謎のnoteを書いている。

ありがたいことに、この世界観を気に入ってくださる方が増えていて、最近の女の子noteはスキ10件以上は安定して取れるようになってきたし、現在51件のnote中、女の子シリーズはビュー数もすぐ上位にいく傾向にある。

今回を含め何回かで、女の子について書くときにイマジネーションをくれる芸術作品を紹介していこうと思います。

今のところ、CDアルバム編、書籍編、絵画編、映画編の全4回にしようかな、と考え中。


今回はCDアルバム編です。以下の4枚を紹介します。

①小島麻由美のアルバム全部(強いてあげるなら「スウィンギン・キャラバン」)

②カヒミ・カリィ「tilt」

③Chocolat「Henry」

④the bird and the bee「the bird and the bee」

それでは行ってみましょう。


①小島麻由美のアルバム全部(強いてあげるなら「スウィンギン・キャラバン」)

女の子的な世界観を構築するに当たって小島さんを外すことはできない。

小島さんが素晴らしいのは、歌い方や作曲のセンスも大変ユニークで良いのだが、私は歌詞が好きだ。

小島麻由美さんの歌詞は「嘘つき」「血まみれ」と言った言葉がよく登場する。

また、

「ドロドロに溶かしてまた形にする」(「チョコレート」)
「子供達の笑い声が魚になり私どこかへ」(「渚にて」)

と言った意味不明な怖いフレーズもよく出てくる。

アイドルとか、若い女の子のやる音楽で、そういう言葉を出してくるアーティストはすごく真面目に切迫した雰囲気で絶唱している曲が多いのだが、小島さんの世界は一見絵本みたいに可愛くて、よく聴くと怖い、的なギャップがたまらなく可愛い。

父に一度聴いてもらったら「乾いた谷山浩子だね」と言っていた。確かに、アメリカ南部かフランスっぽいアプローチの谷山浩子かも。

いまや3人の男の子のお母さんだが、どこかのインタビューで、「母性っていう言葉、大っ嫌いなんですよ」的な発言をされていて、かっこいいなと思った。

小島麻由美ワールドからは「少女性」を強く感じる。

母性は「優しく包む」「与える」「受け入れる」といったイメージ。

少女性は「ひっかき回す」「奪う」「都合よく作り変える」みたいなイメージ。

そして、母性になくて少女性にあるのは、ファンタジーだ。

小島さんはどんなに残酷な詩も、ゴキゲンなムードとファンタジックでドリーミーな魔法の味つけで、とってもキュートなポップスにしてしまう。

そこのさじ加減がたまらなく好きなのだ。



②カヒミ・カリィ「tilt」

カヒミさんの曲は全部クリエイティブなのだが、このアルバムは特に、少女的なものを強く感じさせる。浮遊感あるアレンジ、音数が少なく抑えられたゴシックな雰囲気、そして鬱で文学的な「とらわれの身」という感じの世界観が大好き。「鬱な不思議の国のアリス」とでも言おうか。

サブスクにはなぜかないのだが...Momusさんプロデュースの「Pygmalism」だけでも聴いてほしい。かわいい。


③Chocolat「Henry」

Chocolatさんの声は浄化される。まっすぐでピュアな歌声で、「知性のある少女」という感じで、とても良い。「知的な女の子が言葉並べてる」系のポップスはありふれているが、Chocolatさんの場合はこの「聖なる」感が唯一無二。ひとことひとことが天使のように柔らかく、しかし都会的なクールさもある。

このアルバムは胎教に良さそうなくらい優しくて、ピュアな恋心を歌う歌詞がかわいくて、しっかりブラックミュージックしててかっこよくて、そんでもってちょっとヘンテコな感じがするのがかなりすき。


④the bird and the bee「the bird and the bee」

(リード曲。神曲。)

グレッグ・カースティンは天才だと思う。女の子特有の、白黒はっきりさせない「グレーゾーン」的な感覚を、メロディで表現しつつおしゃれで洗練されたポップスに昇華させる技術は、彼の専売特許と言っても良い。

男性プロデューサーが女の子を手がけると、どうも「きれいすぎる」ものになってしまっていることが多い気がする(違ってたら教えてください)。

それはそれで素晴らしいのだが、女の子ってふつーにもっとエッチなこと考えてるし、残酷な想像もする。

そこも可愛らしいとこじゃないのかな〜なんて思ったり。

一方で女性自身が「女ってこんなどす黒い一面あるんです」的な表現をしようとすると、これも成功パターンは少ない。大抵、品がない。

品があるエログロな音楽=グリム童話ミュージックと呼んでいるのだが、これができるアーティストは非常に少ない。

そこへ行くとthe bird and the beeは、歌詞にエログロナンセンスの要素もありつつ、基本的には軽妙洒脱で、グレッグの女の子マインドを熟知しててかつ洗練された楽曲と、イナラ・ジョージの知的で遊び心のあるボーカルがうまく昇華している、素晴らしいグループだ。

私の大好物の60年代要素がまぶしてあるのも最高すぎる。(彼女たちのホール・アンド・オーツトリビュートは最高なのでぜひ聴いて欲しい!マンイーター!)

デビューアルバムの「the bird and the bee」はファーストなのに実験作的で、パンクで面白い。


まとめ:

「女の子」について四六時中考えている私だが、実は田舎娘には興味がない。私が描きたいのは、都会的なスピリットを持った女の子だ。実際の出身は関係なく、文化・芸術を愛し、自分の哲学を持っている女の子。

今回チョイスした4枚のアルバムは、人によっては「渋谷系」「サブカル系」でまとめられることもあるセットになっている。しかし、しっかりした知性と品を感じ、かつ都会的で洗練されている、そして少女性の魅力も持っている、そんなミュージシャンはそれらのジャンルの中にもほとんどいない。

ちょっと変わってるけど、とってもおしゃれで素敵で、自分のルールで動いてる女の子。これらの音楽の中に存在する彼女たちは、絶えず私の創作意欲をかき立て続けている。




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