note:48 親子丼(小)【BreakfastNotes】
……私は朝食が好きだ。九月に入っても変わりはない。
気温は高いが、感じる風に季節が進んでいる事を感じた。過ごしやすくあれば、四季折々で楽しいし心地よいのだが、都心は季節感が少ない。昨日のお蕎麦チェーン店さんは季節によって新しいメニューが出るので、そういった所で感じなくては、気がついたらもう暑いのが今年だったし、気がついたらもう凍えている事だろう。
もう季節は自分が感じるのではなく、探しにいかないといけないのかもしれない。
久々に食べようと、電車を降りる前から決めていた。まっすぐ迷わず慌てずになか卯と向かった。道すがら、そのうち朝食をと思っていたお店が閉店していて、寂しい思いもあった。
食べた物は排泄されるまで、およそ一日。出来るだけ運気の良いものを取り込んで今月をスタートさせたかった。金運にいいとされる親子丼。小で頼んだ。並だと多いかもしれない。
半熟でとろとろした玉子と、出汁を吸ったご飯が甘くて優しい。カツオのような出汁の香りが少し鼻を抜けてゆき、たまねぎが親子を繋いでいた。ご飯が汁だくになっているので、完全に飲み物だった。
「朝食」は「朝、人を良くする」と書く。
……やっぱり並を食べればよかったかな。
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