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「心に響くエッセイの書き方」LIVE配信視聴レポート

6/30 20:0〜21:30
noteさん主催、「心に響くエッセイの書き方」のLIVE配信の視聴レポートを記録します。

登壇されたのはこちらの3名▽


* * *


【エッセイとは?】

文藝春秋村井さん)
・日本語で言うと随筆や随想
・見聞きしたこと+自分が思ったこと
・書き手の気持ちが入っている文章
・そんなに長く無い(長くても2000字程度の印象)
(・比較して、コラムはニュースを取り上げて解説するもの)


【おすすめの作品は?】

岡田さん)
・浅井リョウさんの『風と共にゆとりぬ』など。
→違うところから切り取ってユーモラスに表現しているところが好き

・開高健さんの『地球はグラスのフチをまわる』など。
→見ているだけで喉が乾く文章。


夏生さん)
・好きなものを何回も読む
・又吉さんの作品が好き
・江國香織さんの『とるにたらないもの』が好き。
→レモン絞り器、信号、ヨーグルト、輪ゴムなど、「非日常じゃなくてもこんなに面白く書けるんだ!」というところ(見つめる力)がすごい。


嘉島さん)
・コラムは読んでいるうちに頭が良くなる感じがあるし、原文系のものは読む。著名人のエッセイを読んで「だからこんなに素敵なのか」と思うのもわかるけれど、基本的に「一般人の読むエッセイに意味があるの?」という疑問がある。
・しかし、高野悦子さんの『二十歳の原点』には魂が震えた。


【テーマの考え方】

夏生さん)
・ひとつの感情を瞬間冷凍するイメージ
・ケータイのメモに単語で残す(例:お姉ちゃん ガスパチョ、ももをむいた時)
・バーっと書いてから調整する
・「こういう気持ちになってほしいな」など、人のことばかり考えると書けなくなる。→自分の気持ちをそのまま渡す、そのまま書くことに意味がある


嘉島さん)
・嫌な気持ちはどこから来るの?という疑問をもとに、嫌なことペースでつくっている
・「怒っていることをそのまま書いても面白く無いよな、、」という視点で考えていると展開が降ってくる。
・ディテールで固めて感情を組み合わせる
・元々編集者だったため、編集者的な目線も意識している→一語一句説明できなければ赤を入れたらダメだと言われた経験が生きている


岡田さん)
・腹立った、動揺した気持ち、出逢ったことがないものを受け止め切れていない時→「そんな自分が面白い!」という視点で書いている?
・トラブルに巻き込まれながら、「後で絶対書いたろ〜」って思っている。
・「生理的に拒絶反応が起きたのはなんでだろう?」なども考えている
・3年間、クーポンを記録した経験もある。→日々、面白さを追求して感性を養っている。

夏生さんより質問【負の感情があるほうが書きやすいとお聞きしましたが、そうじゃない時もある?】

嘉島さん)
・無い。「いつか絶対にエッセイにしてやる!!!」と思っている。


岡田さん)
・ある。びっくりした時等、理由を解釈したくてテーマにする。
・もう切り取って咀嚼するのかを考える
・違和感や感情が創作のベース


【編集者から見たここがすごい】

村井さん)
・3名の共通点は、"映像になる文章"だということ。
・誰が読んでも自分のことと思えるように、普遍化されている
・感情を言語化できている→「なんかモヤモヤしてる...」ではなく、自分の気持ちを自分の言葉で表現できている。(オリジナリティがある。)
・自分の文脈の表現方法がはっきりしていて、作者名が無くてもそれぞれ誰が書いたかわかる


夏生さん)
・幼い時から「なんで?」「どういえば?」をしつこく考えていた。喋っているより書いているほうがモヤモヤをはっきり言語化できる


村井さん)
・岡田さんは、登場人物がわかりやすい。同じ列に並んでいる外国人などがはっきり想像できる。俯瞰するのか上手い


岡田さん)
・メモはしておらず、映像で記憶している。
・「後で絶対書いてやろう」と思っている。


村井さん)
・嘉島さんは、入り、山、オチがしっかりしている。
・流れるように書いていて、読後の納得感がすごい。
・伏線回収をしている


嘉島さん)
・文章力が無いから構成は工夫した。
・歌うように書いている(音楽を書きながらじゃ無いと文章を書けない)
・文章が嫌いだから、どうしたら眠くならないのかは工夫して考えている。
・Twitterでウケるテーマのマーケティングをしている


【Twitterについて】

夏生さん)
・140字で表現する勉強になる。


岡田さん)
・大喜利のような一発でバーンという感じが自分は苦手。
・140字で面白く無いものを、1400字なら面白くできることもある。→別の競技みたい


嘉島さん)
・Twitter実況をしていた


【書く時に大事にしていることは?】

岡田さん)
・勢い
・悪口は書かない
・出だしとオチ(出だしがうまくいくと書ける)
・推敲が一番楽しい


夏生さん)
・"映像として文章を見れるか?"
・友人や悩み相談に乗った人がどんな気持ちになるか、どう聞こえるかを意識している→でも考えすぎない訓練もしている。
・特に人には見せないが、編集者さんから感想をもらえると安心する(改善点を教えてもらえるほうが安心する)


嘉島さん)
・リズミカルに
・悪口は書かない→イライラは基本的に自分に非があると思うので、どこに非があるかを探している
・自分のために書いている
・読者のことはあまり意識していない


【noteの魅力、メリット、可能性】

岡田さん)
・はじめるハードルが低い
・ブログタイトルをつけなくて良い
・名乗らずにはじめられる
・色を決めずに実験できる場
・プラットフォーム型でコミュニティがある→誰がが読んでくれやすい(嬉しい)
・勢いのあるサービスに乗っかりたい


夏生さん)
・書きやすい
・余計なことを考えなくて良い
・書く人のことを考えてくれている


嘉島さん)
・実験室としてつかっている(中田ヤスタカさんに「実名では実験をして、鍛錬した技でプロデュースする」と聞いたことから影響を受けている)


【好きなドキュメンタリー、映像作品は?】

夏生さん)
・こだわりなく色々見ている。→完成を養う

岡田さん)
・本は自分のペースで読めところが良いが、映画はじっとしていられない。
・お笑いやコントに憧れがあり、でも自分はそれができないから文章で表現をしている


嘉島さん)
・アニメが好き
・ドキュメンタリーは、『夢と狂気の王国』
→被写体への迫り方がすごい。「こんなところまで入るの?」と思うのは、きっと監督が"女の子が迷い込んだ視点"で撮っているから。物を作るとは?について考えさせられる


【視聴者にひとこと】

夏生さん)
・まだ、そんなに自信をもってエッセイを書いていない。
・どんな風にしたらいいのか悩んだ時は、素敵なエッセイを読んで糧にしている。
・たくさん書いて、読む機会が増えると良い
・「良い作品を書いて、私に生み出す力をください!」
・「最初は身近な人に読まれることなどが恥ずかしいかもしれないけれど意外とすぐ忘れるので、今しかない感情を大切にしてください。」


嘉島さん)
・今、一番面白いと思うのが自分の日記。
・「毎日じゃなくて良いから、感情が揺さぶられた記録を自分のために書くことをおすすめします。」→現在の自身のカンペにもなっている。
・あと、写経もおすすめ。→スーッと体に入ってきて、「これだけ書いたから大丈夫でしょ」と自身にもなる。


岡田さん)
・いろんなことを試して良い。(ひとつの方向ではなく、他の書き方でも。)
・「自分がいかに楽しいか、いろんな実験をする」


村井さん)
・編集をしているとどういう風にして書いているかがわからないから、勉強になった。
・一番は、プロの作品を見まくること。


登壇されたみなさんのnoteはこちらのQRコードから見れます▽


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今回の約1時間半で特に勉強になったのは、

・3名とも映像が見えるような文章を意識されているということ、

・"誰のために""どう感じて欲しいか"を考えすぎないということと、(夏生さんのお話より)

・感情を自分の言葉で解釈する作業をしていきたいということと、(嘉島さんの、感情が揺さぶられた日記を残すのがおすすめというお話より)

・「絶対に書いてやろう!」というアンテナを張ってみようと思ったことと、(岡田さんのお話より)

・最後の最後の、「一番はプロのものを見まくるのが大切」という言葉。(村井さんより)どの道でもそうだよなと思った。


「誰に何を届けたいか」を考えすぎて作詞に手こずっていたところだったので、もう一度自分の素直な感情を見つめ直してみようと思いました。

めちゃくちゃ参加してよかった!!!

企画に携わってくれたみなさん、ありがとうございました☺️



#心に響くエッセイの書き方 #エッセイ #noteイベント


大切なお時間をいただきありがとうございました💐