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私の道のり。夫との関係性から『相談スキルを育むための土台』を考える。

こんにちは。コハルです。
前回の記事では相談することが苦手な私の要因を分析しました。

前回の記事はこちらから↓

様々な要因から相談のハードルが高かった私ですが、時間をかけて相談スキルを高めている最中です。
今回は、私の相談スキルを高めてくれた夫との関係性を分析しつつ、『相談スキルを育むための土台』について考えていこうと思います。

私たち夫婦はこんな人

私は精神科勤務の作業療法士。
そして、夫も精神科医療に携わっており、病院臨床を経て相談業務や学校臨床を行なっています。

精神科医療に携わる私たちですが、コミュニケーションの知識があっても最初から全てがうまくいったわけではありません。

初期:感情表出が苦手で相談できない私

自分自身の内面へアクセスすることが苦手な私。
前回の記事であげた相談の道のりでは最初の段階で躓いていました。

私は①と②が苦手(;_;)💦

そもそも、自分がどう感じているのか、どうしたいのか?が浮かびづらく、さらに「これを言ったら嫌われないかな?」と不安になって表出することも苦手。
夫もそんな私に困惑していたようで、当時を振り返ると「何を考えているのかが分からなかった笑」と言っていました。

中期:距離感を調整してくれた夫

元々人付き合いが苦手なので、『関係性を深める・距離感を詰められる』ことに対して不安や戸惑いを感じてしまいました。しかし、見捨てられ不安も発動するので、相手が離れると私は近づくし、近づかれると離れていくというカオスな状態に(笑)

交際中は限界が来るまで相手のペースに合わせてしまうので、
急に涙が止まらなくなり自分の限界を知ることが度々ありました。
泣きながら「苦しい」「会うのがキツイ」と訴える私の話を否定せずに最後まで聞き、会わない期間をある程度設けて回復を待っていてくれました。

夫曰く「回復すると戻ってくるから、離れている間は刺激(LINE・電話)を与えないで待っていた」と。待つ側の夫も困惑してはいましたが、その困惑を私に向けずに誰かへ相談するという形で対処していたそうです。

後期:安心の土台作りと傾聴力。「関心を持ちながら見守る」関わりをしてくれた。

近づいては離れを繰り返す私を、困惑しながらも一定の距離感で見守ってくれた夫。繰り返す中で夫が私の特性を責めずに理解しようと努めてくれたことも安心感につながっていきました。

また、話を聞く姿勢も私の親とは違っていたので、「聴いてくれている」という感覚を得やすかったです。
・ながら聞きをしない
・否定せずに最後まで聞いてくれる
ちょっとしたポイントですが、私にとって大事な関わりでした。

程よい距離感で接してくれたことで生まれた安心感。
理解しようと努めてくれ、今では私よりも私の体調を理解しています(笑)

「関心を持ちながら見守る」by 夫

まとめ:土台となるのは安心感

相談が苦手な私は、いわば他者と繋がることが苦手な状態でもありました。
安心感が得られずに、自己解決を主な手段として取り入れ、結果的に疲弊してしまいます。

相談スキルを伸ばすキッカケとなった夫との関係性を振り返ると、“安心の土台づくり”をしていたと思いました。

安心の土台作りのポイントとして、私に役立った関わりは以下の3点です。
①程よい距離感を探す
②聞き方の工夫
③本人の特徴を責めない(一般論で抑えつけない、正したい反射に気をつける)

①程よい距離感を探す
対象者の特徴で変動するためケースバイケースになりますが、
相手が過覚醒や低覚醒にならない環境調整や刺激量の調整を行う。

程よい、心地よいと感じられる「耐性領域」を目指す!
イライラしてたり落ち込んでる状態では、上手く相談できるわけがない。

②聞き方の工夫
夫が行なっていた話を聴く姿勢が、私に安心感を与えてくれました。
夫の聴く姿勢のポイントをまとめると、傾聴に関する要点と重なります。

傾聴力とは、相手の話に真剣に耳を傾け、理解しようとする能力のことです。言葉だけでなく、相手の感情や意図も注意深く捉えることが含まれます。傾聴力はコミュニケーションスキルの一環であり、信頼関係を築くためや問題解決において重要な役割を果たします。

Schoo for Business/傾聴力とは?

傾聴といえば、おすすめは『ロジャーズの3原則』です。

こころの耳〈厚生労働省〉や書籍を参考に作成

③本人の特徴を責めない(一般論で抑えつけない、正したい反射に気をつける)
本人自身もうまく適応できない部分で悩んでいます。
わかっていても、どうしようもなくて、そんな自分自身に落ち込むこともあるんです。
私もいっぱい悩んで、自己嫌悪に陥っていました。

予測しづらいパターンに、初めのうちは理解できず混乱するかもしれません。
でも、周囲が諦めずに理解しようと関わってくれたことはきっと伝わります。

ちなみに、相手の話を聴く際に、ついつい「〇〇すれば?」「こうした方がいいよ」と助言したくなると思います。実はこの現象、『正したい反射』と名称がついているようです。

私たちは、相手が間違ったことを言うと、とっさにその間違いを「正したい」という衝動に駆られます。この衝動的・反射的な願望を「正したい反射」(Righting reflex)と言います。

きくこといいこと/「正したい反射」に気付けば、コミュニケーションの質が高まる

もしも相談を受けている時に、ついつい口を挟みたくなったら思い出してみてください。

上記の3点はあくまでも私の体験を元にたどり着いた考えです。
ですが、ヒントとして何かの役に立てれば幸いです(^^)

次回は、私が仕事の中で患者さんへの支援として行なっている「相談のサポート」を紹介したいと思います!
最後まで読んで頂きありがとうございました♪

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