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2022.10.15

今日は、朝からいい天気だった。
なのに、気分は全く晴れやかではなく、
無気力だったし、朝ご飯を食べすぎてしまったし、
好きな人からのLINEはついに既読無視されてしまっているし、
来週から新しく覚えなきゃいけない仕事が始まるのが憂鬱だし、
PMSも関係しているとは思うけど
ほんとここ最近のもやっと感はすさまじい。

仕事も恋愛も、うまくいっていないというよりかは
納得いっていない。

こんなに自分のことしか考えなくてもいいのは
幸せなのだとは思う。
けどある意味ではとても退屈で、
満たされない感じ。


窓を開けてみたら、
急に冷え込んだ最近には珍しい
程よい陽気。

散歩したい

コーヒー豆も切れていて買いに行けていなかった

よし、お気に入りの一駅先のカフェで
美味しいケーキを食べて、豆も買おう。

理由がないと外に出られない人間になったもんだなぁ…

私のお財布はいつも青ざめているから
あまりお金は使いたくはない。
けど、まぁいいか。コーヒーくらいさ。


そういえば、外を歩くときとか会話をしないときは
マスクを外していい
みたいなのをどこかが公式でツイートしてたな
外を歩く間はマスクを外そう。

なぜか少しこっぱずかしい気持ちで
鼻と口元をあらわにして
金木犀のにおいを感じながら
一駅歩く。



どこか分からないアジア系のごはん屋さん
背筋を伸ばした男性がPCをいじっているロイヤルホスト
結構な確率で猫が乗っている家と家の間の塀
(今日は居なかった)
を通り過ぎて、
端正な、今時ではあるけど真面目~な
定規が頭に浮かんでくるような
気に入っているカフェにたどりつく。

自家焙煎の豆
おそらく自家製なケーキ
ハロウィンを意識した置物とメニュー表
理系のオーラをまとった少し気難しそうなオーナーの男性
初めて見たアルバイトの若い女の子


そのバイトの女の子は、丁寧な所作とはきはきとした接客で
とても好印象だった。

そういうときって、本人に素敵ですねとか
気持ちのいい接客をありがとうございますとか
伝えたくなるけど
言ったもんなら、
私の面倒な自意識が発動しすぎて
ぎこちない口の動きと謎の紅潮が襲ってくる
そこまで想像ついてるんだよね。
過去に経験あるし。。

だから、帰り際お会計が済んだ後に
マスク越しに笑顔で
ありがとうございました。と
伝われ~なんて思いながら言った。

きっと、その子に伝わっていたと思う。
だって、ありがとうございました!!
の声量は私が入店してから聞いたその子の声の中で
一番大きかったから。

とても嬉しくなって
マスクしてることをいいことに
にやにやしながら
行きよりもずっと精力的に、歩いた。

家にいたときは
あんなに鬱屈とした気持ちだったのに。
コップを出すのも洗うのも億劫で、
口をつけないように
牛乳の紙パックから直接飲んで
盛大に胸元にこぼして
乾いた下着でそのまま出てきたのに。

ありがとう。
また行きます。


今日の私が求めていたのは
人の温かさなのかもしれない。



~今日読んだ本~
『ぼくの死体をよろしくたのむ』
著:川上弘美

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