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350円のネギラーメンと日々

近くのラーメンショップのネギラーメンは350円。
普通においしかった。

ラーメン屋さんは比較的お一人様にも優しい、むしろ一人が多い?空間なのかもしれないけど、普段一人ラーメンはいかない(外でラーメンを食べることがほぼない)上に地域の行き慣れた人で成り立っているような店構えと立地で、入るのは結構勇気がいった。

右と左どっちからスライドさせるべきなのか分からないドアを、恐る恐る、でもそれが周囲に伝わらないように特に気にしていないそぶりで開けると、中にはカウンター席に女性が1人。

日曜日のお昼時に、こんなに空いていて大丈夫なのか・・・
と思いつつ、何十年も続いているというから、きっと大丈夫なのだろう。

席を見渡す余裕もなく、近くのテーブル席に座る。
食券販売機があるわけでもないし、お冷が机に届く雰囲気もなく、カウンターにおじさんが1人。何を食べるかGoogleマップのメニューを見て決めてきていてよかった。ドアの時と同様にびびりながら、でも平気そうに「すみません、ネギラーメン1つ。お願いします。」。

おじさんは当たり前のように注文を受け付け、慣れた手つきで作り始める。

よくある地元の中華屋って感じにお昼のテレビ番組が流れていた。
もこみち久しぶりに見たな…店内とテレビを順繰りに眺めながらネギラーメンを待った。

少しして「お待たせー。」という声と共に、誰も座っていないソファ席をまたいだ腕から直接どんぶりが提供された。

遠慮がちに写真に収め、スープを3口。美味しい。私以外に麺をすすっている人がいなかったため、どのような音量で麺をすすればいいのか分からなかった。でも普通ラーメンは、勢いよく音を立てて素早く食べるものだよなぁ…慣れない小娘がインスタか何かで見つけて来たんだとか、そんなちんたら食べたら美味しくないだろ!とか思われたくないという謎な自意識が働いて、私はラーメン好きな人の食べ方をイメージして大げさに音を立ててすすった。
ダウンジャケットは緊張の故か脱ぐ気にならず、終始汁が飛ばないよう気を付けながら食べた。

その後、1人の男性がやってきて小さな音ですすって食べていた。恥ずかしいというか私何やってるんだろと思った。

大体私の生活はいつもそうだ。

他者がいる場合、どう思われるかを過剰に想像して気にして変に気を使ってしまう。直下の状況やモノで頭をいっぱいにさせるということが中々できない。ゆったりとしたカフェにくつろぎに行っても、いつも私の自意識はせかせかと働きまわっている。

でもそれってどうしようもないから、よしとする。しかない。



今日の外のにおいでやっと冬が来たなと感じた。
クリスマスと年末年始を控え、ようやくからっとしてツンとした空気になった。寒さマウントでも何でもないが、地元の冬と比べて関東の冬は本当にちょうどいい。

空が上から薄い水色⇒ピンク⇒濃い水色になっていることがたまにあるけど、あれってすごいな。

空がきれいな色で、時間や季節によって変わる地球で良かった。
もしこれが失われたら、どれだけ嬉しいことだったか分かるんだろうな。

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