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食欲のおはなし

よく食べる人もいれば、心配になってしまうほど少食の人もいます。どちらであっても、健康であれば問題はありません。

食欲不振の要因となるのが胃腸疾患、心配事や悩み事など。どこかに痛みがあったり、発熱などのときも食べたくなくなります。

このように食欲は健康のバロメーターとなります。胃腸の調子が悪いのであれば胃腸を治す、食欲不振となっているであろう問題が解決されれば、食欲不振はなくなり、その人本来の食欲に戻ります。

食欲不振で最も多いのが、胃腸疾患にともなうものです。ストレスや免疫異常により、ヒスタミン分泌過多となり、胃液の分泌量が増加します。これにより胃粘膜が破壊され、胃炎や胃潰瘍を生じ、消化力低下、食欲不振となります。一過性の胃液分泌亢進により食欲過多となることもあります。食べ過ぎがよくないとわかっていても止められないのは、食べている間は脳内で快楽物質が分泌されるためです。

食べ過ぎなどで単に胃腸の調子が悪いというのであれば、胃腸を休めれば大丈夫。ふつうの食欲に戻るのにそれほどの時間はかかりません。しかし強いストレスからくる胃腸疾患(神経性胃炎)であれば、そちらにも目を向けなくてはなりません。東洋医学では、これを肝脾不和といったり、心脾両虚といったりします。

うつ病からくる食欲不振や胃腸疾患や、その背景に甲状腺の機能障害があるといったケースもあり、この場合、寒がり、倦怠感、便秘など、他の症状がみられます。

食欲不振の要因が胃腸疾患だけというのであれば、胃腸の調子を整えることのみを念頭に置いた治療となります。しかし、そのような人(食欲がないだけで鍼灸院に来院される人)はあまりおらず、胃腸疾患をはじめ、全身の疲労、精神疲労、冷え症、よく眠れない、貧血など、必ずといっていいほど他の不定愁訴を併せ持っています。

食欲不振という一症状に捉われることなく、全体をみた上での治療が必要です。

読んでくれてありがとうございます。食思不振症(摂食障害)の場合、専門医との治療が必要となります。






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