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オータコイド類

「炎症」の四徴候とは、発赤、熱感、腫脹、疼痛のこと。

炎症が起きると、局所にオータコイド類が分泌されます。

オータコイド類とは、炎症反応を引き起こす物質で、セロトニン、ヒスタミン、ブラジキニン、プロスタグランジンといったものがあります。これらオータコイド類は血流によって作用し、消炎および鎮痛という仕事が終われば自然に消失します。

発赤は、プロスタグランジンにより血管が拡張するから。熱感はプロスタグランジンの作用で高温の血液が局所を循環するから起こります。

腫脹が起こるのは、ブラジキニンやヒスタミンが細胞間隙を拡張させることで、血漿成分が染み出るからです。

またプロスタグランジンには痛覚を鋭敏にする作用があり、プロスタグランジンはブラジキニンによってつくられます。

ぶつけるなどの物理的刺激細菌やウィルスなどの科学的刺激等によって起こる炎症は、その部分を守るために必要な現象ですから、無理やりに炎症を止めてはいけません。

例えば湿布。

湿布は血流を阻害し、患部を冷やすために気持ちがよく、一時的に楽になったような気がしますが、使い過ぎれば治癒を遅らせます。これは当たり前。

便秘薬の乱用は便秘を悪化させ、潤いをもたらすはずの化粧品によって、却って乾燥肌になってしまうことがあるように、自然治癒力や自己再生力を無視するような行為は、思いとは裏腹に逆の効果を生んでしまいます。

読んでくれてありがとうございます。

オータコイドとは、ギリシャ語で「自分自身を調整する物質」という意味だそうです。



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