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正しい姿勢によって防げる腰痛がある

運動器由来の腰痛には、筋筋膜性腰痛・椎間関節性腰痛、ともに急性および慢性のものがあります。そのベースに脊椎すべり症、脊椎分離症、椎体圧迫骨折、変形性脊椎症、不良姿勢などがあります。

これらベースにあるものは、不良姿勢以外は治す(もとに戻す)ことができません)。しかし、脊椎すべり症、脊椎分離症、椎体圧迫骨折、変形性脊椎症があったからといって、必ずしも痛みがでるわけでもありません。また、不良姿勢があっても腰が痛くなるとも限りません。

しかし不良姿勢は、生理的な背骨のS字湾曲が崩れたりなど、腰部の筋肉が無理を強いられ、筋疲労を起こしやすくなり、筋肉が疲労していれば筋線維の損傷やそれにともなう炎症が生じやすくなります。また筋疲労は血流を阻害し、血中に発痛物質を滞らせてしまいます。

つまり正しい姿勢によって防げる腰痛があるということです。

姿勢を維持するのは筋肉の力です。脳から筋肉に伝達される神経の働き(もしくは反射)によって、正しい姿勢は維持されます。この指令を発するのは自分の脳にしかできません。

正しい姿勢を維持するために、稼働する筋肉の正しい働きの妨げとなる他の筋肉の緊張を和らげることは、自分でなくてもできます。例えば鍼灸やマッサージによってそれは可能です。しかし、筋力を働かせるための指令は自分の脳からしか発することができないのです。

正しい姿勢を維持するために、まず必要なことは「正しい姿勢を維持しよう」と意識すること。多くの場合、長年の間に慣れてしまった自分にとって楽な姿勢から正しい姿勢にすることは簡単なことではありません。最初のうちは正しい姿勢を保とうとしても、すぐに疲れて元に戻ってしまいます。だからといって諦めてしまえば、悪い(腰痛を起こしやすくなる)姿勢のまま、いや、加齢に伴ってさらに悪くなっていく可能性が高い。ですから、少しずつ慣らしていくようにしましょう。

局所の筋肉および全身の疲労、そして内臓疲労によって、正しい姿勢は維持されにくくなってしまいます。日ごろから疲れを溜めないよう努めることも非情に大切です。

読んでくれてありがとうございます。

沢田流鍼灸術の沢田健氏は「内臓が完全によくなったとき、姿勢も必ず正しくなる」といっていたそうです。

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