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バカと利口と

手塚治虫が、素晴らしい漫画を描くためには「漫画バカ」ではいけない、と言っていたとのこと。漫画家は読者がいてこそ職業として成り立ち、読者を無視した作品はひとりよがりになってしまいます。

「バカの一つ覚え」とは、同じやり方に固執して、他のことを理解しないこと。聞き覚えた一つのことをどんな時にも持ち出す人、もしくはその行いをあざける言葉です。

覚えたその一つを使うべきときが、そのバカの力の発揮どころではありますが、そうそう同じシュチュエーションばかりは訪れません。

「バカの一つ覚え」とはバカをバカにした言葉です。その一方で、愚直に道を極めようとする者を「役者バカ」といったりします。「空手バカ一代」という漫画もありました。

役者バカや空手バカ、あるいは「お前という奴は本当にバカだ」といったとき、必ずしも相手をバカにしているのではなく(そういうケースもありますが)、むしろ愛すべき輩、場合によってはそこに尊敬の念が込められていたりもします。

一方、バカの反対語である「利口」とは、頭が良いこと、賢いことですが、要領よく抜け目のないという意味もあり、利口であることが必ずしもいいわけではありません。「お利口さん」には軽蔑の意味が含まれていたりもします。

利口になるときはできるだけに利口になり、バカになるときは力の限りバカになる。2024年を、そんな年にできればと思っております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

読んでくれてありがとうございます。

バカになるべきときにお利口さんになり、利口になるべきときに
大バカ野郎にならないように気をつけます。




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