【ショートストーリー】もしも”逃げ恥”と”MIU404”がコラボしたら #後編
平匡「今日見てきた3つの物件ですが、どうでした?」
みくり「私は2つ目の元住吉駅近くの物件がよかったです。条件も全て当てはまっているし、日当たりも良さそうです。駅の近くにスーパーもコンビニもありますし、何より商店街があるのがとてもよかったです。あとは引越し予算内でもあります。」
平匡「僕も同じでした。会社へのアクセスもいいですし、周辺環境も便利で、不便は無さそうです。」
みくり「では、決まりですね」
平匡「決まりですね。では、次の休みの日にでも契約の手続きをしましょうか。僕から担当者へ連絡しておきます。」
みくり「そうですね、引越し資金などは予め貯めておいた生活防衛費から出します。」
--- 志摩と伊吹 ---
伊吹「なあ志摩〜♡」
志摩「何ださっきの話か?ただの人違いで俺の話を勝手に広げるな」
伊吹「人違いじゃないって!メガネかけてたけど顔が志摩そっくりだったんだよ!つーか九ちゃんがおすすめしてくれたつけ麺、濃厚で美味しかったな〜♪1時間も並んだ甲斐あったわ〜♪九ちゃんいいセンスしてるよね〜♪あと九ちゃんこっちに戻ってきてくれてよかった♪あのつけ麺やさん、芝浦署の近くに2号店出店しないかな〜」
志摩「つけ麺の話はどうでもいいが、俺がメガネかけていたことあるか?俺は裸眼で視力は両目で1.5あるからメガネは必要ない。」
伊吹「え、志摩って伊達メもかけないの?」
志摩「邪魔なだけだ。俺は伊吹じゃない。」
伊吹「え!ウッソおおお、じゃああれ人違いなの!?!じゃああいつが志摩じゃないなら誰だよ〜〜〜志摩に似てる奴かよ何だ〜〜〜〜ねえ、おばちゃん!こいつ彼女いないんだって!」
志摩「おいまた知らない人に話しかけるな、それに俺に彼女がいようがいないがどうだっていいだろ。まず世界には自分に似ている人が3人いると言われているのは有名な話だろ。」
伊吹「志摩のキャッキャウフフ話が楽しみで仕方なかったんだけどな〜〜〜〜でも今日陣馬さんが飲み代奢ってくれるって言うし♪」
志摩「むしろお前が全部出せ。」
伊吹「おい志摩、あのナンバー、例の車じゃ?あとヘッドライトに血がついてるし、引っ掻いたような傷がついてる。確か被害者はギター背負って機材持ってたって言ってよな?ありゃ機材ケースでついた傷だな」
志摩「おし、俺らはあの車を追う、陣馬さんたちには事故現場に向かうように言ってくれ」
伊吹「一番最初みたいに車爆破すんなよ〜リョーカイ」
志摩「伊吹だけには言われたくないし爆破はしてない、頼む」
--- みくり平匡夫妻 契約当日 ---
みくり「これで新しいお家に引っ越せますね」
平匡「そうですね。今のおうちもいいですが、次のおうちも良さそうですね」
みくり「引越しは3週間後って...結構早いですね。引越し屋さんの手配と、準備はしておきます」
平匡「ありがとうございます。準備は僕もしますので任せてください。あ、家電とか僕のパソコンは残しておいてください。僕がやりますので」
みくり「ありがとうございます。もうお昼時ですし、近くでご飯食べて行きませんか」
平匡「そうですね、みくりさんは何が食べたいですか?」
みくり「私はファミレスでも何でも...あれ、なんか、あの店、すごく並んでますね」
平匡「並んでますね...何屋さんでしょう?」
みくり「ラーメンですかね?いや、濃厚つけ麺って書いてあります。こんなところに人気店があるなんて...」
平匡「時間ありますし、並んでみますか?そもそも、つけ麺好きですか?」
みくり「つけ麺もラーメンも蕎麦もうどんも好きですよ。」
平匡「では、お昼はつけ麺にしましょうか。」
みくり「そうですね、たまには行列に並んで食べてみましょう。」
--- 志摩と伊吹 ---
伊吹「あ〜〜〜いつの間にか横浜に!つーか横浜の警察って何であんなに偉そうなんだ?むっかつくな〜俺らは東京の警察だぞ!」
志摩「そのサングラスのせいだろ。そもそも犯人追ってたんだから仕方ない。」
伊吹「この超かっこいいサングラスは俺のアイデンティティなの!とりあえず逮捕して安心♪じゃ、せっかく横浜にきたんだし、九ちゃんに教えてもらったつけ麺やさん、行ってみる?」
志摩「近いのか?」
伊吹「車ですぐ着くかな♪」
志摩「昼飯そこにするか」
.
志摩「おいめっちゃ並んでるじゃねえか!昼休憩間に合わないだろ!」
伊吹「まあまあ、福岡出身の九ちゃんのお気に入りのお店だぜ?とりあえず並ぼうぜ♪」
志摩「福岡出身は関係ないだろ。昼飯食って首都高で行けば署には3時には着くか...ギリギリだな」
平匡「美味しかったですね」
みくり「美味しかったですね」
伊吹「............あ!」
平匡「...?あ、、はあ!!こ、こないだの!!?!?!?!!」
志摩「何だ伊吹、知り合いか?」
伊吹「志摩じゃなかった!!???!」
志摩「は?」
平匡「え?」
みくり「ん?」
伊吹「すみませ〜〜ん、こないだは!俺の相棒かと思って、馴れ馴れしく話しかけちゃって!俺の勘違いでした!」
志摩「あ?」
伊吹「ほら!似てるじゃん!あ、こいつ、俺の相棒の志摩って言うんですけど、似てるなと思って勝手に冷やかしちゃいました!まじですみません!」
志摩「失礼だな、いきなり他人のカップルに」
平匡「...相棒?」
志摩「先日はうちの伊吹が失礼しました、あと申し遅れました、私芝浦警察署の第4機動捜査隊の志摩と申します」
平匡「あなたが志摩さんか!」
伊吹「同じ4機捜の伊吹デース♪」
みくり「お2人とも、警察の方なんですか?」
志摩「そうなんです。普段は東京都内での勤務なのですが、ひき逃げ犯の車を追っていたら神奈川まで...」
平匡「そのひき逃げ犯は?」
志摩「ついさっき逮捕して、横浜の警察に引き継いだところです。」
伊吹「そいつが人目につかない路地裏に車止めて、傷のチェックとついていた被害者の血を拭いていたところを、そおーと、ガツンと、やりました♪」
みくり「へえすごい!こう言うの、ニュースで結果した見たことないから。警察ってかっこいいですね。お疲れ様でした。」
平匡「それは凄い、お疲れ様でした。私服だと警察の方だってわからないですね。あ、こちらこそ申し遅れました、私津崎と申します、現在はエンジニアをしております。こちらは嫁のみくりです。」
みくり「はじめまして、ってはじめましてじゃないか。よろしくお願いします」
伊吹「伊吹で〜す、よろしくお願いしま〜す♪あ、名刺です、何かあればこちらに連絡してください♪」
平匡「ありがとうございます。私はこちらで働いておりますので、パソコンに関することがあれば何でもきいてください。あ、あとここのつけ麺美味しかったです。」
志摩「それは楽しみだ、では、貴重なお時間、失礼しました。」
伊吹「じゃあ、お幸せに〜♪」
店員「次のお客様〜」
伊吹「2人で」
店員「今1名席しかないんだよね〜席空くまで待ってもらえるかな?」
志摩「いや、バラバラで大丈夫です」
伊吹「え!2人で食べないの!?!」
志摩「時間がない、文句あるなら俺が先に食べる」
伊吹「え、あ!まあいいけど!志摩が先に食べててもいいけど!」
志摩「じゃ、お先に」
伊吹「...え〜〜志摩と一緒に食べたかったのに!」
.
平匡「まさかこないだの人、警察だったとは...」
みくり「びっくりでしたね。闇の人間かと思ってました。にしても、確かに平匡さんに似ていましたね、志摩さんって方。」
平匡「僕も伊吹さんはヤバイ人かと思いました。伊吹さんが間違えていた志摩さん、腰が低くて話が端的で頭が切れて、僕とは正反対だ。テキパキしていて羨ましいし、職場にあんな人がいたら頼りがいあるな。今日は新しい家契約できたし、つけ麺美味しかったし、先週のこと和解できたし、いい日でした」
みくり「平匡さんもすっごく頭いいと思いますよ。私はエンジニアの仕事は全くわわかりませんし、パソコンは苦手です。平匡さんのしている仕事は、凄いと思います。あ、あとこのあと時間ありますし、お買い物しませんか?今日は買わなくても、家電みたりして」
平匡「見るのはドラム式洗濯機、だけでいいですか?」
みくり「お店に行ってから、一緒に考えましょう。」
終
という盛大な妄想を2記事に渡って書いてしまったことをお詫びいたします。正月の逃げ恥SP楽しみ!
最後までお読み頂きありがとうございます!頂戴したサポート代はライブハウス支援に使わせていただきます。