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スペシャルティコーヒーを深く煎る

お久しぶりです。Coffee Reverb店主のスミタです。
GW中に飲むコーヒーは用意しましたか?

今日はコーヒーの焙煎度のお話です。
教科書的に言えば、浅い焙煎だと酸味の量、深い焙煎だと苦味の量が多くなります。
となってしまいますが…もう少し踏み込んでみましょう。
(敢えて量と書いたのは、質とはまた別の要素だからです。別記事にて書きます。)

フルーティは浅煎りの専売特許?

コーヒーの味わいで「フルーティ」という言葉を聞いたことがあるよ!という方は多いとも思います。でも深煎りでも「フルーティ」を楽しめることを知っている方は、意外と少ないのではないでしょうか。

とはいえ、浅煎りのフルーティと深煎りのそれはニュアンスが変わってきます。
たとえばミディアムローストではもぎたてフレッシュだった桃のニュアンスが、シティローストでは完熟した桃になり、フレンチローストではドライピーチのようになるのです。面白い世界に思えてきませんか?

酸と水分と濃縮感

このようなフルーツの状態の変化は「酸」と「水分」が飛ぶことが大きな要因となっていますが、焙煎の進行にもそれは言えることです。酸や水分が飛ぶと出てくるのは、濃度感やコクであり、深煎りコーヒーの醍醐味でもあります。

インドカレーを作ったことのある人には伝わって欲しいのですが、まず最初に玉ねぎを飴色になるまで炒めて水分飛ばしますよね、あれと同じです。玉ねぎの旨みや甘みが濃縮される(ように感じるの)です。どうせ後から水を加えるからといってあれをサボると何ともボヤっとした旨みの薄いカレーになってしまいます。

火を入れてこそ出る味

少し話が逸れましたが、深煎りコーヒーの醍醐味はまだあります。ある程度以上火を入れないと表せない「チョコレート」のニュアンス。フルシティロースト(中深煎り)あたりから出てくるでしょうか。水分が飛んだからこそ味わえるトロッとした舌触りに、このチョコレート感が合わさると、もう最高です。

くれぐれも、全てのコーヒーを中深煎りにするとチョコっぽくなるというわけではありません。どこの国がそう、というのも一概には言えません。もしチョコレートのような味わいをお探しでしたら、一番下のSNSから気軽にお声がけください。

素材の見極めが重要

スペシャルティコーヒーだからといって、浅煎りにしなきゃいけない理由なんてどこにもないのです。良い素材は生に近い状態でのみ味わうべきと言うなら、それは料理の本質を根本から否定することになりますよね。それでは面白くありません。

たとえば牛スネ肉をサッと炙っていただく、なんて無理ですよね。あれはじっくり煮込んでこそ真価を発揮するものです。コーヒー豆にも、浅煎りが向いているもの、深煎りが向いているもの、どの焙煎度でも美味しいもの、多様な個性があります。良質なスペシャルティを深煎りにしてこそ出てくる美味しさを、僕は愛しています。


最後に出てきたスペシャルティコーヒーについて


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読んでいただきありがとうございました!

Coffee Reverb
炭田 航希

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