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夢をかなえるゾウを読んで①

■靴を磨く

「なんでこんなことやらなくちゃいけないんですか?」

わたしはどうにも「なぜ」やるのかが納得できないと
行動を起こせないタイプだ。
逆に言うと納得できる理由がしっかりあれば
「そういうことなら」とすぐ行動に移せる。

たとえば「成功したければ靴を磨きなさい」と
言われたところでわたしは「なぜ?」と聞くだろう。
成功と靴の因果関係がまるで理解できないからだ。

成功に結びつく教えと言ったら、ほら、株価の動きとか
人間の心の真髄だとか、そういうものではないか。
どうして靴磨きなのか。

言いたいことはわからないでもない。
靴を磨くということは、すなわち
自分の身に着けるものに愛着を持ち、感謝すること。
自分が行う仕事に敬意を払う行為。だから靴を磨く。

わからないでもないが、ストンと腑に落ちる感覚はない。

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・

とまぁ、こんなことを思っているからこそ
「成功」なんてできやしないのだ。

確かに人生で何回かは「腑に落ちる」感覚があり
心から理解できた!これは確実にいい!と
心から納得できることもある。そりゃあ、あるよ。

でも、毎回毎回ずっとずっと「腑に落ちる」を
待っているだけでいいのだろうか?
よしんば「腑に落ちた」としても
「ああ、いいこと聞いたなぁ。すごく良かった」
で満足して終わっていないだろうか。

本書を読んでいたらある話を思い出した。
とある会社の社長の話。
社長といっても経営に行き詰っていて
資金繰りもままならないほどピンチな社長。

そんな社長がある所で現状を告白したところ
「それなら自分の奥さんに毎日感謝しなさい」
といった返答がきた。

え?なんで会社のピンチなのに奥さんに感謝?
と非常に困惑した社長だけども
もう八方ふさがりで信じぬくことにしたわけ。

それで毎朝起きるたび隣の奥さんに
「ありがとう」と言うことにして
それを毎日毎日続けていた。
「俺、なんでこんなことしてるんだろ」って
若干思いながら。

それでもきっちりした社長だったので
一度決めたことはとことんやりぬいていて
毎朝の「ありがとう」が三か月にもなると
突然、本当に突然、社長の目から涙が。

社長、気付いちゃったんだよね。
自分の奥さんが、自分にとってどれだけ
ありがたすぎる存在だってことに。

一世一代の起業をするときに傍で支えてくれて
会社立ち上げの嵐のようなめまぐるしさにも
文句ひとつ言わずにずっと一緒にいてくれた。

そこから奥さんに対する感謝の感情が爆発して
おんおんと大号泣しちゃったわけ。
「ありがとう、ありがとう」って心の底から。

で、そこに突然電話がかかってくるのよ。
銀行から融資OKの電話が。
それで会社の経営も回復したという話。

奥さんへの感謝と銀行からの融資なんて
ひとつも結びついていなさそうじゃないですか。
でも、この世ってそんな小賢しいものじゃない。
見えないけど、つながっている。
これはそういう話なんだと解釈しました。

成功「しないため」の一番重要な要素、それは
人の話を聞かないこと。


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