バレットジャーナルを脳の外付けHDDにする
半年ほど前にバレットジャーナルを始めたのだが、使用前と比べ日常生活の質が明らかに底上げされた。
文字にすると我ながらたかがノートでそんな大げさな…と思わなくもないのだが、実際に「集中力が高まる」、「一つ一つの動作に迷いがなくなる」、「決断が早まる」、「実行力があがる」といった効果を感じている。
バレットジャーナルについては数えられないほどのブログで紹介されているがどれもガチユーザーみがすごいので、今回は「思考の整理」という視点からざっくり紹介していこう。
バレットジャーナルとは?
一言で言うととてもシンプルな手帳術である。
ADHD、つまり一般的な人間に比べてむちゃくちゃ脳内が雑然としている人がプロジェクトやタスクを管理するために編み出した手帳術なので、多岐にわたる情報を思いついたまま殴り書きにしても最終的にシンプルに見えてしまうというすごい手帳である。
もともとタスクやプロジェクト管理のために作られているので未来の予定を一覧で見る、ゴールから逆算してタスクを設定する、日々のタスクを管理する、トラッカーで達成状況や調子の悪い時期を可視化する、といったことを得意としている。
他の手帳にない特徴としては、デイリーページ以外はすべて他のページとリンクしているため後から情報を探しやすい。(デイリーは日付順に並ぶためそもそもリンクの必要がない)
体重管理、家計簿、習慣トラッカー、食事記録などの日々の記録ををつけるといったことにも向いている。それらは突然始めてもいいしやってみて合わなければ1日で終わっても構わない。
自由度が高いため他の手帳術を取り入れやすいのも大きな特徴である。
バレットジャーナルが向いているタイプ
思考が渦巻いていて止まらない、ストレングスファインダーでいうところの内省や学習欲、着想の強いタイプに向いていると思われる。
私は内省で常に思考が渦巻いている。気を失いかけている時ですら脂汗をしたたらせながらしょうもないことを考え続けていたので、おそらく死が目前に迫ってもしょうもないことを考え続けているのだろう。
バレットジャーナルは脳の外付けHDDのようなものだ。雑念の置き場ができると思考のワークスペースがクリアになる。そうすると目の前のことに集中しやすくなり処理できる量が増えスピードが上がる。普段雑念が止まらないタイプの人ほど効果を実感しやすいだろう。
気を付けるところ①:最初は基本に沿ってシンプルに始める
それまで普通の手帳をかなり活用していたというような人以外は基本のつかい方から始めて徐々に手を広げていくといい。
思考が雑然としがちな人はあれこれ手を出したくなる性質があるが、いろいろと手を出すと絶対にすぐに飽きるのでおすすめしない。
ネットでバレットジャーナルに関するいいアイディアを見つけたときはまずは「作りたいページリスト」のページを作ってそこでアイディアを温めよう。
気を付けるところ②:見栄えは気にしなくていい
インスタでもyoutubeでもおしゃれバレットジャーナルがたくさん紹介されている。きれいに書きたい、かわいくデコりたいと思う気持ちはよくわかる。が、思考の整理にきれい・かわいいは不要である。
もちろんそういうものが得意な人や人に見せることでモチベーションを維持できるタイプの人は好きに使えばいいと思う。
私は思考の整理のためにメモをするときはひどい殴り書き、マンスリーページなど時間のある時に書かれたページはかわいいフォントで書いたりしていてまったく統一感がない。月の後半に行くにつれ文字が蛇のようになっていく過程が自分の飽きっぽい性格をあらわしているな…と分析することはあるが誰にも見せないので問題はない。
気を付けるところ③:完璧主義に陥らない
読書記録や家計簿を始めてみたけど続かない。気がつけば作っただけで放置されてるページがたくさん…となることもあると思う。
だが放置されたページは放置したままにできるのがバレットジャーナルのいいところなのでそこはもう気にしなくていい。
「Aが必要だ」という思考が脳内に居座り続けるよりも「Aが必要だと思っていたけど案外必要ではなかった」と分かる方が脳や思考にとってメリットが大きい。Aはもう脳内から消し去ってOKなのだから。
おまけ:中途半端な時期から始めるのがおすすめ
バレットジャーナルはシンプルな手帳術ではあるが自由度が高いため最初は試行錯誤することも多い。
ごちゃごちゃしてもいい、放置してもいい、とはいえ最初からごちゃごちゃさせるために始める人はいないだろう。作ったけど放置されているページだらけでスカスカの手帳を見てやる気がなくなってしまってはもったいない。
そのためバレットジャーナルを始める際は練習として中途半端な時期から始めることをおすすめする。3月に100均のメモ帳を使って試してみて4月から分厚い手帳を買って始めれば自分なりの使い方が分かったうえでキリのいいタイミングから新しいノートを使い始めることができる。
見栄えが悪くても毎日続けられなくても気が付いたら脳の一部として大事な働きをしてくれる相棒、バレットジャーナル。思考過多タイプの人はぜひ一度試してみてほしい。
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