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映画“水深ゼロメートルから”と小児科医

女子高生がプール掃除をする映画。2019年に開催された第44回四国地区高等学校演劇研究大会で文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した徳島市立高等学校の同名舞台劇を映画化した青春群像劇とのこと。

大好きな山下敦弘監督作品ということで楽しみにしていたのですが…。う〜ん…。良くも悪くも高校演劇の影がちらついてしまい、乗り切れなかった(高校演劇見たことないけど…)。彼女たちがいるだけで発散される瑞々しさは良かったが、中盤以降色濃くなっていく尾崎豊みのある説教臭い弁論調の台詞がきつかったし、話はやや間延びしたように感じた。

思いを全て台詞にできる言語化に長けた人が出てきて上手いこと言う作品が僕はすこぶる苦手なだけなので気にしないでください。もうアレルギーとしか言いようがない。僕は口下手な映画が好きなんです。山下監督の作品はそういうのが無いのが好きだったのに、脚本ありきだったのかな。個人的に残念。

脚本家は現役世代の方のようなので、僕が思い描く高校生像が幻想なのかもしれんけどさ。あとキャラがみんな一面的で一辺倒な印象を受けたし、結局はみんな真面目なのもつまらかったな。仕方ないか、文科大臣賞だもの。それでもなんとか最後まで辿り着けたのは山下監督のおかげでしょうか。高校演劇を映画にする企画みたいだけど、無理しなくていいんじゃないかな。ちなみに第一弾は「アルプススタンドのはしの方」。これはおもしろかった。

悪いことばかり書いてごめんなさい。すごく期待してたんです。

高校2年生のココロとミクは体育教師の山本から、夏休みに特別補習としてプール掃除を指示される。水の入っていないプールには、隣の野球部グラウンドから飛んできた砂が積もっていた。2人が嫌々ながらも掃除を始めると、同級生で水泳部のチヅルや、水泳部を引退した3年生のユイも加わる。学校生活や恋愛、メイクなど何気ない会話を交わすうちに、彼女たちの悩みが溢れ出し、それぞれの思いが交差していく。

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