映画三昧「ブレット・トレイン」「モーリタニアン」「ベイビーブローカー」
アクション、実写化、社会問題、バラバラな感じで、それぞれに楽しめました。
ブレット・トレインでは、殺し屋同士のコミカルなやり取り、それぞれの流儀というか信念が細部まで表現されて、伊坂幸太郎の伏線は相変わらずテンポ良く楽しめました。
モーリタニアン、米9.11の容疑者あぶり出しのため、片っ端から700人近い根拠なき長期拘束・拷問が明らかになった実話を基に、ジョディフォスターが静かに輝きを魅せる。告発の行方からもう何年経ったのだろう、老いはしたものの存在感(というのか眼差し)が物語る雰囲気は全然変わってない。ベネディクト・カンバーバッチも相変わらず素敵。
ベイビーブローカーは人身売買(赤ちゃん)の闇を静かに、そして家庭的に、社会問題として取り上げられている。不幸な環境で育てば不幸が連鎖する格差、あがいてもがいて悲しくも「普通に暮らす」ことがいかに遠い世界なのだろう。をうったえかける。
3つ観終えて、共通するのは“共有する時間の長さが自身の一部と化す”ということかしら。
人が、ぶつかり分かり合えない場合でも長い時間一緒にいるだけで自分のことのように想える感覚は歪みあった思考ベクトルが同一方面へ向かい出す(もしくは蟻地獄のように一つに吸い込まれる)かのよう。
根底にあるそれぞれの信念は時間を越えるのかも。