見出し画像

第1回 法話のど自慢 世界大会

 2022年10月16日(日) 14時、広島県福山市にある本願寺備後教堂にて、その大会は始まった。
 私の役目は、実行委員の一人としておよそ10ヶ月にわたる(ものの、数回の)企画会議に参加することと、大会ホームページを作成すること、そして当日、5人目にして最後の出場者として法話をし、歌うことだった。

 私が得度式(お坊さんになる儀式)を受けたのは、大会前夜のこと。図ったわけではなく、遇々流れでそうなった。大会への出場が決まった段階ではお坊さんでなかっただけでなく、お坊さんになるかどうかも決まっていなかった。仏縁不可思議、とはこのことだ。

 京都にある得度習礼所に入所し、世俗と隔絶されてから11日後の正午前、スマートフォンなどの私物を返却され、迎えに来てくださった直七法衣店さんに頼りきって新幹線に乗り、娑婆ボケしたまま福山駅に到着して人生初のご法話のご縁となった。

※ 当日歌ったCyndi Lauperの訳詞


 現場はとてもあたたかく、何もかもご用意されたままにお任せし、その日はあれよあれよと閉じていった。

 翌日、福山から九州へ向かう道すがら、当日お聴聞することができなかった4人の出場者のお話と歌を聞いて、度肝を抜かれた。どう抜かれるのかは、ご自身で実際に味わってください。

当日のアーカイブ映像一覧


 ご法話の席は、如来さまの話を話す者自身も、お同行と共に聞いていく場である。当然、自分の話を聞いてもらう場ではない。それでも、お取り次ぎをする誰かや何かを介しておみのりが広まる意味をあらためて知らされる有難さに、合掌。


精進します……! 合掌。礼拝。ライフ・ゴーズ・オン。