量子トンネル効果で未来人類を改変へ
量子トンネル効果によって分子結合が生成される様子を確認
オーストリアのインスブルック大学(University of Innsbruck)で行われた研究によって、世界初となる量子「トンネル効果」を利用した分子反応実験が行われました。
量子力学的トンネル効果を用いた分子反応が実験的に観測できたのは、今回の研究が世界ではじめてとなります。
研究ではトンネル効果が起こる頻度も観測されており、重水素陰イオンと水素分子の間で起きた1000億回の衝突あたり1回のトンネル現象が起こって、新たな分子(水素と重水素が結合したもの)が生成されていることが示されました。
研究者たちはトンネル効果の正確な頻度や発生要因を解明することができれば、核反応をはじめとしたさまざまな化学反応の予測を、より正確に行えるようになると述べています。
2023年3月1日に『Nature』の論文をお読みください。
Quantum Chemistry: Molecules caught tunnelinghttps://www.uibk.ac.at/en/newsroom/2023/quantum-chemistry-molecules-caught-tunneling/
Tunnelling measured in a very slow ion–molecule reactionhttps://www.nature.com/articles/s41586-023-05727-z
トンネル効果とは何か?
まずそもそもトンネル効果とは何なのでしょうか?
今回は最初に、2つの障壁の例を用いてトンネル効果を解説します。
化学反応を起こして新しい分子結合を生成するには、熱や圧力などで材料となる原子たちに十分な化学エネルギーを与えない限り、化学反応は起こらないとされています。
触媒などの存在は必要な化学エネルギーの量を抑えてくれる効果がありますが、それでも最低限度のエネルギーの供給は必要となっています。
また2本の隣接する電線が絶縁体によって隔てられている場合、一方の電線を通る電子が向かい側の電線に流れ込むには、何らかの方法で電子が絶縁体を突破することが必要になってきます。
このような化学的な壁や物理的な壁は一種の「障壁」として働いており、原子や電子などの自由な反応や通行を阻害しています。
しかし量子力学の世界では、原子や電子などのエネルギーや位置が不確定で確率的なものとされています。
沢山の粒子があればその中には確率的に大きなエネルギーを持つものが出現する
エネルギーが確率的ということは、「極まれにとんでもない高いエネルギーを持つ原子」が出現することを示します。
現実世界にたとえるならば、大勢の人間が南から北に向かって万里の長城(障壁)に突撃する様子と言えるでしょう。
普通の人間の場合、障壁を突破できず、南側に留まります。
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